発表年:1992年
ez的ジャンル:実力派女性R&Bグループ
気分は... :ポテンシャルの高さ!
今回は90年代に活躍した女性R&BグループJadeのデビュー・アルバム『Jade To The Max』(1992年)です。
シカゴ出身のJoi Marshall、Tonya Kelly、ヒューストン出身Di ReedによりL.A.で結成された女性R&BグループJadeの紹介は、2ndスタジオ・アルバム『Mind, Body & Song』(1994年)に続き2回目となります。
1992年にリリースされた本デビュー・アルバム『Jade to the Max』からは、「I Wanna Love You」(全米チャート第16位、同R&Bチャート第7位)、「Don't Walk Away」(全米チャート第4位、同R&Bチャート第2位)、「One Woman」(全米チャート第22位、同R&Bチャート第16位)といったヒットが生まれ、アルバムもプラチナ・ディスクを獲得しました。
1曲を除き、Vassal Benfordがプロデュースしています。
90年代女性R&Bグループらしいキャッチーさと実力派グループらしい歌力が両立している好アルバムだと思います。
前述の「I Wanna Love You」、「Don't Walk Away」、「One Woman」というヒットした3曲がハイライトだと思います。まず、この3曲を聴けば、本作が買いであることがすぐに分かるでしょう。
それ以外では「Don't Ask My Neighbor」、「Blessed」というThe Emotionsのカヴァー2曲や、4thシングルとなった「Looking for Mr. Do Right」、グループの実力が反映された「That Boy」、僕好みのダンス・チューン「Out with the Girls」あたりがオススメです。
特に、The Emotionsのカヴァー2曲にグループの目指す方向性が表れているのでは?
90年代女性R&Bグループには間違いない、ポテンシャルの高さを示した1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Don't Walk Away」
Vassal Benford/Ronald Spearman作。アルバムからの2ndシングルであり、全米チャート第4位、同R&Bチャート第2位となったグループ最大のヒット曲。Kool & The Gang「Jungle Jazz」、Stevie Wonder「That Girl」をサンプリングしたJam & Lewisライクなトラックがキャッチーなダンサブル・チューン。キュートな魅力と実力派グループとしての貫禄を兼ね備えたR&Bクラシックだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=oCwlZgIQN1c
Javineがカヴァーしています。
Javine「Don't Walk Away」
https://www.youtube.com/watch?v=bNsWdeM2AzE
「I Wanna Love You」
Vassal Benford/Ronald Spearman作。記念すべきデビュー・シングルであり、全米チャート第16位、同R&Bチャート第7位のヒットとなりました。映画『Class Act』(1992年)のサントラにも収録されていました。キャッチーなコーラスワークと共に始まるキュートなミディアム・ダンサー。90年代女性R&Bグループ好きの人ならばツボの1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=bk4zURoO3qQ
「I Want 'Cha Baby」
Vassal Benford/Ronald Spearman作。ダンサブルなミディアム・グルーヴ。悪くはないですが、1、2曲があまりにキャッチーなので少し分が悪いかも?
https://www.youtube.com/watch?v=9Pfa0gnkOj8
「That Boy」
Vassal Benford/Carol Duboc作。キャッチーなダンサブル感の中にも実力派グループの片鱗を感じる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=RcNIintk6dA
「Out with the Girls」
Vassal Benford/Ronald Spearman作。僕好みのクールなダンサブル・チューン。Vassal Benfordがいい仕事しているのでは?プッシュ音での電話のやりとりが時代を感じますが、逆に90年代らしくて良いのでは(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=cFmOAD0bxOk
「Hold Me Close」
Vassal Benford/Tony Haynes作。素敵なア・カペラ・コーラスと共に始まるハネハネのダンス・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=hHB6TALtDmk
「One Woman」
Vassal Benford/Ronald Spearman作。アルバムからの3rdシングル。全米R&Bチャート第16位となりました。実力派グループであることを実感できるビューティフルなミディアム・バラード。楽曲の良さとヴォーカルワークの素晴らしさが嚙み合った名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=Yuz78H_LKjM
「Give Me What I'm Missing」
Joi Marshall/Myron McKinley/Angela Slates作。哀愁バラードをしっとりと歌い上げます。
「Looking for Mr. Do Right」
Alton "Wokie" Stewartプロデュース&作。この曲のみVassal Benford以外のプロデュース曲。アルバムからの4thシングルにもなりました。実力派グループならではのラブ・バラードです。派手さはありませんが、甘く切ない雰囲気が90年代女性R&Bグループらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VNqFNgb2opw
「Don't Ask My Neighbor」
The Emotionsのカヴァー(Skip Scarborough作)。オリジナルはアルバム『Rejoice』(1977年)に収録されています。当ブログでも紹介したオリジナルも大好きなので、このカヴァーも大歓迎です。オリジナルを尊重した仕上がりは、実力派女性ヴォーカルのバトンを受け継いでいる感じでいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gez5hUbtyjo
「Blessed」
The Emotionsのカヴァー(Jerry Peters/Maurice White作)。オリジナルは「Don't Ask My Neighbor」と同じくアルバム『Rejoice』(1977年)に収録されています。オリジナルはKalimba Productionらしいサウンドでしたが、ここでは90年代R&Bならではのアーバンな雰囲気の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=TuYIlTPvgKY
未聴の方は『Mind, Body & Song』(1994年)もチェックを!
『Mind, Body & Song』(1994年)