発表年:2003年
ez的ジャンル:ニューオリンズ・ファンク・バンド
気分は... :騒ぎの前に・・・
今回はニューオリンズが誇るファンク・ジャム・バンドGalacticが2003年にリリースした『Ruckus』です。
1994年にニューオリンズで結成されたファンク・ジャム・バンドGalacticの紹介は、『Crazyhorse Mongoose』(1998年)、『From The Corner To The Block』(2007年)に続き3回目となります。
5thスタジオとなる本作はHip-Hop系のプロデューサーDan the Automatorを迎えて制作されました。
本作におけるメンバーは、Ben Ellman(sax、harmonica、prog)、Robert Mercurio(b)、Stanton Moore(ds)、Richard Vogel(key)、Jeff Raines(g)、Theryl DeCloue(vo)。
さらにJim Greer(g、key)、Teedy Boutte(vo)、Glenn Hartman(accordion)、Quintron(Drum Buddy)といったミュージシャンがゲスト参加しています。
生音Hip-Hopへグッと近づく次作『The Corner To The Block』(2007年)への布石となった1枚であり、Dan the Automatorの起用に見られるようにHip-Hop、エレクトロニカ、ミクスチャー・ロック的なフィーリングを取り入れえて、新たなアプローチを試みているのが本作の特徴です。
ハード・ドライブ感が格好良い「The Moil」や「All Behind You Now」、エレクトロニカなエッセンスを取り入れた「Mercamon」や「Doomed」、Hip-Hopバンド的なファンキー・チューン「Never Called You Crazy」、少し退廃的な「Paint」あたりが僕のオススメ。
昔ながらのGalacticが好きな人には消化不良な部分もあるかもしれませんが、Hip-Hop好きの僕にはフィットする1枚です。
全曲紹介しときやす。
「Bittersweet」
本作らしい硬質ビートが響くオープニング。Hip-Hop的ファンク・サウンドを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=FsI4_TCeYH8
「Bongo Joe」
♪あ〜本当だ♪日本のアニメ(?)の日本語セリフをサンプリングしています。ハーモニカの音色が哀愁を漂わせます。
https://www.youtube.com/watch?v=XikYFv_gZSc
「The Moil」
オススメその1。僕の一番のお気に入り。ロッキン・モードのハード・ドライブ感が格好良いですね。Dan the Automatorの起用がハマった1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=1402Zqjpwqw
「Paint」
オススメその2。硬質ビートと少し退廃的なサウンドが醸し出す気怠さがいい感じなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Pc-yXc5zKVs
「Never Called You Crazy」
オススメその3。生音Hip-Hopバンド的なフィーリングを取り込んだファンキー・チューン。Ben Ellmanのハーモニカがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=bQ95x2rC7bk
「Gypsy Fade」
呪術的なブルージー感が印象的な1曲。ここでもBen Ellmanの哀愁のハーモニカがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=4gU2hYPpWX8
「Mercamon」
オススメその4。「The Moil」、「All Behind You Now」と並ぶ僕のお気に入り。アブストラクトHip-Hopをバンド演奏しているようなフィーリングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jcVbo-Nf9MU
「Uptown Odyssey」
ある意味、本来のGalacticらしい演奏なのかもしれませんが、本作の中では少し大人しく感じてしまうかも?
https://www.youtube.com/watch?v=cCtqhA0Wp0E
「Kid Kenner」
不穏な空気感の流れるHip-Hopフィーリングの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RiPYHBSAb_g
「The Beast」
Hip-Hop的なのにブルージーです。少し退廃的な雰囲気が僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=kutBDtxStvY
「Tenderness」
Hip-Hopバンドによるアーシー・チューンといった趣です。
https://www.youtube.com/watch?v=sFMTGB7m1QM
「All Behind You Now」
オススメその5。これも僕のお気に入り。本作らしいダイナミックな格好良さがダイレクトに伝わってくるドライブ感満点の1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=tETc_sqstRE
「Doomed」
オススメその6。本編のラストはファンキーなインストで締め括ってくれます。エレクトロニカのエッセンスも加わったミクスチャー感のあるサウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=iVwSGyxgsy0
「Hoss」
国内盤ボーナス・トラック。抜けがよく、小気味いい演奏を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=BwhJJm_GdhM
Galacticの他作品もチェックを!
『Coolin' Off』(1996年)
『Crazyhorse Mongoose』(1998年)
『Late for the Future』(2000年)
『We Love 'Em Tonight: Live at Tipitina's』(2001年)
『From The Corner To The Block』(2007年)
『Ya-Ka-May』(2010年)
『The Other Side Of Midnight: Live In New Orleans』(2011年)
『Carnivale Electricos』(2012年)
『Into the Deep』(2015年)