発表年:2004年
ez的ジャンル:西ロンドン系Nu Soul
気分は... :夜明け前のクールダウン・・・
今回は2000年代の西ロンドン系作品からSilhouette Brown『Silhouette Brown』(2004年)です。
Silhouette Brownは4HeroのDegoとBugz In The AtticのKaidi Tathamという西ロンドンの音楽シーンを牽引する2人によるユニット。
Silhouette Brown名義で本作『Silhouette Brown』(2004年)、『Two』(2010年)という2枚のアルバムをリリースしています。
DegoとKaidi Tathamの2人は、DKD、2000Black等の名義でもユニットを組んでいる盟友ですが、Silhouette Brownは西ロンドン流のNu Soulユニットといった位置づけでしょうか。
アルバムではDeborah Jordanをメイン・ヴォーカリストに据え、それ以外にBembe Segue、D.T.X.といったヴォーカリストをフィーチャーしています。
少しテンポを落とした曲が多いため、ブロークン・ビーツ全開のイメージで聴くと、少し地味な印象を受けるかもしれません。しかしながら、その落ち着いたクールネスが本作の魅力だと思います。アッパー感は低めですが、西ロンドンらしいビートも楽しめます。
西ロンドンの歌姫Bembe Segueをフィーチャーした「Whose In Change」、美しくも儚い「Looking Back」、メロウなNu Soul「Pain (It's Gonna Come Heavier)」、クールなダンサブル・チューン「Spread That」、本作らしいセンスを実感できる「Check It (Calling You)」あたりが僕のオススメです。
DegoとKaidiの強力タッグが創り出すNu Soulでクールダウンしましょう!
全曲紹介しときやす。
「Whose In Change」
西ロンドンの歌姫Bembe Segueをフィーチャーしたオープニング。ダウンテンポながらもBembe Segueの華のあるヴォーカルが栄えるブロークン・ビーツ経由のソウル・ミュージックって感じがあります。終盤はリズミックな展開で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wUUBq1Y4Oq8
「Looking Back」
Deborah Jordanのキュート・ヴォーカルが印象的な美しくも儚いダウンテンポ。余韻のNu Soul感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5So90YNHpCQ
「Pain (It's Gonna Come Heavier)」
メロウネスという点ではアルバム随一かもしれません。抑えたトーンながらもメロウ・エレピ、Deborahのキュート・ヴォーカル、西ロンドンらしいビートのバランスが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=2aT1KFEQP5A
「Time Waits For No One」
エレクトリックを少し強調したグルーヴやSomatikのロッキン・ギターでアクセントをつけています。
https://www.youtube.com/watch?v=282HsqyqcAE
「Spread That」
西ロンドンらしいダンサブル感があります。ダンサブルといっても落ち着いたクールネスが漂うのが本作らしいかもしれませんが。
https://www.youtube.com/watch?v=Lgj8tjl0Mgw
「Check It (Calling You)」
今回聴き直して、コレが一番好きかも?適度にリズミックなのに寛げる雰囲気がいいですね。DegoとKaidiのセンスの良さを感じる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=3hIG3hQUfg8
「They Can't Tell Us」
アルバムで一番ダンサブルな仕上がり。ブラジリアン・グルーヴあたりと一緒に聴いてもフィットすると思います。
「Looking Back (Reprise)」
「Looking Back」のリプライズ。
「Monday's Coming」
Deborah JordanとD.T.X.をフィーチャー。聴いていると和んでくるハートウォーミングな仕上がり。
「Just A Little More」
本編ラストは夜明けにクールダウン・モードといった雰囲気でしっとりと締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wXWVUbM2Nrg
国内盤には「Monday's Coming (Instrumental)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。
『Two』(2010年)