発表年:1971年
ez的ジャンル:ザ・ラスト・ソウルマン
気分は... :マッスル・ショールズ
今回は"ザ・ラスト・ソウルマン"Bobby Womackが1971年にリリースした『Communication』です。
Bobby Womack(1944-2014年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
『Understanding』(1972年)
Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)
『Pieces』(1978年)
3rdアルバムとなる本作『Communication』は、初めて全米R&Bアルバム・チャートTop10入りしたアルバムです。
そんな成功を後押ししたのが、Barry Beckett(key)、Jimmy Johnson(g)、Roger Hawkins(ds)、David Hood(b)というMuscle Shoals Rhythm Sectionの最強ミュージシャン達によるバッキングバックです。
また、Friendly Womack, Jr.、Curtis Womack、Harry Womack、Womack & Womackでお馴染みのCecil Womackといった兄弟や、『Coffy』(1973年)、『Foxy Brown』(1974年)でお馴染みの女優Pam Grier(当時Bobbyとの交際が噂されていたらしいです)等がバック・コーラスで参加しています。
プロデュースはBobby Womack自身。初のセルフ・プロデュースとなります。
アルバムからは初めて全米R&BチャートTop10入りした「That's The Way I Feel About Cha」というシングル・ヒットも生まれています。
個人的には、BobbyがプロデュースしたRonnie Wood『Now Look』(1975年)でもカヴァーされていた「(If You Don't Want My Love) Give It Back」のオリジナル・ヴァージョンを聴けるのが嬉しいですね。あとはファンキー&スワンピーなオープニング「Communication」の格好良さも格別です。
Norman Seeffによるジャケもキマっていますね。
マッスル・ショールズ・サウンドとBobby Womackのソウル魂が見事に融合した1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Communication」
Bobby Womack作。オープニングはファンキー&スワンピーな仕上がり。Sly & The Family Stoneが南部テイストになったような雰囲気があります。格好良さではコレが一番ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Y5YI1zWrZNI
「Come l'Amore」
Bob Hilliard/Leon Ware作。後にLara Saint Paulもカヴァーしています。カラっとしたサザン・ソウルにはイナたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=L0ZYtT2Kx_I
「Fire and Rain」
James Taylor、1970年の大ヒット曲をカヴァー。JTの名曲を完全にWomack流ソウル・チューンとして自分のモノにしています。
https://www.youtube.com/watch?v=OXIFF7QOosM
「(If You Don't Want My Love) Give It Back」
Bobby Womack作。僕の一番のお気に入り。『Across 110th Street』(1972年)のサントラにも別ヴァージョンが収録されています。僕の場合、最初にRonnie Woodヴァージョンを気に入り、そこからオリジナルを辿ったパターンですが・・・。オリジナル・ヴァージョンはアーシーなメロウ・グルーヴ感がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=k2vQKyckBFc
Gabor SzaboやLea Robertsもカヴァーしていますね。SzaboヴァージョンはBobby Womack本人もギターで参加しています。
Ronnie Wood「If You Don't Want My Love」
https://www.youtube.com/watch?v=t3Q6hfzNTM8
Gabor Szabo「If You Don't Want My Love」
https://www.youtube.com/watch?v=EiCT6ipLmB0
Lea Roberts「(If You Don't Want My Love) Give It Back」
https://www.youtube.com/watch?v=KY_6ersM6jM
「Medley: Monologue/(They Long to Be) Close to You」
Bobbyの自作「Monologue」とCarpentersの大ヒット曲「(They Long to Be) Close to You」(Burt Bacharach/Hal David作)のメドレー。ポップス名曲を塩辛風味の激シブ・ヴァージョンで聴かせてくれるのがBobby Womackらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XpZSdxASdik
「Everything is Beautiful」
Ray Stevens、1970年の大ヒット曲をカヴァー。ホッコリしたカントリー・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=b9n8C6KBbMc
「That's The Way I Feel About Cha」
Jimmy Grisby/Joe Hicks/Bobby Womack作。全米R&Bチャート第2位、全米チャート第27位となったヒット・シングルです。Bobby Womackならではの味わい深いソウル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=q2R6NRJIdt4
Aretha Franklin、Rome、Gerald Levert & Mary J. Blige、Calvin Richardsonがカヴァーしています。また、Rick Ross feat. Jadakiss「Oil Money Gang」のサンプリング・ソースとなっています。
Rick Ross feat. Jadakiss「Oil Money Gang」
https://www.youtube.com/watch?v=D874kQpNEpc
「Yield Not to Temptation」
聖歌「屈するなかれ」のカヴァー。ラストはゴスペル調で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JcJMiDpWGQE
E. Ness & 9th Wonder feat. Rapper Big Pooh「Temptation」のサンプリング・ソースとなっています。
E. Ness & 9th Wonder feat. Rapper Big Pooh「Temptation」
https://www.youtube.com/watch?v=rA9aCU1ksow
Bobby Womackの他作品をチェックを!
『Fly Me to the Moon』(1968年)
『My Prescription』(1969年)
『Understanding』(1972年)
Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)
『Facts of Life』(1973年)
『Lookin' for a Love Again』(1974年)
『I Don't Know What the World Is Coming To』(1975年)
『Safety Zone』(1975年)
『BW Goes C&W』(1976年)
『Home Is Where the Heart Is 』(1976年)
『Pieces』(1978年)
『Roads of Life』(1979年)
『The Poet』(1981年)
『The Poet II』(1984年)