発表年:1996年
ez的ジャンル:オルタナ系ブラジル音楽
気分は... :マツコの知らないパンデイロの世界
今回はブラジルのパンデイロ/パーカッション奏者Marcos Suzanoの『Sambatown』(1996年)です。
1963年リオ・デ・ジャネイロ生まれのパンデイロ/パーカッション奏者Marcos Suzanoの紹介は、Lenineとの共演作Lenine & Suzano『Olho De Peixe(邦題:魚眼)』(1993年)に続き2回目となります。
Lenine & Suzano名義の『Olho De Peixe(邦題:魚眼)』(1993年)で一躍注目の存在となったSuzanoが、初のソロ名義アルバムとしてリリースしたのが本作『Sambatown』(1996年)です。
『Olho De Peixe』でパンデイロという楽器の魅力と可能性を示してくれましたが、それを更に推し進め、パンデイロをメインに据えたアルバムが本作『Sambatown』です。アルバムは各方面で絶賛され、パンデイロ奏者Marcos Suzanoの地位を揺るぎないものにしました。
レコーディングには恩師Paulo Moura(clarinet)やLenine(vo)をはじめ、Alex Meirelles(key)、Carlos Malta(sax、ocarina)、Eduardo Neves(fl、sax)等のミュージシャンが参加しています。
アフロ・サンバのグルーヴが好きな僕としては、パンデイロのみでこんなグルーヴが生まれるなんて驚愕です。
Suzanoが生み出した新感覚パンデイロ・サウンドを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Pandemonium - Parte 1」
Marcos Suzano作。アルバムはSuzanoのパンデイロ・ソロでスタートします。
「Pandemonium - Parte 2」
Carlos Malta/Alex Meirelles/Eduardo Neves/Marcos Suzano作。Parte 2ではサックス、キーボードも加わり、フリーキーなジャズ・フィーリングのサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=B7GuFEnAaGY
「Desentope Batucada」
Marcos Suzano作。ここではSuzanoがヴォーカルも披露してくれます。Lenineにも通じるオルタナなブラジル・サウンドがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=s1J3rzgqVrI
「Aira」
Carlos Negreiros作。ジャズ・フィーリングの仕上がり。"今ジャズ"好きの人が聴くと案外グッとくるのでは?
「Nosso Bumba」
Alex Meirelles/Marcos Suzano作。恩師Paulo Mouraのクラリネットが先導します。Suzanoのパンデイロが生み出すグルーヴに惹き込まれます。
「Assalto」
Alex Meirelles/Paulo Moura/Paulo Muylaert作。ジャズ・フィーリングのミステリアスな演奏です。
「Quem」
Itamar de Assumpcao/Alice Ruiz作。Suzanoのヴォーカル入りのゆったりとした哀愁グルーヴ。少しレゲエっぽいフィーリングもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=K877ikEDFhw
「Jungle Samba」
Marcos Suzano作。タイトルの通り、ジャングルを連想させるSuzanoのパンデイロ・ソロ。
「O Curupira Pirou」
Lenine/Marcos Suzano作。 『Olho De Peixe』再び!といった感じのLenineとの共演曲。キャッチー&グルーヴィーという点ではアルバム随一です。
「Sereia do Leblon」
Alex Meirelles作。スムース・ジャズ+αといった感じのメロウな演奏です。
「Dialogos Para A Paz Mundial」
Alex Meirelles/Paulo Moura作。アフロ・サンバ調のパンデイロ・グルーヴにのってEduardo Nevesのフルート&サックスが舞います。
https://www.youtube.com/watch?v=56rLzWF302I
Marcos Suzanoの他作品もチェックを!
Lenine & Suzano『Olho De Peixe』(1993年)
『Flash』(2000年)
Victor Ramil & Marcos Suzano『Satolep Sambatown』(2008年)
『Atarashii』(2009年)