発表年:2016年
ez的ジャンル:ダラス産ソウル・バンド
気分は... :RCといえばサクセションなのですが…
今回は新作R&BからRC & The Gritz『The Feel』です。
※昨年末のリリースですが、今春になりフィジカル・リリースされました。
RC & The Gritzはテキサス州ダラス出身のRC Williamsをリーダーとするソウル・バンド。
RC WilliamsはErykah Baduの諸作にプロデューサー、ソングライター、キーボード奏者として参加経験を持つミュージシャンです。
そんな関係でバンドはErykah Baduをはじめ、Snoop Dogg、Jill Scott、The Roots、Queen Latifahなどのツアー・サポートを行ってきました。
本作『The Feel』は、RC & The Gritzにとって『Pay Your Tab』(2013年)に続く2ndアルバムとなります。
バンド・メンバーはRC Williams(key、vo)、Cleon Edwards(ds)、Braylon “Brother B” Lacy(b)、Claudia Melton(vo)、TaRon Lockett(per)、Jah Born(MPC)、Evan Knight(sax)、Mike Brooks(sax)。
メンバーのうちJah BornもRC同様、Erykah Baduの諸作に関与している人ですね。
前作『Pay Your Tab』ではErykah Badu、Snoop Dogg、Raheem Devaughnといった豪華ゲストが参加していましたが、本作にはそういった派手なゲストはいません。
ただし、ここ数年注目度の高いドラマーChris Dave、80年代から活躍するキーボード奏者Bernard Wrightがプロデュース、コンポーザー、演奏で参加するなど多数のミュージシャンが本作に参加しています。
アルバムは大きくソウル・バンドらしい生音重視の演奏、プログラミングを交えたHip-Hopフィーリングのトラック、さらにはジャズ・フィーリングを前面に押し出した演奏から構成されます。
派手さはありませんが、捨て難い魅力があります。
生音とプログラミングの自然な融合という点では"今ジャズ"好きの人あたりも楽しめるのでは?
RC Williamsが全曲プロデュースしています(共同プロデュース含む)。
全曲紹介しときやす。
「The Feel」
Bobby Sessions、Zyahのラップをフィーチャーしつつ、ソウル・バンドならではのアーバンなサウンドを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-7rgxvLfXyQ
「Never Enough」
Bernard Wrightとの共同プロデュース。Claudia Meltonのヴォーカルが栄える爽快ネオソウルに仕上がっています。生音+プログラミングによる今の時代らしいビートもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mvnlONdurA4
「Good Day To You Sir」
白人女性SSW、Sarah Jaffeのヴォーカルをフィーチャー。Jah BornのプログラミングとRCのムーグ・ベースによる濃厚なビートとSarah Jaffeの少し気怠いヴォーカルの組み合わせがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=V5bjySva_JE
「Anxiety」
Sam Lao、Bianca Rodriguezのヴォーカルをフィーチャー。シンセとプログラミングによアブストラクトなトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=g_dHFpuAPW8
「Lessons」
落ち着いた雰囲気のオトナのジャジー・ソウルです。優雅なアレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=EjbhlnIDtss
「Feathers」
Chris Daveとの共同プロデュース。Chris Daveのドラミングが牽引するジャズ・フィーリングたっぷりのミディアム・テンポのインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=pUOVpOKAsJU
「Jelly Roll」
"今ジャズ"好きの人が聴いても楽しめそうなライブ感のあるジャジーなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=pqxmmip7vi0
「Gritz Interlude」
Hip-Hopフィーリングのバンド演奏という感じがこのグループの特徴をよく反映しているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=jM6ws9EyqRQ
「Give Me Your Heart」
Bianca Rodriguezの女性ヴォーカルをフィーチャー。ソウル・バンドらしい余裕のあるアーバン・サウンドにグッとくるコンテンポラリーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=SUGFGM_m49M
「Jazz And Reverse」
So So Topicのラップをフィーチャー。完全にバンド・サウンドではなくビートメイカー的トラックです。でもジャズ・フィーリングのHip-Hop好きの人であれば満足できる仕上がりだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=oUjGcIc9kuw
「The Feel (Reprise) ...」
オープニング曲のリプライズ。
https://www.youtube.com/watch?v=2peNp6_UwVs
「I'll Be Waiting For You」
ラストは自然体のリラックスしたソウル・グルーヴで締め括ってくれます。Claudia Meltonの素直なヴォーカルが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZExl-gFO9AE
ご興味がある方は1stアルバム『Pay Your Tab』(2013年)もチェックを!
『Pay Your Tab』(2013年)