2017年07月07日

Osmar Milito『Ligia』

コンテンポラリーなブラジリアン・ラウンジ・ジャズ☆Osmar Milito『Ligia』
LIGIA (1978)
発表年:1978年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ラウンジ・ジャズ
気分は... :目立ちませんが、いい仕事しています・・・

今回はブラジル人名アレンジャーOsmar Milito『Ligia』(1978年)です。

サンパウロ生まれのコンポーザー/アレンジャー/キーボード奏者Osmar Militoに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『... E Deixa O Relogio Andar!』(1971年)
 『Nem Paleto, Nem Gravata』(1973年)
 『Viagem』(1974年)

これまで紹介してきた3枚と比較して、少し埋もれている感のあるOsmar Milito作品かもしれませんね。

しかしながら、Osmar Militoらしいサウンド・センスを感じる極上の1枚に仕上がっています。全体としてはコンテンポラリーなブラジリアン・ラウンジ・ジャズといったところでしょうか。

参加ミュージシャンはOsmar Milito(p、el-p、org、syn)以下、Ugo Marotta(org、syn)、Lincoln Olivetti(oberheimer)、Mauricio Heinhorn(harmonica)、Sergio Barroso(b)、Nelson Serra (ds)、Wilson Das Neves(per)、Hermes Contesini(per)、Jose Carlos(g)、Hedys Barroso(chorus)、Alda Regina(chorus)、Mauricio Duboc(chorus)、Roberto Quartin(chorus)、Fernando Maxnuk(chorus)です。

Jobim作品のカヴァー「O Morro」「Andorinha」Joao Donatoのカヴァー「Jodel」Chico Buarqueのカヴァー「O Que Sera(A Flor Da Terra)」Wynton Kellyのカヴァー「Little Tracy」あたりが僕のオススメです。

目立ちづらいアルバムですが、Osmar Militoにご興味がある方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Ligia」
Antonio Carlos Jobim作。Jobim作品をジャジー・テイストで聴かせてくれます。エレガントなMilitoのピアノにグッときます。当ブログではTill Bronnerのカヴァーも紹介済みです。
https://www.youtube.com/watch?v=PuEGONTB2pw

「Atras da Porta」
Chico Buarque/Francis Hime作。哀愁のメロディをしっとりと聴かせてくれます。中盤以降の
Mauricio Heinhornのハーモニカもいいアクセントになっています。

本曲に関して、当ブログではElis ReginaLuciana SouzaGaetano Partipiloのカヴァーも紹介済みです。

「Estrada Branca」
「This Happy Madness」のタイトルでも知られるAntonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作の名曲をカヴァー。当ブログではDiana PantonStacey Kentのカヴァーも紹介済みです。個人的にも大好きなJobim作品を品良くスッキリと聴かせてくれます。

「O Morro」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作の名曲をカヴァー。僕好みのパーカッシヴな疾走感のあるカヴァーに仕上げています。

本曲に関して、当ブログではSambalanco TrioWanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De Valenca Stan Getz & Luiz Bonfaのカヴァーを紹介済みです。

「Morning」
Clare Fischer作。この曲はラテン・フィーリングのアレンジと爽快コーラスの組み合わせで聴かせてくれます。

「Daulphine」
Luiz Eca作。しっとりとしたボッサ・ピアノが落ち着きを与えてくれます。

「Andorinha」
Antonio Carlos Jobim作。当ブログではAgustin Pereyra Lucenaのカヴァーも紹介済みです。ムーディーで美しいMilitoのピアノ、さり気に格好良いSergio Barrosoのベースらが織り成すサウンドがいいですね。薄っすらと抑えたシンセやMauricio Heinhornのハーモニカも効果抜群です。

「Mentiras」
Joao Donato作。当ブログでは『Quem e Quem』収録の本人ヴァージョンやCal Tjaderのカヴァーを紹介済みです。グッと抑えたトーンのピアノ・トリオ演奏がいいですね。

「O Que Sera(A Flor Da Terra)」
Chico Buarque作。当ブログではTill BronnerWillie Colonのカヴァーを紹介済みです。ここではラテン調リズムの哀愁メロウなカヴァーで聴かせてくれます。

「Jodel」
Joao Donato作。当ブログでは『Sambou, Sambou(Muito a Vontade)』(1962年)、『A Bad Donato』(1970年)、『Quem e Quem』(1973年)におけるDonato本人のヴァージョンを紹介済みです。僕好みの小粋なブラジリアン・メロウに仕上がっています。Mauricio Heinhornのハーモニカがサンセットな雰囲気でいいですね。

「Little Tracy」
Wynton Kelly作。本作で一番リズミックで派手なサウンドかもしれません。パーカッシヴ・リズムにシンセ・サウンドも絡むフュージョン/クロスオーヴァーな仕上がりです。

「Ho Ba-la-la」
Joao Donato作。ラストはムーディーなコーラス隊を配したエレガントな演奏で締め括ってくれます。

Osmar Militoの他作品もチェックを!

『... E Deixa O Relogio Andar!』(1971年)
E Deixa O Relogio Andar

『Nem Paleto, Nem Gravata』(1973年)
ネン・パレトー、ネン・グラヴァッタ(紙ジャケット仕様)(BOM24124)

『Viagem』(1974年)
ヴィアージェン BOM1131
posted by ez at 02:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック