2017年07月15日

Sun『Wanna Make Love』

オハイオ産ファンクの名盤☆Sun『Wanna Make Love』
ワナ・メイク・ラヴ
発表年:1976年
ez的ジャンル:オハイオ産ファンク
気分は... :赤き情熱!

今回は70年代オハイオ産ファンクからSun『Wanna Make Love』(1976年)です。

Sunは、Ohio Playersをはじめとするファンクの名産地オハイオ州デイトンで1975年に結成されたファンク・バンド。

オリジナル・メンバーはByron Byrdを中心としたChris JonesJohn WagnerDean HummonsHollis MelsonKym YanceyShawn Sandridgeの7名。

オリジナル・メンバーでデビュー・アルバムとなる本作『Wanna Make Love』(1976年)をリリース。

その後、メンバー3名を増員して2ndアルバム『Sun Power』(1977年)をリリースしますが、Shawn Sandridge、Chris Jones、Dean Hummonsの3名が人気ファンク・グループとなるDaytonを結成するためにグループを脱退してしまいます。

メンバー・チェンジを余儀なくされたグループは新ラインナップで3rdアルバム『Sunburn』(1978年)をリリース。その後もメンバー・チェンジを繰り返しながら、『Destination Sun』(1979年)、『Sun Over the Universe』(1980年)、『Force of Nature』(1981年)、『Let There Be Sun』(1982年)、『Eclipse』(1984年)といったアルバムをリリースしています。

デビュー・アルバム『Wanna Make Love』(1976年)には、Byron Byrd(ts、fl、p、clavinet、syn、b、per、el-p、vo)、Chris Jones(tp、p、clavinet、syn、vibes、ds、per、vo)、John Wagner(tp、flh、tb、vo、per)、Dean Hummons (org、p、clavinet、el-p、syn)、Hollis Melson(b、vo、per)、Kym Yancey(ds、per、back vo)、Shawn Sandridge(g、back vo)というオリジナル・メンバー7名に加え、Zapp結成前のRoger Troutman(g、talk box)とLester Troutman(ds)、さらにはLinda Thornton(back vo)がレコーディングに参加しています。

プロデュースはByron ByrdBeau Ray Fleming

オハイオ・ファンクらしい「Live On, Dream On」「Tell The People」Roger Troutmanのトークボックスも聴けるタイトル曲「Wanna Make Love」、ラテン・フレイヴァーの効いた「They're Calling For Me」、サンプリング・ソースとしても人気の「My Woman」、Stevieの某曲を思い出す「It's Killing Me」、素敵なモダン・ソウル「Give Your Love To Me」など粒揃いの構成です。

楽曲はすべてメンバーらのオリジナルです。

オハイオ産ファンク好きの人はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Live On, Dream On」
無骨なギター・カッティングが逆に格好良い骨太ファンク・グルーヴがオープニング。中盤以降はスペイシーなシンセも飛び交います。
https://www.youtube.com/watch?v=fEHC22TUMOc

「Tell The People」
猥雑な格好良さにグッとくるファンク・チューン。ファンク・バンドとしての質の高さをできる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=UQu2sNSKPCg

「My Woman」
前半はヴォーカル・ワークで聴かせる哀愁モードのスロウですが、後半は一転してファンキーな展開へ・・・
https://www.youtube.com/watch?v=RhWuOtAjw4M

WC & the Maad Circle「A Soldiers Story」、UGK「Protect & Serve」、Bone Thugs-N-Harmony「Resurrection (Paper, Paper)」 、O.C.「Stronjay (Original Unreleased Version)」、STS「The Interview」のサンプリング・ソースとなっています。
WC & the Maad Circle「A Soldiers Story」
 https://www.youtube.com/watch?v=9tRs3tZoQ8Q
UGK「Protect & Serve」
 https://www.youtube.com/watch?v=tI6nucnfCbU
Bone Thugs-N-Harmony「Resurrection (Paper, Paper)」
 https://www.youtube.com/watch?v=7p14e18gGCM
O.C.「Stronjay (Original Unreleased Version)」
 https://www.youtube.com/watch?v=q0SUqRsiCEg

「They're Calling For Me」
ラテン・フレイヴァーの効いたファンク・チューン。パーカッシヴ・リズム、ラテンなピアノ、躍動するホーン・アンサンブルがグッド!EW&F好きの人にもフィットするキャッチーさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=OnATFQdtGB8

「Wanna Make Love」
タイトル曲はRoger Troutman参加曲。シングルにもなりました。Roger Troutmanのトークボックスが栄える重量ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=5jTsGnbjmNY

「Love Is Never Sure」
アコギの音色が印象的なビューティフル・バラード。意外なサウンドですが、アルバムのいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=GODewNJ-R7o

「The Show Is Over」
しっとりとしたスロウ・チューン。悪くはないですが、他の曲に比べると少し印象が弱いかも・・・
https://www.youtube.com/watch?v=_9zkzWQEA3Q

「It's Killing Me」
Stevie Wonder「Don't You Worry 'Bout A Thing」とセットで聴きたくなる曲調です。溜めてから一気にファンキー・モードで弾ける感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=jNEztdtMKy4

「Give Your Love To Me」
ラストはソウル指数の高い素敵なモダン・ソウルで締め括っています。
https://www.youtube.com/watch?v=CpPUj4WfGX4

Large Professor「Love Wit U」のサンプリング・ソースとなっています。
Large Professor「Love Wit U」
 https://www.youtube.com/watch?v=O2CfSFqhupU

Sunの他作品もチェックを!

『Wanna Make Love/Sun Power/Sunburn』(1976/1977/1978年) ※3in2CD
Wanna Make Love / Sun--Power / Sunburn (3in2)

『Sunburn』(1978年)
サンバーン

『Destination Sun』(1979年)
Destination Sun
posted by ez at 02:41| Comment(3) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
同年代に活躍したオハイオ・プレイヤーズよりも,個人的には,Sunのこのアルバムの方が好きです。
重量ファンクもさることながら,「My Woman」とか「They're Calling for More」みたいな曲があるのが好きでした。
Posted by KJ at 2017年07月19日 23:20
 先ほどは十分文章を読み返さずに送信してしまったので,拙稿で失礼しました。
 本作のSunは,同じ重量級のファンクでも粘っこいサウンドのオハイオ・プレイヤーズと違って,「Live on, Dream On」のようにスリリングなギター・サウンドで怒涛のごとく攻め込んでくる迫力がありますよね。
さらに,「My Woman」の終盤で聞かせる軽快でファンキーなサウンドのように,一瞬AORやブラコンと錯覚しそうな小粋なサウンドがあったり,ヘヴィなサウンドに,ホーンセクションによるクール&ファンキーなサウンドが交錯する「They're Calling for More」みたいな曲がありますよね。このあたりの雰囲気がたまらなく好きです。
Posted by KJ at 2017年07月19日 23:52
☆KJさん

ありがとうございます。

重量ファンクからメロウな楽曲まで剛柔織り交ぜた構成がいいですね。さらにRoger Troutmanのトークボックスのおまけ付というのも嬉しい限りです。

改めて素晴らしいアルバムだと思います。
Posted by ez at 2017年07月20日 23:56
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