2017年07月24日

Moacir Santos『Carnival Of The Spirits』

落ち着いた雰囲気のブラジリアン・ジャズ☆Moacir Santos『Carnival Of The Spirits』
カーニヴァル・オブ・ザ・スピリッツ
発表年:1975年
ez的ジャンル:サウダージ系ブラジリアン・ジャズ
気分は... :サウダージ...

今回はオトナのブラジリアン・ジャズMoacir Santos『Carnival Of The Spirits』(1975年)です。

ブラジル北東部ペルナンブーコ州出身のコンポーザー/マルチプレイヤーMoacir Santos(1926-2006年)の紹介は、『Saudade』(1974年)に続き2回目となります。

本作『Carnival Of The Spirits』(1975年)は、『Maestro』(1972年)、『Saudade』(1974年)に続くBlue Noteからのリリースです。

ブラジリアン・ジャズ作品ですが、『Saudade』と同じく、自身のプレイで目立つというより、トータルな音作りを重視しています。

プロデュースはGary Foster

レコーディングにはMoacir Santos(vo、bs、as、per)以下、J.J. Johnson(tb)、Don Menza (fl、ts)、Jerome Richardson(ss、fl)、Ray Pizzi(clarinet、ss)、Ernie Watts(fl、bfl)、Gary Foster (as)、Oscar Brashear (tp)、Dean Parks(g)、Dennis Budimir(g)、Larry Nash(key、el-p)、Jerry Peters(org)、Chuck Domanico(b)、Harvey Mason(ds)、Louis Alves(per)、Roberto Silva(per)、Paulinho(per)、Lynda Lawrence(vo)等が参加しています。

Lynda LawrenceとSantosのデュエットによるブラジリアン・メロウ「Sampaguita」、さり気なさが格好良い「Quiet Carnival」、実に穏やかな「Jequie」、Lynda LawrenceのヴォーカルにSantosが寄り添う「Tomorrow Is Mine」あたりがオススメです。

アルバム全体の落ち着いた雰囲気がいいですね。
こんなブラジリアン・ジャズってあるようで意外にないのでは?

全曲紹介しときやす。

「Quiet Carnival」
Mike Campbell/Moacir Santos作。さり気なさが格好良いオトナの都会的サンバのタイトル曲。Santosのスキャットとサックスのユニゾンが印象的です。Ray Pizziがソプラノ・サックス。ソロで盛り上げてくれます。Lynda Lawrenceの女性ヴォーカルも華を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=c7fxBKV-Jrs

「Jequie」
Moacir Santos作。Santosのジェントルなアルト・サックスに癒されるメロウ・バラード。実に穏やかなです。
https://www.youtube.com/watch?v=KSJWzikxydg

「Kamba」
Moacir Santos作。爽快メロウなブラジリアン・フュージョン。Oscar Brashearのトランペット・ソロがフィーチャーされています。Santosのバリトン・サックス、Larry Nashのクラヴィネットがいいアクセントになっています。

「Sampaguita」
Graham Dee/Jack Keller作。Lynda LawrenceとSantosのデュエット・ヴォーカルによるアルバムで最もキャッチーなブラジリアン・メロウ。Jerome Richardsonの抜けのいいソプラノ・サックス・ソロも爽快です。
https://www.youtube.com/watch?v=BiNwXae1t8w

「Coisa No. 2」
Moacir Santos作。ミステリアスとリラックスが同居する不思議な魅力を持ったブラジリアン・ジャズ。J.J. Johnsonのトロンボーンがいい味出しています。

「Tomorrow Is Mine」
Moacir Santos作。Lynda Lawrenceの躍動感のあるヴォーカルにSantosの激シブ・ヴォーカルが寄り添います。ファンキー・クラヴィネットがいい感じです。

「Route Infinity」
Moacir Santos作。雄弁な雰囲気のホーン・アンサンブルが印象的なブラジリアン・ジャズ。テナー・サックス・ソロはDon Menza。

「Anon」
Moacir Santos作。ラストはアフロ・ブラジリアンな雰囲気で締め括ってくれます。Gary Fosterのアルト・サックス、Ray Pizziのソプラノ・サックスのソロがフィーチャーされています。

Moacir Santosの他作品もチェックを!

『Coisas』(1965年)
Coisas

『Maestro』(1972年)
マエストロ

『Saudade』(1974年)
サウダージ

『Ouro Negro』(2001年)
Ouro Negro

『Choros & Alegria』(2005年)
Choros & Alegria
posted by ez at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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