発表年:1997年
ez的ジャンル:ブラジル最高のメロディ・メーカー
気分は... :♪虫、虫♪
ブラジルを代表するシンガー・ソングライターMarcos Valleの『Nova Bossa Nova』(1997年)です。
当ブログでこれまで紹介したMarcos Valle作品は以下の11枚。
『Samba '68』(1968年)
『Viola Enluarada』(1968年)
『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
『Marcos Valle (1970)』(1970年)
『Garra』(1971年)
『Vento Sul』(1972年)
『Previsao Do Tempo』(1973年)
『Marcos Valle (1974)』(1974年)
『Vontade De Rever Voce』(1981年)
『Pagina Central』(2009年) ※Celso Fonsecaとの共演作
『Esphera』(2010年)
UKの人気レーベルFar Out Recordingsからリリースされた本作『Nova Bossa Nova』(1997年)は、80年代半ばからアルバムをリリースしていなかったMarcosが健在ぶりを示した復活アルバムです。
プロデュースはJoe DavisとMarcos Valle。
Marcos Valle(vo、g、key)以下、Marcosの公私のパートナーPatricia Alvi(vo)、Paulo Ceasar Barros(b)、Ivo "Stick" Caldes (ds)、Caneca(g)、Ricardo Pontes (sax、fl)、Don Chacal(per)、Zezinho (per)、Roc Hunter(prog)等のメンバーがレコーディングに参加しています。
楽曲はすべてMarcosのオリジナルです。
Far Out色の強い楽曲、インスト重視の楽曲、Patricia Alviをフィーチャーしている楽曲などもあり、Marcosらしさ全開という感じのアルバムではありません。しかしながら、復活の第一歩としては十分満足できますし、いろいろ模索している感じが逆にアルバムにバリエーションを与えて楽しめるのでは?
Far OutならではのMarcos作品に仕上がっていると思います。
全曲紹介しときやす。
「Novo Visual (New Look)」
メロウ・エレピの音色が心地好いオープニング。都会的かつ爽快なブラジリアン・サウンドを楽しめます。Canecaのギター・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=DInC8VB0R2g
「Abandonu (Abandon)」
Marcosらしいメロディを楽しめる1曲。少しミステリアスな雰囲気もいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=PUbIvWz5Odk
「Cidade Aberto (Open City)」
Patricia Alviのヴォーカルと共に始まる爽快ブラジリアン・メロウ。Marcosらしい感じはしませんが、涼しげなフルートも含めてサマー・モードにフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=XNf_ElzZ4ZE
「Bahia Blue」
タイトルの通り、バイーアのトライバルなエッセンスを強調したインスト・チューン。アルバムの中でいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=H5dDruAvAWM
「Freio Aerodynamico」
Far Outらしいクラブ仕様のダンス・チューンに仕上がっています。Marcosの鍵盤が軽やかな響きに魅了されるブラジリアン・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=D5tXjgSJHaQ
「Mushi Mushi」
ブラジル最高のメロディ・メーカーMarcosならではの1曲に仕上がっているのでは?Marcosが鎌倉に訪れて食した"くずきり"にインスパイアされて作った楽曲で、タイトルは日本語の「もしもし」のことらしいです。空耳アワー的には♪虫、虫♪に聴こえてしまいますが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=OExPFGkXTdY
「Nova Bossa Nova (New Bossa)」
タイトル曲はタイトルの通り、アップデートされたボッサ・グルーヴです。オトナのビター・スウィートな感覚がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YBwMeilZGzo
「Nordeste (North East)」
バイーアの香りがするヴォーカル入りのイントロに続き、本編はブラジリアン・メロウ・グルーヴのインストに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=r7Xrbc67TuY
「Bar Ingles (English Bar)」
Marcosらしいとは思いませんが、Far Outらしさでいえば、ダンサブルなブラジリアン・グルーヴのコレが一番かも?
https://www.youtube.com/watch?v=IBJRJ6bBLwE
「A Vontage de Rever Voce (Rocking You)」
ラストはPatricia Alviを前面にフィーチャーし、Marcos自身は演奏にも参加せず裏方に専念しています。特に終盤に一気にスパークルする瞬間にグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=73BnP3dKCKs
Marcos Valleの過去記事もご参照下さい。
『Samba '68』(1968年)
『Viola Enluarada』(1968年)
『Mustang Cor De Sangue』(1969年)
『Marcos Valle(1970)』(1970年)
『Garra』(1971年)
『Vento Sul』(1972年)
『Previsao Do Tempo』(1973年)
『Marcos Valle (1974)』(1974年)
『Vontade De Rever Voce』(1981年)
『Pagina Central』(2009年)
『Esphera』(2010年)