2017年08月08日

Mike Campbell『Secret Fantasy』

スウィンギー+ブラジリアン/ラテンな魅力の男性ジャズ・ヴォーカル作品♪Mike Campbell『Secret Fantasy』
Secret Fantasy
発表年:1982年
ez的ジャンル:スウィンギー男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :スウィングしなけりゃ!

今回は80年代の男性ジャズ・ヴォーカル作品からMike Campbell『Secret Fantasy』(1982年)です。

Mike Campbellはハリウッド生まれのUS男性ジャズ・ヴォーカリスト。

自身の作品としては、本作『Secret Fantasy』(1982年)、ジャズ・ピアニストTom Garvinと共同名義の『Blackberry Winter』(1984年)、『One On One』(1994年)、『Easy Chair Jazz』(1994年)、『Loving Friends』(1995年)、『My Romance』(1997年)、『Let's Get Away From It All』(1999年)といったアルバムをリリースしています。

また、当ブログでも紹介したブラジル人アーティストMoacir Santos『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)といったアルバムへの参加、楽曲提供も印象的です。

さて、本作『Secret Fantasy』(1982年)は、ブラジリアン/ラテン・フィーリングの「And It All Goes Round and Round」「Soft Strum Blues」といった楽曲で再評価の高い1枚ですが、アルバム自体はスウィンギーな魅力の男性ジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。

レコーディング・メンバーはMike Campbell(vo)以下、Tom Garvin(p)、Dan Sawyer(g)、John Heard (b)、Peter Donald(ds)、Tom Peterson(ts)、Steve Huffsteter(tp)、Dave Shank(per)。

ちなみに参加メンバーのうち、John Heard 、Steve HuffsteterはMike Campbellと共にMoacir Santos『Saudade』のレコーディングに参加していたメンバーです。

スウィンギーな男性ジャズ・ヴォーカルの魅力を楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「And It All Goes Round and Round」
Benard Ighner作。オリジナルはJon Lucien『Premonition』(1976年)収録ヴァージョンです。作者Ighner自身のヴァージョンはアルバム『Little Dreamer』(1978年)に収録されています。 前述のように、本作のハイライトと呼べるな高速ジャズ・サンバです。聴いていると、自然と体が動きだしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=p1jnB1dhCqk

「Ya Got Me Crazy for Your Love」
Mike Campbell/Tom Peterson作。リラックスしたスウィンギー感が印象的です。

「Easy Chair」
Mike Campbell/John Heard作。オリジナルのブルージーなバラードですが、男性SSW作品好きの人もグッとくるであろう味わい深い1曲に仕上がっています。

「Honeysuckle Rose」
スウィング・ジャズ黎明期に活躍したジャズ・ピアニストFats Wallerの作品をカヴァー。小粋なビ・バップ調のスキャットでキメてくれます。

「Soft Strum Blues」
Octavio Bailly/Al Jarreau作。「And It All Goes Round and Round」と並ぶハイライト。ラテン・フレイヴァーの軽快なメロウ・グルーヴはサバービア好きの人は間違いなく気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=p6KQNvkjf6Q

「'Round Midnight」
Thelonious Monkの名曲カヴァー。John Heardのベースのみをバックに、Campbellが名曲を歌い上げます。

「Secret Fantasy」
Mike Campbell/John Heard作。都会的サウンドの哀愁バラード。Steve Huffsteterのトランペット・ソロが男の哀愁に満ちていてグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=UcKHejtnw7M

「Little Taste」
Dave Frishberg/Johnny Hodges作。スウィンギーながらもジェントルな雰囲気にグッとくる1曲。

「I Love You in 3/4 Time」
Mike Campbell作。Campbellが夫人のために書いた曲なのだとか。二人の記念日の失敗を書いたユーモラスな作品ですが、そんな雰囲気が曲調からも伝わっています。曲自体は実に軽快で、Campbellの快調なスキャットも楽しめます。

「The Legacy」
Tommy Wolf/Alf Clausen作。バラードをしっとりと歌い上げます。

「I'm Always Drunk in San Francisco」
Tommy Wolf作。John HeardのベースもCampbellのヴォーカルも酔いどれモードです(笑)

「With a Song in My Heart (the Song Is You)」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。1929年のミュージカル『Spring Is Here』挿入歌をカヴァー。スタンダードを軽快スウィンギーに歌い上げます。

CDには「Early」「Another Star」「Baseball ( Take Me out to the Ballgame)」「Dat Dare」「Songbird」「Alone Again」「Mystery」「Close Enough for Love」「High Wire」「Once More」の10曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』収録の名曲カヴァー「Another Star」が目を引きます。

ご興味がある方はMike Campbellの他作品もチェックを!

Mike Campbell & Tom Garvin『Blackberry Winter』(1984年)
Blackberry Winter

『One on One』(1994年)
One on One

『Easy Chair Jazz』(1994年)
Easy Chair Jazz

『Loving Friends』(1995年)
Loving Friends

『My Romance』(1997年)
My Romance

『Let's Get Away From It All』(1999年)
Lets Get Away From It All
posted by ez at 02:22| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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