発表年:1971年
ez的ジャンル:謎のフレンチ・ジャズ・ファンク
気分は... :トリコロールをなびかせて・・・
今回は謎のフレンチ・ジャズ・ファンク作品、Ben & The Platano Group『Paris Soul』(1971年)です。
Ben & The Platano Groupはパリのナイト・クラブで演奏していたグループのようで、本作『Paris Soul』(1971年)が唯一のアルバムです。
90年代ヨーロッパのクラブ・ジャズ・シーンで発掘され、再評価が高まった1枚です。
アルバムとしては全曲インストのアフロ/ラテン色の強いワイルドなジャズ・ファンク作品です。系統としては、N.Y.で結成され、渡仏してパリで成功を収めたLafayette Afro-Rock Bandなんかと同タイプだと思います。その一方で、クロスオーヴァー/フュージョン・バンドのような都会的エッセンスが散りばめられていたりもします。
あるいはファンキー&パーカッシヴなグルーヴに、ギターが絡むサウンドは、Santana、Azteca、Malo、Sapo、El Chicano等に代表される70年代US西海岸のチカーノ系ラテン・グルーヴ好きの人にもフィットするかもしれません。
とりあえず「Platano Split」、「Salute To Santa」、「Paris Soul」、「Art Pino Pasta」の4曲を聴いてもらえれば、このアルバムの格好好さ、魅力を実感できると思います。
きっと一度聴けば、ハマる人も結構いるアルバムだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Platano Split」
オススメその1。Evaristo Nata/Manuel Itturia作。アフロ/ラテン・フレイヴァーのファンキー&パーカッシヴ・グルーヴをバックに、ワウ・ギターがスパークルするオープニング。このバンドの格好良さが一発で分かります。
https://www.youtube.com/watch?v=gElKVSGayD8
「Salute To Santa」
オススメその2。Evaristo Nata/Manuel Itturia作。US西海岸のチカーノ系ラテン・グルーヴと同じようなノリの格好好いサウンドでグルーヴィーに躍動します。
https://www.youtube.com/watch?v=zcqVm8M2lsc
「Black Waders」
Dante Crescini/Evaristo Nata作。少しテンポを落としたミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=akVniKxJmr8
「Woluwe Strip」
Evaristo Nata作。ファンキーなホーン・アンサンブルが牽引するラテン・ジャズ・ファンク。
「Cabaret」
John Kander/Fred Ebb作。ブロードウェイ・ミュージカル『Cabaret』の主題歌。Liza Minnelliが主演を演じた映画も有名ですね。ここでリラックスしたは開放的な演奏でカヴァーしています。
「Paris Soul」
オススメその3。Evaristo Nata/Manuel Itturia作。タイトル曲には西海岸チカーノ系ラテン・グルーヴ調のキャッチーな格好好さがあります。初期Santanaあたりと一緒に聴いても違和感ないのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=q2ORopW5GqE
「Culzean」
Evaristo Nata/Manuel Itturia作。フュージョン調サウンドにファンキーなワウワウ・ギターとロッキン・ギターが加わります。
https://www.youtube.com/watch?v=pARfUK345KA
「Castill Battle」
Evaristo Nata作。ライト・フュージョン+ラテン・グルーヴなファンキー・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=c2-FfB9bpYQ
「Hang Out」
Evaristo Nata/Manuel Itturia作。前曲と同じくライト・フュージョンとオルガン・ラテン・グルーヴを絶妙に融合させています。
「Art Pino Pasta」
オススメその4。Evaristo Nata/Manuel Itturia作。ラストはワイルドなアフロ/ラテン・グルーヴでファンキー&パーカッシヴに躍動して締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dcPGuka1S_M
今、たまたまNHK BSでBob Dylanがエレクトリック・サウンドへの転向を図った1965年ニューポート・フォーク・フェスティヴァルにおける伝説のライヴ映像を観ています。固定観念で縛られた聴衆に対して、ブーイングを浴びようと、自らの信念に基づき変革を断行するDylanの姿は何度観ても格好好いですね。