発表年:1991年
ez的ジャンル:姉妹系UK女性ゴスペル/R&Bグループ
気分は... :スピルオーヴァー・・・
今回は90年代のUKらしい姉妹ゴスペル・グループ作品The Escoffery's『Opinions』(1991年)です。
The Escoffery'sはロンドン出身のSharon、Sandra、Marcia、MichelleというEscoffery姉妹によるゴスペル・ヴォーカル・グループ。
メンバーのうち、一番下の妹であるMichelle Escofferyは、当ブログでも紹介したUKの女性R&BグループTruceのメンバーにもなっています。MichelleはBugz In The Attic『Back In The Doghouse』(2006年)でもフィーチャリングされています。
話をThe Escoffery'sに戻すと、グループ唯一のアルバムが本作『Opinions』(1991年)です。ゴスペル・グループの作品ですが、内容的には女性R&Bグループ作品として聴くことができます。
プロデュースは前述のTruceやBeverley Knightも手掛けたUKのプロデュース・チームEthnic Boyz(Marcus Johnson/Steve Campbell)。彼らはSoul II Soul、Mica Paris、Nu Colours等のリミックスも手掛けています。
そんなEthnic Boyzの貢献もあり、本作『Opinions』はグラウンド・ビートをはじめ、当時のUKらしいサウンドを楽しめるダンサブルな1枚です。海外のレビューで本作を"Soul II Soul meets En Vogue"と評しているものを目にしましたが同感です。
シングルにもなった「Look Who's Loving Me」や「I Can't Wait」といったUKらしいダンサブル・チューン、「Don't Let (Opinions)」、「Unreservedly」といったグラウンド・ビート、「When I Hear His Voice」や「Where Is Your Love」といった素晴らしいヴォーカル・ワークを満喫できる美メロ・バラードあたりが僕のオススメです。
メインのリード・ヴォーカルはSandraであり、ソングライティングやヴォーカル・アレンジでも大きく貢献しています。
日本では殆ど注目されなかったグループですが、UK女性ソウル/R&B好きの人はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Look Who's Loving Me」
シングルにもなったオープニング。本作を象徴する"Soul II Soul meets En Vogue"なダンサブル・チューン。Ethnic BoyzのセンスとEscoffery'sのヴォーカル・ワークが噛み合ったキャッチーな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=xRoQU5HrzSo
「Between Friends」
UK/USの区別なく90年代女性R&Bグループがお好きな人であれば気に入るであろうミディアム・グルーヴ。生音ならではの臨場感のあるグルーヴがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=4lfXtIKO904
「Best Part Of My Life」
ア・カペラのイントロをはじめ、キャッチーなヴォーカル・ワークが栄えるハネハネ系ダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=hMcKxgIUnWk
「When I Hear His Voice」
グループのヴォーカル・ワークの魅力を満喫できる美メロのミディアム・バラード。透明感のあるヴォーカルが優しく包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nO9tkeEDdIM
「Don't Let (Opinions)」
当時のUKらしいグラウンド・ビート調の仕上がり。ただし、サウンド頼みではなく、女性ヴォーカル・グループらしい魅力もしっかり伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=xJctaSzRPHs
「L'Amour Nu (Naked Love)」
しっとり落ち着いた雰囲気の哀愁ミディアム。オトナな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TZwRCwCFByM
「Unreservedly」
再びグラウンド・ビート調の仕上がり。Caron Wheelerあたりに通じるクールなグルーヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Rpb05pTYHKE
「Where Is Your Love」
素晴らしいヴォーカル・ワークで魅了するクワイエット・ストームなミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=bn_mg3cwEDc
「Unobtainable (Standing In Need)」
オーセンティックな美メロ・バラード。実力派グループなので、このタイプの曲は間違いありません。
https://www.youtube.com/watch?v=Bc1GtMULTRI
「Soul Searching」
Jam & Leis系の音と一緒に聴きたい感じのメロウ・ミディアム。本作らしくないのかもしれませんが、何処となく惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=3oeaYI3eKNQ
「Taking Life Easy」
この曲もグラウンド・ビート調。パターン化しているかもしれませんが、好きな人にとってはコレでいいんです(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=3yqmEBhbHiI
「I Can't Wait」
「Look Who's Loving Me」と同タイプのキャッチーなダンサブル・チューン。Mica Parisあたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=kJ7Qu7d-7PA
「House Of Love」
ラストはトライバル&エスニックな雰囲気の変化球で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9pOdueN6UMk
ご興味がある方は、一番下の妹であるMichelle Escofferyが在籍していたTruceの記事もご参照ください。
Truce『Nothin' But The Truce』(1995年)
80年代のブラコンのように都会の夜景が似合うようなメロディアスなサウンドながら,パーカッションの効いた軽妙なビートという組み合わせも印象的ですが,歌声が良いです。甘美なんだけど,上品というか気品があってしなやか。知る人ぞ知る佳作ですね。
ありがとうございます。
グラウンド・ビート調のトラックも含めて、当時のUKソウルらしいアーバン感覚が魅力ですよね。
Michelleが後に参加するTruceと同様に、UK女性R&Bグループの底力を感じる1枚ですね。