2017年10月15日

Musiq Soulchild『Feel The Real』

人気男性R&Bシンガーの最新作はCD2枚組☆Musiq Soulchild『Feel The Real』
Feel the Real
発表年:2017年
ez的ジャンル:人気男性R&Bシンガー
気分は... :それでも僕はMusiq Soulchildが好き!

今回は人気男性R&BシンガーMusiq Soulchildの最新作『Feel The Real』です。

これまで当ブログで紹介したMusiq Soulchild作品は以下の6枚(発売順)。

 『Juslisen』(2002年)
 『Soulstar』(2003年)
 『Luvanmusiq』(2007年)
 『Onmyradio』(2008年)
 『Musiqinthemagiq』(2011年)
 『Life On Earth』(2016年)

本作『Feel The Real』は前作と同じくインディ最大手eOneとのパートナーシップによるリリースです。

前作に続くデニム・ジャケが印象的ですね。

基本的には前作『Life On Earth』と同じく、メジャーの呪縛から解放され、普遍的なMusiq Soulchildらしさと、ここ数年で切り拓いた新境地と上手く折り合いをつけた内容に仕上がっています。

Musiq Soulchild本人以外に、来日公演の音楽ディレクターも務めたJonathan TroyDoobie PowellPhilip CornishGMJRBLAQSMURPHJ'RellNeedlzDavid LukeChris TheoryAlexander PlummerElijah Y. Whittinghamといった多彩なプロデューサーが起用されています。

こうした新進プロデューサーとの交流で刺激を受けたのか、アルバムはCD2枚組の全24曲というボリュームです。

アルバムには元FloetryMarsha Ambrosius、前作でもフィーチャーされていたWillie HynBLAQGxLDChris Theoryがフィーチャーされています。さらに自身の変名であるThe Huselをフィーチャーした曲もあります。

また、Jonathan Troy(b)、Roderick Harris(g)Geremy Wimbush(ds)といった来日公演メンバーもレコーディングに参加しています。

CD2枚組というボリュームも災いしたのか、チャート・アクションは彼のキャリアの中でも最低の結果となりました。

それも含めて、都落ちの印象をさらに強めた本作に対する評価には厳しいもの多いかもしれませんね。

個人的には大好きなアーティストであり、今の彼の路線を支持したいですが、構成に少し難があるかもしれませんね。

アッパーなダンス・チューンがなくミディアム中心の構成のため、同タイプの曲が続き、派手さがないと同時に、アルバムとしてメリハリが欠ける印象を持つかもしれません。その意味では2枚組というボリュームは少し多かったのかも?

それでも1曲毎の出来栄えは悪くないので、Musiq Soulchildファンであれば、それなりに楽しめると思います。

僕の場合、気に入った12曲をセレクトしたプレイリストを作成し、1枚組のボリュームで楽しんでいます。

全曲紹介しときやす。

Disc1

「Feel The Real」
Marsha Ambrosiusをフィーチャリング。Doobie Powellプロデュース。エフェクトのかかったヴォーカルでジワジワと盛り上げていくミディアム・バラードがオープニング。Marshaは終盤に艶やかな歌声を聴かせてくれます。メジャー時代には無かったタイプの曲かもしれませんが、僕は結構好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=0A5JKZ4NQ-s

「Benefits」
Jonathan Troyプロデュース。今の彼のスタイルを貫きつつ、以前からのMusiq Soulchildらしいメロディ、歌い回しも聴こえてくるアーバンなミディアム・グルーヴ。聴き重ねるほどに気に入っています。

「Serendipity」
前作にも参加していたWillie Hynのラップをフィーチャー。Musiq Soulchild/Jonathan Troy/Philip Cornishプロデュース。エフェクトのかかったヴォーカルにはフィットするエレクトロ・トラックがよく似合うダンサブルな哀愁ミディアム・グルーヴ。

「Sooner Or Later」
Jonathan Troyプロデュース。ライブ感のあるダイナミックなサウンドで疾走します。緩急を効かせている点も含めて、他の曲と少し異なる印象を受けます。
https://www.youtube.com/watch?v=Yu2RydWsnf0

「My Bad」
再びWillie Hynのラップをフィーチャー。GMJRプロデュース。昨今のR&Bらしい哀愁グルーヴ。このスタイルの曲としては嫌いではありません。

「Start Over」
BLAQSMURPHプロデュース。シングルにもなったアルバムのリード曲。昔と今の彼が同居しているようなバラードに仕上がっています。派手さはありませんが、ジワジワきます。
https://www.youtube.com/watch?v=cfN58r9zBGE

「Hard Liquor」
J'Rellプロデュース。エフェクトのかかったヴォーカルがフィットする哀愁ミディアム。悪くはありませんが、このタイプの曲が多いので少し不利かも?

「Shudawudacuda」
Jonathan Troyプロデュース。Musiq Soulchildらしいタイトルですね。切ない雰囲気の中でヴォーカルが揺らめく哀愁ミディアム。
https://www.youtube.com/watch?v=z4Kn0gxjbTo

「Broken Hearts」
J'Rellプロデュース。ライブ感のあるバッキングでメリハリをつけた哀愁ミディアム。

「Love Me Back」
BLAQSMURPHプロデュース。本作で多く聴かれるパターンの哀愁ミディアムですが、個人的にはなかなか良い出来栄えだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=A6U0wFb_LOI

「I'm Good」
Jonathan Troyプロデュース。ギターをはじめジャジー・フィーリングの効いたメロウな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YENpT-CPca4

「Jussa Lil Bih」
BLAQGxLDのラップをフィーチャー。Needlz/BLAQSMURPHプロデュース。美しくも切ない哀愁ミディアムです。

Disc2

「Humble Pie」
GMJRプロデュース。Disc1には無かったタイプのミディアムでDisc2はスタートします。
https://www.youtube.com/watch?v=7sdIYm4lD2o

「Party Life」
BLAQSMURPHプロデュース。昨今のR&Bらしいミディアム・グルーヴ。聴き重ねるうちに、気に入ってきました。

「One More Time」
The Husel(Musiq Soulchildの変名)とWillie Hynのラップをフィーチャー。David Lukeプロデュース。悪くはありませんが、同タイプの曲が多いので少しワンパターン感があるかも?

「Let Go」
Musiq Soulchildプロデュース。彼らしいメロディ&歌い回しを楽しめるミディアム・バラード。女性コーラスを含めたヴォーカル・ワークもグッド!

「Test Drive」
J'Rellプロデュース。メリハリの効いたバッキングで盛り上がるミディアム・グルーヴ。

「Like The Weather」
Chris Theoryプロデュース。ピアノをバックに歌い上げるメロディアスなビューティフル・バラード。Disc1にもこのタイプの曲があれば・・・

「Fact Of Love」
Musiq Soulchild/Jonathan Troyプロデュース。前曲の流れがいいビューティフルなミディアム・バラード。

「Heaven Only Knows」
J'Rellプロデュース。透明感のあるミディアム・バラード。

「The Moon」
GMJR/Alexander Plummerプロデュース。アメリカの天体物理学者Neil deGrasse Tysonのナレーションと共に始まります。メロディアスを大切にしたビューティフル・バラードからは優しさが伝わってきます。

「We Go Together Now」
GMJR/Elijah Y. Whittinghamプロデュース。ジェントルな雰囲気のミディアム・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=GNRVdrkOXSc

「Sunrise Serenade」
BLAQGxLD、Chris Theoryをフィーチャー。Chris Theoryプロデュース。自然の神秘を感じる美しいミディアム・バラード。この曲にラップはフィットしない気がするなぁ・・・

「Simple Things」
Jonathan Troyプロデュース。ラストはシングルにもなったミディアム・バラードで締め括ってくれます。さり気ないですが、彼らしいメロディ&歌い回しを満喫できる素敵な1曲に仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=pTRkNNDDqM8

Musiq Soulchildの他作品もチェックを!

『Aijuswanaseing』(2000年)
Aijuswanaseing

『Juslisen』(2002年)
Juslisen

『Soulstar』(2003年)
Soulstar

『Luvanmusiq』(2007年)
Luvanmusiq

『Onmyradio』(2008年)
OnMyRadio

『Musiqinthemagiq』(2011年)
Musiqinthemagiq

Musiq Soulchild & Syleena Johnson『9ine』(2013年)
9ine by Musiq Soulchild & Syleena Johnson (2013-09-24) 【並行輸入品】

『Life On Earth』(2016年)
Life on Earth
posted by ez at 03:23| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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