発表年:1978年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系アーバン・メロウ
気分は... :歌で頑張りマス!
今回は人気ヴァイヴ奏者Roy Ayersの『You Send Me』(1978年)です。
これまで当ブログで紹介したRoy Ayers作品(Roy Ayers Ubiquity名義を含む)は以下の9枚(発売順)。
『Stoned Soul Picinic』(1968年)
『He's Coming』(1972年)
『Virgo Red』(1973年)
『Change Up The Groove』(1974年)
『Mystic Voyage』(1975年)
『Vibrations』(1976年)
『Lifeline』(1977年)
『Africa, Center Of The World』(1981年)
『Lots Of Love』(1983年)
本作『You Send Me』(1978年)では、Carla Vaughnの女性ヴォーカルが全面にフィーチャーされ、Roy Ayersと共にプロデューサーにもクレジットされています。
Carla Vaughn以外に、Roy Ayers本人やMerry Clayton、Bruce Fisher、Stanley Richardsonのヴォーカルもフィーチャーされています。
レコーディングにはPhilip Woo(el-p、syn)、Kerry Turman(b、vo)、William Allen(b)、Dennis Davis(ds)、Steve Cobb(ds)、Chano Oferral(congas)、Harry Whitaker(p)、Justo Almario(ts、vo)、John Mosley(tp)といったRoy Ayers Ubiquityメンバーをはじめ、Bernard "Pretty" Purdy(ds)、Howard King(ds)、James Mason(g)、Jose Ortiz(ds)、John Sussewell(ds)等のミュージシャンが参加しています。
アルバム全体はCarla VaughnとAyers本人のヴォーカルが大きくフィーチャーされたアーバン・メロウ作品に仕上がっています。
レア・グルーヴ好きの人にとっては、レア・グルーヴ・クラシックの人気曲「Can't You See Me?」、ディスコ・ブギーな「Get On Up, Get On Down」あたりがハイライトかもしれません。
しかしながら、アルバム全体としてはSam Cookeの名曲カヴァー「You Send Me」、Ayers自身のメロウ・エレピが印象的な「I Wanna Touch You Baby」、サンプリング・ソースにもなっている「Everytime I See You」個人的にかなり気に入っている「And Don't You Say No」といったCarla VaughnとAyers本人のデュエットによるアーバン・メロウなバラードの印象が強いですね。
その意味では、ジャズ・ヴァイヴ奏者としてのRoy Ayersを楽しむというより、Carla VaughnとAyersのデュエット・アルバムとして聴いた方が楽しめると思います。
Roy Ayersのメロウ・ワールドを満喫しましょう。
全曲紹介しときやす。
「You Send Me」
オープニングはSam Cookeの名曲カヴァー。この名曲をAyersとCarla Vaughnのデュエットで聴かせるアーバンなメロウ・バラード。Carlaの透明感のある伸びやかなヴォーカルを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=X7qVPFEaFX8
The Pharcyde「The Hustle」、DJ Rashad「Send Me」のサンプリング・ソースとなっています。
The Pharcyde「The Hustle」
https://www.youtube.com/watch?v=sg1Mo_ONWJ0
DJ Rashad「Send Me」
https://www.youtube.com/watch?v=G887SMSRKiQ
「I Wanna Touch You Baby」
Roy Ayers作。Roy Ayersらしい雰囲気のメロウ・ミディアム。この曲もAyersとCarla Vaughnのデュエット。Ayers自身の奏でるエレピのメロウな音色が心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=lmhr2DgS5LI
「Can't You See Me?」
Edwin Birdsong/Roy Ayers作。レア・グルーヴ・クラシックとして人気の本作ハイライト。軽やかなアーバン・フィーリングが心地好いメロウ・グルーヴです。煌びやかなダンス・サウンドにAyersのヴァイヴが似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=bK2mPZ5FbAk
「Get On Up, Get On Down」
Bruce Fisher/Roy Ayers/Stanley Richardson作。パーカッシヴに疾走するディスコ・ブギーは「Can't You See Me?」と並ぶ人気曲なのでは?作者3名がリード・ヴォーカルを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=JaWdnKij4e4
Roy Ayers自身をフィーチャーしたMasters at Work「Our Time Is Coming」のサンプリング・ソースにもなっています。
Masters at Work feat. Roy Ayers「Our Time Is Coming」
https://www.youtube.com/watch?v=m77kUKz_o4g
「Everytime I See You」
Onaje Allan Gumbs作。オリジナルはアルバム『Rosewood』(1978年)収録のWoody Shawヴァージョンです。メロウ・ヴァイヴが栄える素敵なバラード。Ayers自身がリード・ヴォーカル、Carla VaughnとMerry Claytonがバック・コーラスを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=mR2EabLGpng
Darryl Reeves feat. Gwen Bunnのヴァージョンは本ヴァージョンを意識したカヴァーに仕上がっています。また、Kwame「I No Game」、Extra Prolific feat. Del the Funky Homosapien「Critics」、Jigmastas「Iz You Dee」等のサンプリング・ソースとなっています。
Darryl Reeves feat. Gwen Bunn「Get On Up, Get On Down」
https://www.youtube.com/watch?v=WcOOZDLOlTo
Extra Prolific feat. Del the Funky Homosapien「Critics (Oh My!)」
https://www.youtube.com/watch?v=t37cq5Pv1kk
Jigmastas「Iz You Dee」
https://www.youtube.com/watch?v=aEsG_w1HBRQ
「Rhythm」
Roy Ayers作。Bernard Purdyのドラムが牽引するファンキー・メロウ。ホーン隊やHarry Whitakerのピアノが盛り上げてくれます。開放的な雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=De8MCp9fkFQ
「And Don't You Say No」
Carla Vaughn/Roy Ayers作。AyersとCarla Vaughnのデュエットによるメロウ・バラード。Merry Claytonのバック・コーラスも加わり、2人の女性シンガーの素敵な歌声に魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=KgjApOIcayM
「It Ain't Your Sign, It's Your Mind」
Roy Ayers作。ラストは『Everybody Loves The Sunshine』(1976年)にも収録されていた楽曲の再演。サマー・モードの仕上がりだった『Everybody Loves The Sunshine』ヴァージョンに対して、本ヴァージョンは陽気でアーバンなファンキー・メロウに仕上がっています。本ヴァージョンはThe Eighth「They Are Beautiful」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=mlWO4X1Trrw
「It Ain't Your Sign, It's Your Mind」(From 『Everybody Loves The Sunshine』)
https://www.youtube.com/watch?v=1EqIEEaKC_Y
Roy Ayersの過去記事もご参照下さい。
『Stoned Soul Picinic』(1968年)
『He's Coming』(1972年)
『Virgo Red』(1973年)
『Change Up The Groove』(1974年)
『Mystic Voyage』(1975年)
『Vibrations』(1976年)
『Lifeline』(1977年)
『Africa, Center Of The World』(1981年)
『Lots Of Love』(1983年)