発表年:1970年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ラウンジ・ボッサ
気分は... :フェイク・ボッサな魅力!
今回はレア・グルーヴ好きにはお馴染みの1枚、Nico Gomez & His Orchestra『Bossa Nova』(1970年)です。
オランダ、アムステルダム出身のコンポーザー兼ベーシストNico Gomez(1925-1992年)の紹介は、Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.『Ritual』(1971年)に続き2回目となります。
本作『Bossa Nova』(1970年)は、『Ritual』(1971年)と並び、レア・グルーヴ方面での再評価が高いNico Gomez作品です。
アフロ・キューバンな魅力がある『Ritual』に対して、本作『Bossa Nova』はタイトル通り、ボサノヴァにアプローチした作品であり、ラウンジ・ボッサな魅力に溢れています。
アルバムにはAntonio Carlos Jobim等のボサノヴァ名曲カヴァーが目立ちますが、Nico Gomezらのオリジナル曲もなかなか魅力的です。
個人的には、各種コンピにも収録された人気曲「Rio」、哀愁グルーヴ「Aquarela」、少しモンドなボッサ・グルーヴ「Agua」、メロウなラウンジ・ボッサ「Voce E Eu」、セルメン・タイプの「Din! Din! Din!」といったオリジナルがオススメ!
カヴァーであれば、Jobim作の「Samba De Uma Nota So」や名曲「O Barqhuinho(邦題:小舟)」あたりが僕好み!
ブラジリアン・グルーヴ好き、ラウンジ好きの方はぜひチェックを!
全曲を紹介しときやす。
「Aquarela」
Nico Gomez作。女性ヴォーカル入りのリズミックなオープニング。クラブジャズ好きの人も気に入りそうな哀愁ブラジリアン・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=iVyxs7SMkQI
「Tristeza」
Nico Gomez作。Sergio Mendes & Brasil'66、Elis Regina、Lill Lindfors、Birgit Lystagerヴァージョン等でお馴染みのHaroldo Lobo/Niltinho作品と同タイトルですが、同名異曲のオリジナルです。ギターとストリングスが織り成すサウダージな哀愁ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=umbyOcQXTmI
「Desafinado」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作のボサノヴァ名曲をカヴァー。サックスやヴァイヴが心地好い華のあるラウンジ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EmhqDYuQIKI
本曲に関して、当ブログではこれまでNara Leao、Roberto Menescal、Gary McFarland、Tania Maria、Os 3 Morais、O Quarteto、Gal Costa、Joao Gilbertoのヴァージョンも紹介済みです。
「Agua」
Nico Gomez作。ラウンジ・ボッサならでは妖しげな雰囲気を醸し出す、少しモンドなボッサ・グルーヴ。こういうの大好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=F53b237U8_4
「Manha De Carnaval」
Antonio Maria/Luiz Bonfa作の名曲「カーニバルの朝」をカヴァー。名曲を愁いを帯びたギター&フルートの響きがたまらない哀愁ボッサで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EBbA_Lzgpkg
本曲について、当ブログではDexter Gordon、Gerry Mulligan、Balanco、Astrud Gilberto、Jack Marshall & Shelly Manne、Steen Rasmussen Feat. Josefine Cronholm、Oscar Peterson、Akua Allrich、Claude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's Seven、Diana Panton、Country Comfort、Isabelle Aubret、O Quarteto、Quarteto Forma、Laurindo Almeida、Collageのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!
「Garota De Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作の名曲「イパネマの娘」をカヴァー。ムーディーながらも軽快なリズムが響く、ラウンジ・ボッサらしい仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=0eFlQU_yGQ0
本曲について、当ブログではTamba Trio、Agustin Pereyra Lucena、Diane Denoir/Eduardo Mateo、Roberto Menescal、Bossacucanova & Roberto Menescal、Sheila Landis/Rick Matle、Papik、Trio 3D、Freddie McCoy、Laurindo Almeidaのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!
「Samba De Uma Nota So」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作。ヴァイヴの音色が軽やかに響く、リズミックなジャズ・サンバ・グルーヴはモロに僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=2KNwoewyyt4
本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66以外にもNara Leao、、Trio 3D、Chris Montez、Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.、Stacey Kent、Wanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio、Tamba Trioのカヴァーも紹介済みです。
「Saudade Do Rio」
Nico Gomez作。男女ヴォーカル入りのムード・ボッサで独特のムードを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=UUJUa7FmP2w
「Rio」
Raymond Lolandson作。各種コンピにも収録されたボッサ・グルーヴ。キュートな女性スキャットとフェイク・ボッサならではの疾走感がいいですね。Nicola Conteの初期作品などSchema系クラブジャズ好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=S96y7rWFImc
「O Barqhuinho」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作の名曲「小舟」をカヴァー。素敵なオーケストレーションや女性スキャット入りのムーディーなラウンジ・ボッサ・サウンドは、この曲によくフィットしていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=9_Z0XGq8-xU
本曲について、当ブログではElis Reginaの『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』、『Elis Regina in London』、『Aquarela Do Brasil』収録の3ヴァージョンやO Quarteto、Stacey Kent、Tamba Trio、Herbie Mann & Tamiko Jones、Maysaのカヴァーを紹介済みです。
「Voce E Eu」
M. Mortier作。男女スキャット入りのラウンジ・ムード満点のメロウ・ボッサ。フルートの音色もいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=brESelagDWA
「Din! Din! Din!」
Nico Gomez作。ラストは男女スキャット入りの華やかなフェイク・ボッサで締め括ってくれます。セルメン好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=l4Z-K_JJ2A8
Nico Gomezの他作品もチェックを!
Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.『Ritual』(1971年)
Chakachas『Jungle Fever』(1972年)
Nico Gomez & His Orchestra『Nico Gomez & His Orchestra』(1972年)