発表年:2017年
ez的ジャンル:ニューオリンズR&B
気分は... :アナログ・シンセの響き・・・
今回はニューオリンズ出身の男性R&Bシンガー/キーボード奏者PJ Mortonの最新作『Gumbo』です。
今やMaroon 5のメンバーとしてもお馴染みのPJ Mortonの紹介は、『Emotions』(2005年)、『New Orleans』(2013年)に続き3回目となります。
アルバム全体は、Stevie Wonderマナーのヴォーカル&サウンドが印象的なオーガニック・ソウルに仕上がっています。特に70年代Stevieモードのアナログ・シンセの響きがいいですね。
プロデュースはPJ Morton自身。また、D'Angelo & The Vanguard『Black Messiah』(2014年)のミックスを手掛けたBen Kaneがミックスを務めています。
BJ The Chicago Kid、The Hamiltones(Anthony Hamiltonのバック・コーラス隊)、Pellといったアーティストがフィーチャーされ、レコーディングにはPJ Morton(key、vo)以下、Brian Cockerham(b)、DJ Raymond(b)、Ed Clark(ds)、Alvin Ford Jr.(ds)、Chris Payton(g)、Jeremy Most(g)、Keyon Harrold(tp)、Anjelika Joseph(vo)等のミュージシャンが参加しています。
Bee Geesのヒット曲カヴァー「How Deep Is Your Love」以外はPJのオリジナルです。
BJ The Chicago KidとThe Hamiltonesをフィーチャーした話題曲「Everything's Gonna Be Alright」、Pellのラップをフィーチャーしたメロウ・グルーヴ「Claustrophobic」、ホーン隊を配したファンキー・チューン「Sticking to My Guns」、「Religion」や「First Began」といったStevieマナーのバラードあたりがオススメです。
70年代Stevie Wonder愛と地元ニューオリンズ愛に満ちた1枚をぜひ!
全曲紹介しときやす。
「First Began」
Stevieマナーのヴォーカル&鍵盤によるPJスタイルが印象的なバラードがオープニング。ストリングスを配し、ジワジワと胸に沁みてくる感動バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=oTgl38JbV-U
「Claustrophobic」
Pellのラップをフィーチャーしたメロウ・グルーヴ。"閉所恐怖症"というタイトルは、Maroon 5メンバーとしての心境を表したものらしいです。終盤には今ジャズ好きには話題のトランぺッターKeyon Harroldのプレイを聴くこともできます。
https://www.youtube.com/watch?v=K4U6DkCbi5Y
「Sticking to My Guns」
ホーン隊を配した小気味良いファンキー・チューン。同郷の女性シンガーAnjelika Josephがバック・コーラスで盛り上げてくれます。
「Religion」
Stevieマナーのアナログ・シンセの音色がいい感じのミディアム・バラード。ここでもストリングスが効果的に使われています。
「Alright」
2分に満たない小曲。PJのヴォーカルに寄り添うアナログ・シンセの響きが印象的です。
「Everything's Gonna Be Alright」
BJ The Chicago KidとThe Hamiltonesをフィーチャー。本曲はD'Angelo好きの人が気に入りそうなグルーヴ感があります。
https://www.youtube.com/watch?v=i1ST4bCJMhY
「They Gon' Wanna Come」
ストリングスを配したビューティフル・バラード。さり気ない感じがいいですね。
「Go Thru Your Phone」
アーシーな味わいのオーガニック・ソウル。ナチュラルなヴィンテージ感覚がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=i1ST4bCJMhY
「How Deep Is Your Love」
ラストはBee Gees、1977年のヒット曲「愛はきらめきの中に」(大ヒット・サントラ『Saturday Night Fever』収録)をカヴァー。オーガニック感覚の「How Deep Is Your Love」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VaeLN1KIfQI
PJ Mortonの他作品もチェックを!
『Emotions』(2005年)
PJ Morton Band『Perfect Song』(2007年)
『Live from LA』(2008年)※ライブ盤
『Walk Alone』(2010年)
『New Orleans』(2013年)
『Live Show Killer』(2015年)