発表年:1982年
ez的ジャンル:Tabu系ブラコン/ファンク
気分は... :熟慮せよ・・・
今回は大好きなグループはThe S.O.S. Bandの3rdアルバム『III』(1982年)です。
今でも根強い人気を持つブラコン・グループThe S.O.S. Bandに関して、これまで当ブログで紹介してきた作品は以下の5枚。
『Too』(1981年)
『On the Rise』(1983年)
『Just the Way You Like It』(1984年)
『Sands of Time』(1986年)
『One Of Many Nights』(1991年)
やはり、Jam & Lewisがプロデュースし、Mary Davisがリード・ヴォーカルをとっていた『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)、『Sands of Time』(1986年)という3枚への思い入れが強いですね。
これら3枚との比較では分が悪い本作『III』(1982年)ですが、本作にはJam & Lewisが初めてS.O.S. Bandに楽曲提供した「High Hopes」が収録されており、次作『On the Rise』以降の輝きを予感させてくれます。
本作におけるメンバーはJason Bryant(key、vo)、Mary Davis(vo)、Billy Ellis(sax)、Willie "Sonny" Killebrew(sax、fl)、Abdul Raoof(tp、vo)、John Simpson(b)、Bruno Speight(g)、Jerome Thomas(ds、per)という6名。やはり、紅一点Mary Davisのヴォーカルに惹かれますね。
Leon Sylvers IIIがエグゼクティブ・プロデューサーでクレジットされ、Leonの弟で元The SylversのRicky SylversとGene Dozierがプロデュースを手掛けています。
さらに、メンバー以外にLeon Sylvers III(key)、William Shelby(key)、Joey Gallo(key)、Crystal McCarey(back vo)、Gene Dozier(back vo)、Ricky Sylvers(back vo)等といったミュージシャンが参加しています。
ハイライトは前述の「High Hopes」ですが、それ以外に「Can't Get Enough」、「Good & Plenty」、「You Shake Me Up」、「Groovin' (That's What We're Doin')」あたりもオススメです。
楽曲の良し悪しの差や、看板シンガーMary Davisの魅力を十分に活かし切っていない点などの不満も残りますが、それもThe S.O.S. Bandへの期待値が高いからこそで・・・ブラコン/ファンク好きの人であれば十分楽しめる1枚だと思います。
全曲紹介しときやす。
「Can't Get Enough」
オススメその1。Charmaine Sylvers/Glen Barbee作。「High Hopes」と並ぶお気に入り。Mary Davisの艶やかなヴォーカルが躍動するブギー・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=LkNNt1sbUWw
「High Hopes」
オススメその2。Jimmy Jam & Terry Lewis作。前述のように、Jam & Lewisが初めてS.O.S. Bandに楽曲提供した重要作品。Jam & Lewisプロデュースではありませんが、次作以降のJam & Lewisプロデュース作品と一緒に聴いても全く違和感のないJam & Lewisワールドを満喫できます。煌びやかなキーボードの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=89HK0H_-cA8
「Have It Your Way」
John Simpson作。しっとりとしたスロウですが、僕には少し退屈かな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=WnsRf3XLChY
「You're Love (It's The One For Me)」
Crystal McCarey/Gene Dozier作。ラテン・フレイヴァーも効かせた軽快なダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=EXvvyl6cmv4
「Good & Plenty」
オススメその3。Bruno Speight/Charmaine Sylvers/Gene Dozier/John Simpson作。軽快なギター・カッティングが牽引するディスコ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=Edb5xuJwuA0
「Looking For You」
Bruno Speight/John Simpson作。Mary Davisがリード・ヴォーカルのディスコ・トラックですが、Mary Davisの魅力を活かし切っていない気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=TUB3llCyTt4
「These Are The Things」
John Simpson/Mary Davis/Travis Biggs作。オーセンティックなバラード。Mary Davisがしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=IIRbcYqhC1k
「You Shake Me Up」
オススメその4。Gene Dozier/Jason Bryant作。鮮やかなホーン・アンサンブルやヴォコーダー使いが印象的な爽快ファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=1jnOCzF8cJg
「Groovin' (That's What We're Doin')」
オススメその5。Charmaine Sylvers/Gene Dozier作。ラストはほぼインストながらも魅力的なブギー・ファンクで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JxDcZi9WBFU
僕の保有するCDにはボーナス・トラックとして、「Just Be Good To Me (Vocal Mix)」、「No One's Gonna Love You (Long Version)」、「Weekend Girl (Album Edit Version)」という『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)に収録されたJam & Lewis作の人気曲のリミックス、別ヴァージョン3曲が追加収録されています。
The S.O.S. Bandの過去記事もご参照下さい。
『Too』(1981年)
『On the Rise』(1983年)
『Just the Way You Like It』(1984年)
『Sands of Time』(1986年)
『One Of Many Nights』(1991年)