発表年:1974年
ez的ジャンル:天才アレンジャー系クロスオーヴァー
気分は... :旋風!
今回はEumir Deodatoが1974年にリリースした『Whirlwinds』です。
ブラジルが誇る天才アレンジャー/プロデューサー/コンポーザー/キーボード奏者Eumir Deodatoの紹介は『Love Island』(1978年)、『Os Catedraticos 73』(1973年)に続き3回目となります。
『Prelude』(1973年)、『Deodato 2』(1973年)といった作品をCTIからリリースし、注目を集めたDeodatoがMCAに移籍し、リリースした第1弾アルバムが本作『Whirlwinds』(1974年)です。その後、MCAからは『Artistry』(1974年)、『First Cuckoo』(1975年)といったアルバムをリリースしています。
本作におけるレコーディング・メンバーはEumir Deodato(key、per)、John Tropea(g)、John Giulino(b)、Tony Levin(b)、Billy Cobham(ds)、Nick Remo(ds)、Rubens Bassini(congas、bongos)、Gilmore Digap(per)、Sam Burtis(tb)等。
プロデュース&アレンジはDeodato自身。
この時期のDeodato作品がお好きな人であれば、間違いのない1枚だと思います。
アルバムはカヴァーとオリジナルが半々の6曲構成。
「Moonlight Serenade」(Glenn Miller)、「Do It Again」(Steely Dan)といったカヴァーも悪くありませんが、個人的には「West 42nd Street」、「Havana Strut」、「Whirlwinds」というオリジナル3曲が強力だと思います。
ホーン&ストリングスを巧みに配した天才アレンジャーならではのクロスオーヴァー・サウンドを楽しみましょう。
全曲紹介しときやす。
「Moonlight Serenade」
Glenn Millerの名曲カヴァー。お馴染みのメロディをDeodatoらしいアレンジ・センスで聴かせてくれます。メロウなクロスオーヴァー・サウンドの「Moonlight Serenade」も悪くありません。Tony Levinのベースにも注目です。
https://www.youtube.com/watch?v=EBZY6urezxQ
「Ave Maria」
Franz Schubert作。シューベルトの「アヴェ・マリア」をカヴァー。正直、僕には少し退屈かな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=sAmeRYqjeOQ
「Do It Again」
Steely Danのヒット曲をカヴァー(Donald Fagen/Walter Becker作)。お馴染みのヒット曲をDeodatoの鍵盤&ホーン・アンサンブルが印象的な好カヴァーで聴かせてくれます。John Tropeaのギター・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=me8_n-5rKto
「West 42nd Street」
Eumir Deodato作。パーカッシヴなファンキー・チューンにストリングスが加わり、Deodatoらしいクロスオーヴァー・ワールドを展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=7YCebyM4v3s
「Havana Strut」
Eumir Deodato作。ラテン・リズムが心地好いメロウ・フュージョン。Sam Burtisがトロンボーン・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1rr1mPRdBRg
「Whirlwinds」
Eumir Deodato/John Tropea作。タイトル曲はファンキーなクロスオーヴァー・チューンで締め括ってくれます。Azymuthあたりと一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=pqnoPiCg4dE
Eumir Deodatoの過去記事やCTI、MCA時代の作品もチェックを!
『Os Catedraticos 73』(1973年)
『Love Island』(1978年)
『Prelude』(1973年)
『Deodato 2』(1973年)
Deodato/Airto『In Concert』(1973年)
『Artistry』(1974年)
『First Cuckoo』(1975年)