発表年:1979年
ez的ジャンル:フュージョン/ディスコ系ラテン・グルーヴ
気分は... :冬でもラテンを!
今回はラテン・パーカッション/ティンバレス奏者Willie Boboが1979年にリリースした『Bobo』です。
N.Y.スパニッシュ・ハーレム出身のニューヨリカンWillie Bobo(本名:William Correa)(1934-1983年)に関して、当ブログでこれまで紹介したのは以下の3枚。
『Uno Dos Tres 1-2-3』(1966年)
『Juicy』(1967年)
『Bobo Motion』(1967年)
本作『Bobo』は、結果として1983年に逝去したBoboの最後のリーダー作となりました。
アルバム全体としては、ディスコ/フュージョン色の強いラテン・グルーヴ作品であり、再評価も高い1枚です。
プロデュースはWillie BoboとStan Silverberg。
レコーディングの基本メンバーはWillie Bobo(timbales、congas、vo)以下、Errol Knowles(vo)、Victor Pantoja(bongos、congas、per)、Steve Gutierrez(ds)、Welton Gite(b)、Abel Zapate(g)、David Kempton(key)、Clay Lawrey(tb)、Jim Coile(fl、sax)、Tony Horowitz(flh、tp)。
特に、Aztecaの元メンバーで、Courtial With Errol Knowles等でも知られるErrol Knowlesの参加が目を引きますね。
それ以外にEW&Fのメンバーとしても活動した人気ギタリストRonald Bautista(g)、売れっ子セッション・ミュージシャンGary Grant(flh、tp)、サックス奏者のRon Starr(sax)、Boboの息子であり、後に人気Hip-HopユニットCypress Hillのメンバーとして活躍することになるEric Correa(Eric Bobo)がゲスト参加しています。
また、Bill CourtialとErrol KnowlesというCourtial With Errol Knowlesコンビが全8曲中4曲で楽曲提供しています。Bill Courtialはリズム・アレンジでも貢献しています。
フュージョン・ファンには知られたクラシック「Palos」、素敵なレア・グルーヴ「Reason for Livin'」の2曲が本作のハイライトでしょう。
それ以外に「Comin' Over Me」 、「Latin Lady (Cecila's Song)」、「Set You Free」あたりが僕のオススメです。
本来は夏場に聴く1枚かもしれませんが、年明けにサマー・モードのラテン・グルーヴを聴くのもポジティブ・モードになっていいですよ。
全曲紹介しときやす。
「Palos」
Roland Bautista作。作者Bautistaのギターをフィーチャーしたインストのラテン・フュージョン。フュージョン好きにはクラシックとして知られる名曲ですね。澄み切った青空が浮かんでくる、開放的なバカンス気分に浸れるサマー・フュージョンです。
https://www.youtube.com/watch?v=jeZ81crD780
「Comin' Over Me」
Bill Courtial/Errol Knowles作。Errol Knowlesのソウルフル・ヴォーカルと鮮やかなホーン・アンサンブルが栄えるラテン・ジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=AQZTAe_0lHY
「Latin Lady (Cecila's Song)」
Abel Zapate作。作者Abel Zapateが素敵なギター・プレイを披露するメロウ・チューン。サンセット・モードにフィットする1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=kBvP8NUxBhI
「It's Over」
Bill Courtial/Errol Knowles作。ボレロ調のメロウ・バラード。ロマンティックなストリングスをバックに、Errol Knowlesがしっとりと歌い上げます。Abel Zapateのメロウなギター・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Wlq_z9YdCLA
「Reason for Livin'」
Bill Courtial/Don Grusin/Errol Knowles作。Don Grusinもソングライティングに関与している本曲を本作のハイライトに挙げる人も多いかもしれませんね。レア・グルーヴ好きの人は気に入るであろう爽快メロウに疾走するラテン・グルーヴ。Bobo自身のティンヴァレス・プレイも存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=NOwXc8fC0xY
「Reason Why」
E. Williams III作。軽快なラテン・ソウル。Errol Knowlesの伸びやかなヴォーカルが栄えます。ラテン・ソウルらしいノリがいいですね。
「Set You Free」
Bill Courtial/Errol Knowles作。Welton Giteのベース・プレイが牽引するメロウ・フローター。Errol Knowlesのヴォーカルとメロウなラテン・グルーヴが見事にフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=d2Ufaz2bCe0
「Father and Son」
ラストはGino Vannelli作品のカヴァー。オリジナルは『Storm At Sunup』(1975年)に収録されています。ここではBobo自身がヴォーカルをとり、さらに息子Ericが詩を朗読する、タイトル通りの親子共演を実現させた感動バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Z5OQYeluKd0
Willie Boboの他作品もチェックを!
『Bobo's Beat』(1963年)
『Bobo! Do That Thing/Guajira』(1963年)
『Let's Go Bobo!』(1964年)
『Uno Dos Tres 1-2-3』(1966年)
『Bobo Motion』(1967年)
『Juicy』(1967年)
『A New Dimension』(1968年)
Willie Bobo & The Bo-Gents『Do What You Want To Do, Tomorrow Is Here』(1971年)
『Tomorrow Is Here』(1977年)
『Hell of an Act to Follow/Bobo』(1978/1979年) ※2in1CD