発表年:1978年
ez的ジャンル:Airplay/Toto系ウエストコーストAOR
気分は... :独身貴族?
今回はChicago、The Sons of Champlin等の活動でも知られる男性シンガー・ソングライターBill Champlinの1stソロ『Single』(1978年)です。
Bill Champlinは1947年カリフォルニア州オークランド生まれの男性シンガー・ソングライター。
1965年にサイケデリック・ロック・バンドThe Sons of Champlinを結成し、1977年まで活動を続けます(1985年および1997年に再結成)。
その後、L.A.に移り、スタジオ・シンガーとして活動する中でDavid Fosterと出会い、1978年に本作『Single』でソロ・デビュー。翌年にはDavid Foster、Jay Graydonと共作したEW&F「After The Love Has Gone」でグラミー最優秀R&B楽曲賞を受賞しています。1983年にはJay Graydon、Steve Lukatherと共作したGeorge Benson「Turn Your Love Around」で再びグラミー最優秀R&B楽曲賞を受賞しています。
1981年にはChicagoに加入し、第2黄金期のメンバーとして活躍すると同時に、ソロ・アーティストとしても作品をリリースしています(2009年にChicagoを脱退)。
1stソロ・アルバムとなる本作『Single』(1978年)はDavid Foster、Jay Graydon、Toto、Michael McDonald、Daryl Hallといった参加メンバーの豪華さも手伝い、人気の高いAOR作品ですね。
プロデュースはDavid Foster。
レコーディングにはBill Champlin(vo、g、key)以下、David Foster(key)、Jay Graydon(g)、そしてSteve Lukather(g)、David Paich(key)、Jeff Porcaro(ds)、David Hungate(b)、Steve Porcaro(syn)、Bobby Kimball(back vo)といったToto勢、Ray Parker, Jr.(g)、David Shields(b)、Duris Maxwell(ds)、Larry Tolbert(ds)、Paulinho Da Costa(per)、Michael McDonald(back vo)、Daryl Hall(back vo)、Carmen Twillie(back vo)、Venette Gloud(back vo)、Bruce Paulsen(Horns)、Gary Grant(Horns)、George Bohannon(Horns)、Jerry Hey(Horns)、Larry Williams(Horns)、Oscar Brashear(Horns)等のミュージシャンが参加しています。
シングルにもなった「What Good Is Love」、ブリージンな「Fly With Me」、スウェイ・ビートを織り交ぜた「Love Is Forever」、都会的なファンキー・チューン「I Don't Want You Anymore」あたりが僕のオススメです。
豪華バック陣に目を奪われがちですが、主役Champlinの素晴らしいヴォーカルこそが本作の魅力だと思います。
ウエストコースト好きには間違いないAOR作品だと思います。
全曲紹介しときやす。
「What Good Is Love」
Harry Garfield/Jay Graydon作。シングルにもなったオープニング。Jay Graydonのギターがさく裂するウエストコーストらしい本曲がアルバムのハイライトでしょうね。主役のBill Champlinのヴォーカルも躍動しています。
https://www.youtube.com/watch?v=wweyag49yog
「I Don't Want You Anymore」
Bill Champlin/David Foster作。Ray Parker, Jr.のギター・カッティングが心地好い都会的なファンキー・チューンの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=I5jGa5UnPjA
Tavaresが『Supercharged』(1980年)でカヴァーしています。
Tavares「I Don't Want You Anymore」
https://www.youtube.com/watch?v=ehZuttPlzRY
「We Both Tried」
Bill Champlin/David Foster作。オーセンティックなバラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=DA6TSlTuiwM
「I Don't Want You Anymore」と同じくTavaresが『Supercharged』(1980年)でカヴァーしています。Robbie Dupreeも『Robbie Dupree』(1980年)でカヴァーしていましたね。
Tavares「We Both Tried」
https://www.youtube.com/watch?v=gEAtzgW6YZs
Robbie Dupree「We Both Tried」
https://www.youtube.com/watch?v=tFH-uSYfO4I
「Yo' Mama」
Bill Champlin作。ブルーアイド・ソウル的な雰囲気の仕上がり。ホーン隊も盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Mdgm6h8qi98
「Fly With Me」
Bill Champlin作。「What Good Is Love」と並ぶお気に入り。ブリージンな爽快チューン。ソウルフルな女性コーラス、ホーン・アンサンブルがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=dfqEM20C2M0
「Love Is Forever」
Bill Champlin作。スウェイ・ビート調のエッセンスと爽快メロウ・グルーヴが融合している感じがいいですね。David Fosterらしい1曲かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=IU4CTywXN3w
「Careless」
B. J. Cook Foster/Bill Champlin作。ウエストコースト・ロック好きの人は気に入る爽快チューンなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Qn6xDIWxTAc
「Elayne」
Bill Champlin/Ed Whiting作。ジェントル・ヴォーカルが優しく包み込むバラード。素敵なヴォーカル・ワークがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ISHmaZgnq6w
「Keys To The Kingdom」
Bill Champlin/David Foster作。ラストは壮大なイントロと共にスタートするミディアムで締め括ってくれます。個人的には少し仰々しいイントロに感じますが。
https://www.youtube.com/watch?v=mIV13XjXgWQ
Bill Champlinの他作品もチェックを!
『Runaway』(1981年)
『Burn Down the Night』(1992年)
『Through It All』(1994年)
『He Started to Sing』(1995年)
『No Place Left to Fall』(2008年)
Bill Champlin, Joseph Williams & Peter Friestedt『CWF』(2015年)