2018年01月18日

Hubert Laws『Afro-Classic』

アフロ・スピリチュアル×クラシックなジャズ・フルートの世界☆Hubert Laws『Afro-Classic』
アフロ・クラシック
発表年:1970年
ez的ジャンル:CTI系フルート・ジャズ
気分は... :クラシックを聴かない僕ですが・・・

今回は人気ジャズ・フルート奏者Hubert Laws『Afro-Classic』(1970年)です。

音楽一家Lawsファミリーの次男Hubert Lawsの紹介は、『Family』(1980年)、『The Chicago Theme』(1975年)に続き3回目となります。

本作『Afro-Classic』(1970年)は、『Crying Song』(1969年)に続くCTIからの第2弾アルバムとなります。

全5曲中3曲がクラシック(バッハ、モーツァルト)のカヴァーであり、クラシックのジャズ化というアプローチが特徴的なアルバムです。

ただし、単なるクラシックのジャズ演奏で終わらず、「アフロ×クラシック」というアルバム・タイトルの通り、アフロ・スピリチュアルなエッセンスも織り交ぜているのが本作の真の魅力だと思います。

普段、クラシックを殆ど聴かない僕が本作を紹介するのも、このアフロ・スピリチュアルなエッセンスに惹かれるためです。

レコーディング・メンバーはHubert Laws(fl)、Bob James(el-p)、Gene Bertoncini(g)、Ron Carter(b)、Fred Waits(ds)、Dave Friedman(vibe)、Airto Moreira(per)、Richie "Pablo" Landrum(per)、Fred Alston, Jr.(bassoon)。

プロデュースはCTIの総帥Creed Taylor、アレンジは名人Don Sebesky

個人的なアフロ・スピリチュアルなエッセンスを楽しめる「Fire and Rain」「Theme from Love Story」「Passacaglia in C Minor」(バッハ「パッサカリア ハ短調」)がオススメです。

残りのクラシック・カヴァー2曲「Allegro from Concerto No. 3 in D」(バッハ「協奏曲 第3番 ニ長調」)、、「Flute Sonata in F」(モーツァルト「フルート奏鳴曲 ヘ長調」)もクラシックを聴かない僕でも楽しめる品の良いメロウ・サウンドに仕上がっています。

ジャケにも反映された幻想的なジャズ・フルート・ワールドをどうぞ!

全曲紹介しときやす。

「Fire and Rain」
James Taylorの大ヒット曲をカヴァー。このヒット曲をここではアフロ・スピリチュアルなクロスオーヴァー・ジャズに変貌させています。電化ジャズ的な魅力もあるのもいいですね。僕の一番のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=Acn35nf3rgg

「Allegro from Concerto No. 3 in D」
Johann Sebastian Bach「協奏曲 第3番 ニ長調」をカヴァー。Bob JamesのエレピとDave Friedmanのヴァイヴが実に心地好いですね。

「Theme from Love Story」
Francis Lai作。映画『Love Story(邦題:ある愛の詩)』のテーマ曲をカヴァー。アコギと共にしっとりとスタートしますが、メロウ・エレピとパーカッションが加わり、知らぬ間にメロウ&スピリチュアルな展開へ・・・ジャケ同様に幻想的な1曲に仕上がっています。

Funky DL「Billie Holiday」、Styles of Beyond「Bleach」、Diamond D「Bad/Good」のサンプリング・ソースとなっています。
Funky DL「Billie Holiday」
 https://www.youtube.com/watch?v=PkdAJSQqbRs
Styles of Beyond「Bleach」
 https://www.youtube.com/watch?v=PQ1PU1XOQIk
Diamond D「Bad/Good」
 https://www.youtube.com/watch?v=uCei7NGY0fU

「Passacaglia in C Minor」
Johann Sebastian Bach「パッサカリア ハ短調」をカヴァー。クラシック・カヴァー3曲の中ではコレが一番のお気に入り。室内楽的な演奏でスタートしますが、ここでもパーカッションが加わると同時に、アフロ・スピリチュアルな表情が織り交ぜられます。まさにアフロ×クラシックなクロスオーヴァー・サウンドは摩訶不思議な印象を受けます。

印象的なベース・ラインはBaby Chill「Black Sperm」、Goodie Mob feat. Big Boi & Cool Breeze「Dirty South」、The Fantastic 4「You're in the Wrong Place」、Manu Key「Tres Peu D'amis」、Lunatic feat. Malekal Morte「92i」のサンプリング・ソースとなっています。
Goodie Mob feat. Big Boi & Cool Breeze「Dirty South」
 https://www.youtube.com/watch?v=KiuEFG0ZBd8
The Fantastic 4「You're in the Wrong Place」
 https://www.youtube.com/watch?v=eSahLqemo2M

「Flute Sonata in F」
Wolfgang Amadeus Mozart「フルート奏鳴曲 ヘ長調」をカヴァー。Bob Jamesのエレピが心地好い演奏は、カフェ・ミュージック的な魅力もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=6Hq2UBOBVuw

Hubert Lawsの他作品もチェックを!

『The Laws of Jazz』(1964年)
ザ・ロウズ・オブ・ジャズ

『Flute By-Laws』(1966年)
フルート・バイ・ロウズ

『Laws' Cause』(1968年)
ロウズ・コウズ

『Crying Song』(1969年)
クライング・ソング

『The Rite of Spring』(1971年)
春の祭典

『Wild Flower』(1972年)
ワイルド・フラワーズ

『Morning Star』(1972年)
Morning Star

『Carnegie Hall』(1973年)
カーネギー・ホールのヒューバート・ロウズ

『In the Beginning』(1974年)
In the Beginning (Cti Records 40th Anniversary Edi

『The Chicago Theme』(1975年)
シカゴ・テーマ

『The San Francisco Concert』(1975年)
サンフランシスコ・コンサート(紙)

『Romeo & Juliet』(1976年)
ロミオとジュリエット(期間生産限定盤)

『Say It With Silence』(1978年)
サイレンス

『Land of Passion』(1978年)
Land of Passion

『Family』(1980年)
Family

Hubert Laws & Earl Klugh『How to Beat the High Cost of Living』(1980年)
ハウ・トゥ・ビート(期間生産限定盤)

Chet Baker, Jim Hall & Hubert Laws 『Studio Trieste』(1982年)
スタジオ・トリエステ

『Make It Last』(1983年)
Make It Last
posted by ez at 01:36| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]