2018年01月25日

Oran "Juice" Jones Featuring Stu Large『Player's Call』

あのWillie Mitchellがプロデュース!☆Oran "Juice" Jones Featuring Stu Large『Player's Call』
Players Call
発表年:1997年
ez的ジャンル:オトナのエロ系男性R&B
気分は... :華麗なる復活???

今回は80年代後半に人気を博した男性R&BシンガーOran "Juice" Jonesの4thアルバム『Player's Call』(1997年)です。

「The Rain」のヒットで知られる男性R&BシンガーOran "Juice" Jonesの紹介は、3rdアルバム『To Be Immortal』(1989年)に続き、2回目となります。

チャート・アクション的には1stアルバム『Juice』(1986年)、2ndアルバム『GTO: Gangsters Takin' Over』(1987年)が目立つ人ですが、個人的には3rd『To Be Immortal』(1989年)や4thアルバムとなる本作『Player's Call』(1997年)の方が気に入っています。

実際、本作『Player's Call』(1997年)は、さり気に再評価の高い1枚ではないかと思います。Tommy Boyからリリースされ、Hip-Hop的アプローチを用いつつ、往年のソウル/ファンク・フィーリングを上手く取り込んだオトナのエロR&B作品に仕上がっていると思います。

本作はOran "Juice" Jones Featuring Stu Large名義であり、Hip-Hop/R&BプロデューサーであるStu LargeIsaac Hayesばりの超低音ヴォーカルをフィーチャリングしています。

メイン・プロデューサーはAl GreenAnn Peebles等を手掛けた偉大なプロデューサーWillie Mitchell

レコーディングはN.Y.とメンフィスで行われ、70年代のHi Recordsのリズム・セクションを支えたLeroy Hodges(b)、元Isaac Hayes MovementLester Snell(g、key)、Willie Mitchellの弟James Mitchell(sax)、元The Memphis HornsのJack Hale(rb)、80年代からAl Green等のレコーディングに参加しているSteve Potts(ds)、レア・グルーヴ好きにはお馴染みのWeldon Irvine(key)、元ChangeVincent Henry(sax)、Eddison Sainsbury(prog)、Roc Isaac(prog)、Oran "Juice" JonesとはDef Jamでレーベル・メイトであった男性R&BシンガーTashan(vo)等が参加しています。

Ohio Players「Sweet Sticky Thing」のカヴァー「Sweet Juicy Thang」をはじめ、随所に往年のソウル/ファンク・フィーリングが散りばめられています。また、Hip-Hop的アプローチを用いつつも、サンプリングではなく生音グルーヴを重視している点も本作の魅力だと思います。

そういったサウンドの妙もあり、主役であるOran独特のヘナヘナ・ヴォーカルの魅力がよく引き出されていると思います。

商業的には結果を残せなかったため、忘れがちになる1枚ですが、充実の1枚ですのでぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「So Forth On」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。エロ・ファンキーなギターが印象的なオープニング。

「Underworld」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。しっとりとしたミディアム・スロウ。メンフィス録音の効果を感じる地に足のついたオトナR&Bに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Nc0TUKbUodc

「Purse Comes First」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。Tashanがバック・コーラスで参加いています。ちなみにStu LargeはTashanの従兄弟であり、彼のロード・マネジャーも務めていました。90年代らしいグルーヴを生音で再現しているミディアム・グルーヴ。派手さはありませんが、ホーン・アンサンブルもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=w21mPUKN15I

「Cold Blooded」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Weldon Irvineがキーボードで参加しています。Isaac Hayes「Joy」を引用したリズム・セクションのグルーヴが格好良いミディアム・グルーヴ。サンプリングではなく生音なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=crbnMJCW1vs

「Player's Call」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。Eddie Kendricks「Intimate Friends」ネタのメロウ・サウンドが心地好いタイトル・トラック。アーバンな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=z43oQpHb1ts

「Poppin' That Fly...」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。Slick Rick「It's A Boy (Remix)」をサンプリングした格好良いトラックに乗って、Oranらしい"ヘナヘナ"メロウ・ヴォーカルが浮遊します。
https://www.youtube.com/watch?v=HKB7W4P26Vk

「Love Jones For You」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Brighter Side Of Darkness「Love Jones」を引用したHip-Hop調のメロウ・グルーヴ。

「Gigolos Get Lonely Too」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。Oranらしいタイトルのバラード。雰囲気で聴かせるヴォーカル・スタイルのOranですが、その魅力が最大限引き出されていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=xXpg_FfRvrU

「Make Love To Your Mind」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Cameo「Hangin' Downtown」を引用したスロウ。Oranらしいエロ・オーラが漂う1曲に仕上がっています。こういう曲ではStu LargeのIsaac Hayesばりの超低音ヴォーカルが威力を発揮しますね。。
https://www.youtube.com/watch?v=lSFflmqoFYo

「Remember The Love」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。僕好みのジャジー&メロウ・グルーヴ。適度にパーカッシヴなのがいいですね。80年代後半のハネハネ感を生音グルーヴで聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wfQ1HnPZbC8

「Sweet Juicy Thang」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。レア・グルーヴ/フリーソウルで大人気のクラシックOhio Players「Sweet Sticky Thing」のカヴァーです。本作のハイライトはコレかもしれませんね。タイトルからも想像できるように、エロ・モードですが、このクラシックをこういうかたちでカヴァーしてくれるのは嬉しいですね。「Sweet Sticky Thing」好きの人であれば、大満足するはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=No1mZHqaDiw

「Let's Stay Together」
Willie Mitchellプロデュース。Al Greenの大名曲「Let's Stay Together」を全面引用にした曲を、オリジナルと同じWillie Mitchellをプロデューサーに据えて収録するというのは出来すぎですね。ここでのOranは全く歌っておらず、「Let's Stay Together」の生演奏をバックに女性と会話しているだけなのですが、これがこれで雰囲気があります。

「From The Heart」
Willie Mitchellプロデュース。ラストはWillie Mitchellのピアノをバックに、OranとStu Largeが賛辞を述べてアルバムは幕を閉じます。

『Juice』(1986年)
Juice

『To Be Immortal』(1989年)
oran juice jones_to be immortal.jpg
posted by ez at 12:04| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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