発表年:2007年
ez的ジャンル:フィンランド産クラブジャズ/Nu Jazz
気分は... :北欧の美意識・・・
ヨーロッパのNu Jazzシーンを牽引したフィンランドの人気ジャズ・バンドThe Five Corners Quintet(FCQ)のメンバーであったサックス奏者Timo Lassyの初ソロ・アルバム『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)です。
Timo Lassyは1974年フィンランド、ヘルシンキ生まれ。
2003年ヘルシンキで結成されたThe Five Corners Quintet(FCQ)のサックス奏者として、クラブジャズ・シーンから注目を浴びます。FCQ名義で『Chasin' The Jazz Gone By』(2005年)、『Hot Corner』(2008年)、『The Helsinki Sessions - Recorded Live』(2011年)という3枚のアルバムをリリースしています(FCQは2012年に活動休止)。
ソロ名義では、本作『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)を皮切りに、人気US男性ジャズ・シンガーJose Jamesとの共演作Timo Lassy Featuring Jose James『Round Two』(2009年)、『In With Lassy』(2012年)『Love Bullet』(2015年)といった作品をリリースしています。
本作『The Soul & Jazz Of Timo Lassy』(2007年)は、タイトルからも想像できるようにソウルフル&ファンキーなテイストのダンサブルなクラブジャズ作品に仕上がっています。
プロデュースはFCQの同僚Teppo Makynen(Teddy Rok)
レコーディングにはTimo Lassy(ts、bs、fl)、Jukka Eskola(tp)、Antti Lotjonen (b)、Teppo Makynen(ds、per、vibe)というFCQの同僚はじめ、Georgios Kontrafouris(p)、Mikko Mustonen(tb)といったメンバーが参加しています。
僕好みのアフロ/ラテンなダンシング・ジャズが多いのがいいですね。あとはスプリチュアル×モーダルな演奏にもグッときました。
個人的には、FCQ本隊よりもメンバーのソロ作品の方がフィットするみたいです。
全曲紹介しときやす。
「High At Noon」
Timo Lassy作。2006年に1stシングルとしてリリースされていた楽曲。僕好みのアフロ・サンバなダンシング・ジャズ。ライナーノーツにも記載されているようにTimoのブロウはPharoah Sanders調です。
https://www.youtube.com/watch?v=wzdusCNTWek
「Early Move」
Timo Lassy作。ジャズ・ロック的な緩急をつけた演奏です。Teppo Makynenのローリング・ドラムや小粋なGeorgios Kontrafourisのピアノも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=HAH00F7SmT0
「Live At The Timber Yard」
Timo Lassy作。疑似ライヴ調のブーガルー調ジャズ・ロック。思わずハンドクラップしてしまうノリのいい演奏です。Timoのブロウにもラテン乗りのパッションを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=zuonJLXzQBo
「The Call」
Timo Lassy作。ラテン・フレイヴァーのダンシング・ジャズ。Timo、Jukka Eskola、Mikko Mustonenの三管のアンサンブルが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=mduZJyOfX6A
「Universal Four」
Teppo Makynen作。スプリチュアル×モーダルな仕上がり。一歩間違えれば、アンバランスになりそうですが、スプリチュアルとモーダルを両立させている点に脱帽です。
https://www.youtube.com/watch?v=SL3eJLduIGg
「Weldon」
Teppo Makynen作。軽快なラテン・リズムに乗ってTimoがソウルフルなブロウを聴かせてくれるNu Jazzらしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Z0OFOcmOSpE
「Sweet Spot」
Timo Lassy/Teppo Makynen作。ボッサ・フィーリングのヒップで軽快な演奏が心地好いですね。Georgios Kontrafourisの少し気取ったピアノもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=bDFVh_uhj5w
「Love Moan」
Timo Lassy作。"動"の演奏が多いアルバムですが、ここでは"静"のスプリチュアル×モーダルな演奏で惹きつけます。Makynenのヴァイヴが全体を落ち着かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=OzKvZR7P474
「African Rumble」
Timo Lassy/Teppo Makynen作。「High At Noon」とのカップリングによる1stシングル。北欧Nu Jazzらしい洗練にグッとくるアフロ・ジャズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vsDnXSbX1Ws
国内盤にはボーナス・トラックとして 「A.L's Spot」(「Sweet Spot」の別テイク)が追加収録されています。
Timo Lassyの他作品もチェックを!
Timo Lassy Featuring Jose James『Round Two』(2009年)
『In With Lassy』(2012年)
『Love Bullet』(2015年)