2018年02月19日

Gene Russell『New Direction』

記念すべきBlack Jazz Records第1弾アルバム☆Gene Russell『New Direction』
New Direction (直輸入盤・帯・ライナー付き)
発表年:1971年
ez的ジャンル:Black Jazz Records系ピアノ・トリオ・ジャズ
気分は... :感動の金メダル!

冬季オリンピック、スピードスケート女性500Mの小平選手の金メダルは、昨日のフィギュア男子に続き、感動的でしたね。

それにしても500Mは競技開始からメダル決定まであっという間でしたね。カーリングのように1試合が長いと疲れますが、反対に全16組の走りが30分強で終わってしまうのも少しあっけないですね。

今回はブラック・ジャズを象徴するレーベルBlack Jazz Recordsの第1弾作品Gene Russell『New Direction』(1971年)です。

ジャズ・ピアニストGene RussellDick Schorylが1969年に設立したブラック・ジャズ専門レーベルBlack Jazz Records。その活動期間は短いものでしたが、印象深いブラック・ジャズ作品を数多く残した伝説のレーベルですね。

本作『New Direction』(1971年)は、レーベル・オーナーGene Russellによる記念すべき初アルバムとなります。

プロデュースはGene Russell本人。

レコーディング・メンバーはGene Russell(p)、Henry Franklin(b)、Larry Gates(b)、Steve Clover(ds)、Tony William(congas)※あの有名ジャズ・ドラマーTony Williamsとは別人です

Black Jazz Records作品として聴くと、レア・グルーヴ度は低く、ブルージーな演奏が多いので少々おとなしい作品に思えるかもしれません。それでもBlack Jazz Recordsの原点に触れることができる作品として興味深く聴くことができます。

個人的にはパーカッシヴな「Black Orchid」、ソウルジャズな「Listen Here」Stevie Wonderの名曲カヴァー「My Cherie Amour」が僕のおススメです。

ブラック・ジャズ好きの方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Black Orchid」
Neal Hefti作。The Three Soundsの演奏でも有名な楽曲ですね。タイトルも含めて初のBlack Jazz Records作品のオープニングに相応しいのでは?パーカッシヴなGeneのピアノに、コンガも加わった軽くラテンの入ったリズミックな演奏が印象的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=4sorkhmJjts

「Hitting The Jug」
Richard Carpenter作。ピアノ・トリオによるブルージーな演奏が魅力です。

「Willow Weep For Me」
「柳よ泣いておくれ」の邦題で有名なスタンダード(Ann Ronnell作)をカヴァー。お馴染みのスタンダードをピアノ・トリオらしいブルース・フィーリングで聴かせてくれます。

本曲に関して、当ブログではDexter GordonWynton KellyRed GarlandClifford BrownWes MontgomeryJohn Lewis & Sacha DistelStanley Turrentine with The Three SoundsJohnny Lewis Quartetのヴァージョンを紹介済みです。ご興味がある方はそちらの記事もご参照を!

「Listen Here」
ジャズ・サックス奏者Eddie Harris作品をカヴァー。オリジナルは『The Electrifying Eddie Harris』(1968年)に収録されています。Brian Auger & The Trinityもカヴァーしていた曲です。Henry Franklinが格好良いベースで牽引し、Geneがソウルフルなプレイで応えるピアノBlack Jazz流ソウル・ジャズといった趣の演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=3n6PDm7f1OM

「On Green Dolphin Street」
Ned Washington作詞、Bronislau Kaper作曲のスタンダードをカヴァー。当ブログではWynton Kellyのカヴァーを紹介済みです。それ以外にもMiles DavisSonny RollinsBill EvansRed GarlandEric Dolphyなど数多くのアーティストが取り上げている名曲ですね。軽やかな中にも本作らしいブルージーなテイストが漂います。

「Silver's Serenade」
Horace Silver作品をカヴァー。オリジナルは『Silver's Serenade』(1963年)に収録されています。ブルージーかつ小気味よい演奏が印象的です。

「My Cherie Amour」
Henry Cosby/Sylvia Moy/Stevie Wonder作。Stevie Wonderのお馴染みの名曲をカヴァー。Steve Cloverのドラミングがいいアクセントになっている小粋なグッド・カヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=m32dM7eScdY

「Making Bread」
Gene Harris作。ラストは少しレイジーなブルース・フィーリングの演奏で締め括ってくれます。

Gene Russellのもう1枚のBlack Jazz Records作品『Talk To My Lady』(1973年)もチェックを!
『Talk To My Lady』(1973年)
Talk To My Lady (直輸入盤・帯・ライナー付き)

他のBlack Jazz Recordsの過去記事もご参照下さい。

Kellee Patterson『Maiden Voyage』(1973年)
メイデン・ヴォヤージュ

Doug Carn『Revelation』(1973年)
Revelation (直輸入盤・帯・ライナー付き)

Henry Franklin『The Skipper at Home』(1974年)
THE SKIPPER AT HOME

Doug Carn『Adam's Apple』(1974年)
ADAMS APPLE
posted by ez at 02:04| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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