2018年02月24日

Bobby Bryant『Earth Dance』

Crusaders勢が関与したファンキー・ビッグバンド・ジャズ☆Bobby Bryant『Earth Dance』
アース・ダンス
発表年:1969年
ez的ジャンル:ファンキー・ビッグバンド・ジャズ
気分は... :抜け殻状態・・・

先週は個人的に大きなイベントがあり、それをやりきった反動からか、今日は抜け殻状態です。ブログ書く以外は何もせずにボーッと過ごそうっと。

今回は60年代ファンキー・ジャズ作品からBobby Bryant『Earth Dance』(1969年)です。

Bobby Bryant(1934-1988年)はミシシッピ州ハッティズバーグ出身のジャズ・トランぺッター。

スタジオ・ミュージシャン、音楽教育者も務めていたBryantは、自身の名義で『Ain't Doing Too B-a-d, Bad』(1967年)、『Earth Dance』(1969年)、『The Jazz Excursion Into Hair』(1969年)、『Swahili Strut』(1971年)、『Big Band Blues』(1974年)といったアルバムを残しています。

本作『Earth Dance』(1969年)は、Wayne Hendersonがプロデュースを務め、 Joe SampleWilton Felderがレコーディングに参加するといったようにCrusaders勢が大きく関与しています。

レコーディング・メンバーはBobby Bryant(tp)以下、 Joe Sample(p)、Wilton Felder(b)、Carl Lott(ds)、John Duke(b)、Mike Anthony(g)、Bob Norris(congas)、Chino Valdes(congas)、Ernie Watts(ts)、Pete Christlieb(bs)、Herman Riley(sax)、Buddy Childers(tp)、Freddie Hill(tp)、Paul Hubinon(tp)、Bill Tolz(tb)、George Bohanon(tb)、John Ewing (tb)、David Duke(french horn)、Don Waldrop(tuba)、Melvin Moore(violin)、Don Bailey(harmonica)。

このメンバー編成からも想像できるように、アルバム全体はBobby Bryant個人へフォーカスするというよりも、ファンキーなビッグバンド・ジャズを聴かせる作品となっています。

The Beatnuts等のサンプリング・ソースにもなったファンキーなタイトル曲「Earth Dance」「While My Guitar Gently Weeps」「Happiness Is A Warm Gun」というThe Beatlesのカヴァー2曲、レア・グルーヴ的な魅力の詰まったParliamentの初期ヒット・カヴァー「I Want To Testify」など全8曲、1曲1曲楽しめる内容です。

ファンキーなビッグバンド・ジャズをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Earth Dance」
Bill Peterson作。タイトル曲は、重厚なホーン・アンサンブルを楽しめるスケールの大きなファンキー・チューン。序盤と中盤のブレイクも格好良いですね。ヴァイオリンの音色も効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=U0kN2LMHYVk

The Beatnuts「World's Famous Intro」、DJ Format feat. King Aroe「Lords of Cardboard」のサンプリング・ソースとなっています。
The Beatnuts「World's Famous Intro」
 https://www.youtube.com/watch?v=1vdO98Q5_8k
DJ Format feat. King Aroe「Lords of Cardboard」
 https://www.youtube.com/watch?v=Ap1MJG8DQr8

「While My Guitar Gently Weeps」
The Beatlesの名曲カヴァー(George Harrison作)。ロッキン・ギターをかき鳴らした豪快ビッグバンド・ジャズはブラス・ロックを意識したものかもしれませんね。Gubb「Verbalt Ran」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=SSLtsF3TFV8

「Since I Left Home」
Bobby Bryant作。本作唯一のBryantのオリジナル。ブルージーなハーモニカの音色がいいアクセントになっているファンキー・ジャズに仕上がっています。

「Cristo Redentor」
Duke Pearson作品のカヴァー。Pearson自身のヴァージョンは『How Insensitive』(1969年)に収録されています。また、当ブログではJohnny Lytleヴァージョンも紹介済みです。ここでは情熱的なトランペットが印象的な男臭い哀愁バラードで聴かせてくれます。

「Crisis」
Freddie Hubbard作品のカヴァー。Hubbard自身のヴァージョンは『Ready For Freddie』(1962年)に収録されています。Hubbard参加のArt Blakey & The Jazz Messengers『Mosaic』(1962年)ヴァージョンでもお馴染みですね。軽快なビートと共に疾走するファンキー・チューン。本作らしいパワフルなホーン・アンサンブルを楽しめるのもいいですね。

「Happiness Is A Warm Gun」
The Beatlesのカヴァー(John Lennon/Paul McCartney作)。なかなかシブいBeatlesソングのカヴァーですが、メリハリのある演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=j3IIPNIFF0E

Wu-Tang Clan「City High」、Bumpy Knuckles & Statik Selektah「Don't Do Fake」のサンプリング・ソースとなっています。
Wu-Tang Clan「City High」
 https://www.youtube.com/watch?v=2WWSpVWNsNI
Bumpy Knuckles & Statik Selektah「Don't Do Fake」
 https://www.youtube.com/watch?v=oizqVyRmRNs

「Love Is Like An Old, Old Man」
Howlett Smith作。Spanky Wilsonも歌っていた楽曲をカヴァー。Ernie Wattsのテナー・サックスが牽引するビッグバンドらしい哀愁バラードに仕上がっています。

「I Want To Testify」
Parliament、1967年のヒット曲をカヴァー(George Clinton/Deron Taylor作)。個人的には本作のハイライト。ダイナミック&エキサイティングなパーカッシヴ・ファンキー・グルーヴ!レア・グルーヴ的な格好良さがぎっしり詰まっています。

『Ain't Doing Too B-a-d, Bad』(1967年)
エイント・ドゥーイング・トゥー・バッド、バッド (紙ジャケット仕様)
posted by ez at 18:21| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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