2018年02月26日

Made In Brazil『Nosso Segundo Disco(Our Second Album)』

シスコ産ブラジリアン・ジャズ☆Made In Brazil『Nosso Segundo Disco(Our Second Album)』
セカンド・アルバム
発表年:1976年
ez的ジャンル:シスコ産ブラジリアン・ミュージック
気分は... :祭りのあと・・・

今回はサンフランシスコ産のブラジリアン・ミュージック作品、Made In Brazil『Nosso Segundo Disco(Our Second Album)』(1976年)です。

Made In Brazilは、Victor Mによるブラジリアン・ジャズ・バンド。

Victor MことVictor Meshkovskyは、1939年上海生まれのロシア人。1953年に一家でブラジル、サンパウロへ移住し、ブラジル音楽に慣れ親しむようになり、自身もグループを組むようになります。その後1959年に米国へ移住し、サンフランシスコで自身の会社を経営する傍ら、ブラジル音楽のプロモーション活動にも関与すようになりました。

そして、結成した自身のブラジリアン・ジャズ・バンドがMade In Brasilです。Made In Brasilとして、『Numero Um(Number One)』(1975年)、『Nosso Segundo Disco(Our Second Album)』(1976年)という2枚のアルバムをリリースしています。

僕自身は既に1stアルバム『Numero Um(Number One)』(1975年)を当ブログでエントリーした気分で、続く2ndアルバム『Nosso Segundo Disco(Our Second Album)』(1976年)を今回取り上げたつもりになっていましたが、記事を途中まで書いていて『Numero Um(Number One)』が未エントリーであることに気づきました。

『Numero Um』と本作『Nosso Segundo Disco』では、大きくメンバーが異なっており、本作ではキーボード奏者Claudio MedeirosRoberto de LimaLiza Jeorge da Silvaという男女ヴォーカリストが参加しています。

ポルトガル生まれのClaudio MedeirosはVictor Mが発掘したアーティストであり、彼がプロデュースしたアルバムClaudio Medeiros,Victor M & Friends『Rotation』(1975年)は、当ブログでも紹介済みです。

前作『Numero Um』は結構ベタな有名曲カヴァー集でしたが、コンポーザー/アレンジャーとしての才を持つClaudio Medeirosの参加により、本作『Nosso Segundo Disco』にはオリジナルも多数収録されており、アレンジ面でもさらに磨きが磨きが掛かっています。

Edu Lobo/Capinan作の「Ponteio」Milton Nascimento作の「Salt Song」Ivan Lins作の「Madalena」といった名曲カヴァーが目立ちますが、個人的には「Circles」「So Peco P'ra Voce Voltar」といったオリジナルや、Herb Alpert & The Tijuana Brassのカヴァー「Slick」あたりがおススメです。

グルーヴィーなブラジリアン・ジャズをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Ponteio/Asa Branca」
Edu Lobo/Capinan作の名曲「Ponteio」とHumberto Teixeira/Luiz Gonzaga作の「Asa Branca」をカヴァー。グルーヴィーなオルガンの音色、男女ヴォーカルが彩るミステリアスなブラジリアン・グルーヴがオープニング。

「Ponteio」について、当ブログではThe G/9 GroupBatidaSergio Mendesのカヴァーを紹介済みです。また、「Asa Branca」についてもCravo & Canelaのカヴァーを紹介済みです。

「Salt Song」
Milton Nascimento作の名曲「塩の歌」をカヴァー。♪パッパパラッパ♪ダバダバ♪スキャットを伴った軽快なオルガン・グルーヴで名曲を聴かせてくれます。

本曲に関して、当ブログではBossa RioRonald MesquitaChristiane LegrandTania MariaElis Reginaのカヴァーも紹介済みです。

「One, Two-Two」
Victor M作。少しユーモラスなミステリアス感が印象的なオリジナル。
https://www.youtube.com/watch?v=UGck5WoN8SE

「Carinhoso」
Pixinguinha作。美しいピアノ&アコーディオンによるインスト。当ブログではTania MariaElis Reginaヴァージョンも紹介済みです。

「Canaval Medley」
「Mamae Eu Quero」、「Cidade Maravilhosa」、「Cachaca」、「Aurora」、「O Le-Le,O La-La」というカーニヴァル曲のメドレー。緩急つけた楽しげな演奏で盛り上げてくれます。

「Madalena」
Ivan Lins/Ronaldo Monteiro De Souza作の名曲をカヴァー。この曲はいつ聴いても名曲ですね。そんな名曲の魅力を十分に伝えてくれるブラジリアン・ジャズ・カヴァーに仕上がっています。

当ブログでは有名なElis ReginaヴァージョンやTania MariaAquarius Y Luiz AntonioSylvia VrethammarAnamaria & Mauricioのカヴァーを紹介済みです。

「Circles」
Claudio Mendeiros/Victor M作。セルメン好きの人は気に入るであろうブラジリアン・ソフトロック調の仕上がり。クラヴィネット、シンセを織り交ぜたアレンジの妙も光ります。

「So Peco P'ra Voce Voltar」
Claudio Mendeiros/Victor M作。前曲に続き、ソフトリーなブラジリアン・ジャズを楽しめます。Claudio Mendeirosの奏でる鍵盤の音色も心地好いです。

「Slick」
Herb Alpert & The Tijuana Brassのカヴァー(Herp Albert/Joe Pizano作)。オリジナルは『The Beat Of The Brass』(1968年)に収録されています。小粋なオルガン・メロウ・グルーヴのインストで楽しませてくれます。

「A Briza」
Johnny Alf/Victor M作。ラストは美しいピアノをバックに、しっとりと歌い上げるビューティフル・バラードで締め括ってくれます。

1stアルバム『Numero Um(Number One)』(1975年)やVictor MがプロデュースしたClaudio MedeirosClaudio Medeiros,Victor M & Friends『Rotation』(1975年)も併せてチェックを!

『Numero Um(Number One)』(1975年)
ファースト・アルバム

Claudio Medeiros,Victor M & Friends『Rotation』(1975年)
ローテイション
posted by ez at 03:06| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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