2018年04月08日

The APX『Electrik Funk』

完成度の高い夫婦モダン・ファンク☆The APX『Electrik Funk』
Electrik Funk
発表年:2017年
ez的ジャンル:USモダン・ファンク
気分は... :80年代愛!

今回は新作アルバムからUSモダン・ファンク/ブギー作品、The APX『Electrik Funk』です。

The APXは、アトランタを拠点に活動するDee RhodesErika Rhodesの夫婦ユニット。

元々はパーティーやイベントでディスコ・カヴァーを演奏するプロジェクトとして活動していましたが、オリジナル作品をリリースするようになり、The APX名義での活動をスタートさせました。グループ名はThe After Party Experienceの略です。

そんなThe APXのデビュー・アルバムが本作『Electrik Funk』です。昨年スペインの新興レーベルThe Sleepers Recordzからリリースされ、国内盤が今年リリースされました。

輸入盤を聴いて気に入っていたのですが、ジャケがデザイン・材質共にショボかったので購入を保留していました。今回、国内盤がリリースされ、ようやく踏ん切りがつきゲットしました。

アルバム全編を通して、80年代愛に溢れたキャッチーなモダン・ファンク作品に仕上がっています。

Evelyn "Champagne" Kingのカヴァー「I'm in Love」以外はオリジナルですが、80年代ダンス・クラシックのカヴァーと錯覚しそうな曲・サウンド作りの巧みさに感心してしまいます。。

モダン・ファンク作品の中には、サウンドはいいけどヴォーカルが惜しい!といった作品も少なくありませんが、本作はErikaの艶やかな女性ヴォーカルの素晴らしさも光っています。

また、ファンク/ブギーに加え、第2次ブリティッシュ・インベンションあたりのUKダンス・サウンドやN.Y.ソウルフル・ハウスのエッセンスを取り入れた楽曲でアルバムにメリハリをつけているのもグッド!

とりあえず「Right On Time」「Sweet Surrender」「Lose Yourself to the Groove」あたりを聴けば、本作の魅力を実感できるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Sweet Surrender」
シンセのヴィヴィドな響きが印象的なエレクトリック・ブギーがオープニング。80年代サウンドを現代モードにアップデートした感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vmO_TaaWkM4

「Lose Yourself to the Groove」
80年代カヴァーと錯覚しそうなミディアム・ファンク。Erikaのダイナマイト・ヴォーカルが映えます。Deeがプレイするサックスもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6-S__1E9fuU

「Digital Lover」
80年代サウンドのエッセンスを今時のモダン・ファンクのセンスでまとめたソリッドなディスコ・ファンク。匿名ディスコ・プロジェクト的な魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=-s2JtTq0dpg

「Spontaneous」
アンダーグラウンド感のあるエレクトリックなダンサブル感がグッド!第2次ブリティッシュ・インベンションあたりのUKダンス・サウンドの影響も感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ybNwtEGxgAE

「I'm in Love」
Evelyn "Champagne" King、1981年全米R&BチャートNo.1のダンス・クラシックをカヴァー(Kashif作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『I'm In Love』に収録されています。ここではオリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、ヴォコーダーやサックスでアクセントをつけるなどモダン・ファンクらしいテイストでキャッチーさをマシマシにしています。
https://www.youtube.com/watch?v=E2UX4AMp9ZE

「Say You Will」
モダン・ファンクと90年代ソウルフル・ハウスを融合させた1曲。ヴォーカル・ハウス好きにはグッとくる仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=EV_VmEUz-Vk

「Truth or Dare」
この曲も「Say You Will」の流れを継続したハウス調の仕上がり。アンダーグラウンド・モードの妖しげなダンス・サウンドが印象的です。

「Right On Time」
シングル・カットもされたディスコ・ファンク。初めて聴いたのに懐かしさを感じるダンス・クラシックに通じるキャッチーさがあります。Erikaのヴォーカルにはこのタイプのサウンドがよくフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=LJF9-AlcvY8

「Crushing On You」
ここではDeeがリード・ヴォーカルをとります。ミッドナイト・モードの疾走感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0lea2f_1W6Y

「Sugar Honey Iced Tea」
Prince殿下へのリスペクトを感じるミネアポリス・テイストのポップ・ダンスに仕上がっています。

「Good Life」
ヴォコーダーを強調したアーバン・ファンク。軽くトライバルなテイストを効かせているのが僕好み。

「Electrik Funk Deluxe」
ラストはヴォコーダーを駆使したモダン・ファンクらしいミディアム・ファンクで締め括ってくれます。

スペインの新興レーベルがこういったアーティストを発掘するというのが興味深いですね。
posted by ez at 01:32| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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