2018年04月23日

Emilio Santiago『O Canto Crescente De Emilio Santiago』

再評価の高いブラジリアン・メロウ☆Emilio Santiago『O Canto Crescente De Emilio Santiago』
O Canto Crescente de Emilio Santiago
発表年:1979年
ez的ジャンル:オトナ・ブラジリアン・メロウ
気分は... :春の陽気とエレピ・・・

今回はブラジリアン・メロウ作品Emilio Santiago『O Canto Crescente De Emilio Santiago』(1979年)です。

Emilio Santiago(1946-2013年)はリオデジャネイロ生まれの男性シンガー。

70年代前半にレコード・デビュー。その後はコンスタントにアルバムをリリースし、1988年から1995年まで7枚のアルバムに渡った『Aquarela Brasileira』シリーズで成功を収めました。

本作『O Canto Crescente De Emilio Santiago』(1979年)は、Antonio Adolfoらがアレンジを手掛けたブラジリアン・メロウとして再評価の高い1枚です。

プロデュースはSergio De CarvalhoPaulo Lima

アレンジャーはAntonio AdolfoMeirelles

楽曲はサンバ中心のセレクトですが、全体としてはエレピの音色が心地好いブラジリアン・メロウに仕上がっています。アレンジャー2人の貢献が大きいかもしれませんね。アーバンなブラジリアン・ソウル的な味わいもあります。

軽やかなオープニング「Bufete E Cascudo」、穏やかなメロウ・ボッサ「Trocando Em Miudos」、サンバ作品のグッド・カヴァー「Caridade」「Logo Agora」、アーバンなブラジリアン・メロウ「Recado」あたりが僕のおススメです。

エレピの音色が心地好いブラジリアン・メロウをご堪能ください。

全曲紹介しときやす。

「Bufete E Cascudo」
Wagner Dias作。本作らしいメロウ・エレピが心地好いオープニング。軽やかなリズムに乗ったEmilioの楽しげなヴォーカルがアルバムの雰囲気を象徴しています。

「Trocando Em Miudos」
Chico Buarque/Francis Hime作。 オリジナルは『Chico Buarque』(1978年)に収録されています。穏やかなメロウ・ボッサはオトナ・ブラジリアンな感じがいいですね。

「Caridade」
Nelson Cavaquinho/Erminio do Vale作。サンバ重鎮の作品をメロウネスたっぷりに歌い上げます。AOR好きの人も気に入りそうな1曲なのでは?

「Outra Vez」
Isolda作。エレガントなオーケストレーションをバックに優しく歌い上げるメロウ・バラード。

「Logo Agora」
Jorge Aragao作。素敵なサンバ作品をメロウなアレンジで聴かせてくれます。歌良し、曲良し、アレンジ良しで三拍子揃った仕上がりです。

「Recado」
Gonzaguinha作。AOR的な雰囲気のあるアーバンなブラジリアン・メロウに仕上がっています。イントロのメロウ・エレピがたまりません。

「Quase Sempre」
Cacaso/Edu Lobo作。哀愁バラードを憂いのあるヴォーカルで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=J7mqOu-ave0

「Homenagem Ao Malandro」
Chico Buarque作。オリジナルは映画『Opera Do Malandro』のために書かれた曲であり、『Chico Buarque』(1978年)に収録されています。ここでは軽やかな爽快メロウで聴かせてくれます。アコーディオンの音色がいいアクセントになっています。

「As Rosas Nao Falam」
Cartolaの名曲「沈黙のバラ」をカヴァー。名曲を情感たっぷりに歌います。

「Rola Bola」
Thomas Roth作。ブラジル音楽ならではの洒脱な軽やかさが印象的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=G8o6BvXLSAM

「Dores De Amores」
Luiz Melodia作。落ち着いたブラジリアン・メロウですが、味わい深さも忘れていないのがいいですね。

「Amigo E Pra Essas Coisas」
Aldir Blanc/Silvio da Silva Jr. 作。Joao Nogueiraをフィーチャー。ラストは哀愁メロウにJoao Nogueiraの枯れた味わいが加わり、実にいい味わいを醸し出します。

Emilio Santiagoの他作品もチェックを!

『Emilio Santiago』(1975年)
Emilio Santiago

『Comigo E Assim』(1977年)
コミーゴ・エ・アッシン

『Feito Para Ouvir』(1977年)
Feito Para Ouvir by Emilio Santiago (2005-06-30)

『Aquarela Brasileira』(1988年)
Aquarela Brasileira

『Aquarela Brasileira 2』(1989年)
Aquarela Brasileira 2

『Aquarela Brasileira 3』(1990年)
Aquarela Brasileira 3

『Aquarela Brasileira 4』(1991年)
Aquarela Brasileira 4

『Aquarela Brasileira 6』(1993年)
Aquarela Brasileira 6

『Aquarela Brasileira 7』(1995年)
Aquarela Brasileira 7

『Preciso Dizer Que Te Amo』(1998年)
Preciso Dizer Que Te Amo

『Bossa Nova』(2000年)
Bossa Nova

『Dom De Iludir』(2002年)
Dom De Iludir

『De Um Jeito Diferente』(2007年)
De Um Jeito Diferente

『So Danco Samba』(2010年)
SO DANCO SAMBA
posted by ez at 00:33| Comment(2) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
良いです :)
Posted by ttt at 2018年04月26日 00:34
☆tttさん

ありがとうございます。
意外にありそうでないタイプの1枚かもしれませんね。
メロウなサウンド・センスに惹かれます。
Posted by ez at 2018年04月27日 03:11
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