2018年04月30日

Charles Earland『The Dynamite Brothers』

ブラックスプロイテーションのサントラ☆Charles Earland『The Dynamite Brothers』
ザ・ダイナマイト・ブラザース
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラックスプロイテーション・サントラ
気分は... :黒人音楽+カンフー?

今回はジャズ・オルガン奏者Charles Earlandが手掛けたブラックスプロイテーション(ブラック・ムーヴィー)のサントラ『The Dynamite Brothers』(1974年)です。

名門Prestigeに数多くのリーダー作を残したオルガン奏者Charles Earland(1941-1999年)の紹介は、『Black Talk!』(1969年)に続き2回目となります。

映画『The Dynamite Brothers』(1974年)は、Timothy BrownAlan Tang主演のブラックスプロイテーション。ジャケにあるように、手錠で繋がれた黒人と香港人が活躍するサンフランシスコを舞台にしたアクション映画です。『燃えよドラゴン』の影響を受けて、カンフー・アクションを取り入れている点がユニークです。

そのサントラである本作はブラックスプロイテーションのサントラらしいブラック・フィーリングのファンキー・サウンドを満喫できます。

レコーディングにはCharles Earland(org、el-p、syn、sax)以下、Jon Faddis(tp)、Eddie Henderson(tp)、Wayne Andre(tb)、Dave Hubbard(sax、fl)、Patrick Gleeson(syn)、Mark Elf(g)、Cornell Dupree(g)、Melvin Bronson(b)、Billy Hart(ds)、Darryl Washington(ds、timpani)、Larry Killian(per)等のミュージシャンが参加しています。

「Snake」「Kungfusion」といったジャズ・ファンク2曲が人気なのでは?個人的にはメロウな味わいの「Betty's Theme」「Incense of Essence」あたりもおススメです。

楽曲はすべてCharles Earlandのオリジナルです。

ジャケ、サウンド共にブラックスプロイテーションらしい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Betty's Theme」
アクション映画のオープニングらしいメロウな演奏で始まります。ハプニングが起こる前の穏やかな日常といったムードがいいですね。ここではEarlandのエレピを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=pvt5hW5bpFk

「Never Ending Melody」
シンセの不協和音にEarlandのグルーヴィーなオルガンが不穏な空気を醸し出します。ホーン隊とティンパニーが重厚なサウンドを支えています。
https://www.youtube.com/watch?v=h63iuGai9yk

「Grasshopper」
Jon Faddisのトランペット・ソロが印象的です。何処となくオリエンタルなエッセンスも感じられるのが本作らしいかもしれませんね。

「Shanty Blues」
オルガン・ジャズらしい演奏です。Earlandのグルーヴィーなオルガン・プレイを存分に堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=45qr8HAQT88

「Weedhopper」
パルスのようなシンセ音をはじめ、アヴァンギャルドな演奏で刺激を与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DPn_x_mVoRo

「Razor J.」
グルーヴィーなオルガン・ソウル・ジャズですが、耳障りな(?)シンセのエフェクトが本作らしいかもしれませんね。

「Snake」
シンセのエフェクトを効果的に使ったアブストラクト&フリーキーなジャズ・ファンク。Melvin Bronsonのベースラインには中毒性があります。ここではEarlandのサックス・プレイも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=F0Dro8p3t1Y

Cru feat. Antoinette, Tracey Lee & Jim Hydro「Bluntz and Bakakeemis」、Kool Keith「Maxi Curls」、Kan Kick「Say」 のサンプリング・ソースとなっています。
Cru feat. Antoinette, Tracey Lee & Jim Hydro「Bluntz and Bakakeemis」
 https://www.youtube.com/watch?v=xyYaFYKcahg

「Kungfusion」
本作らしい曲タイトルのドープなジャズ・ファンク。Dave Hubbardのフルートがナビゲートする鮮やかなホーン・アンサンブルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=XY_zzUiovpw

Afu-Ra feat. Guru「Blvd.」のサンプリング・ソースとなっています。
Afu-Ra feat. Guru「Blvd.」
 https://www.youtube.com/watch?v=fSCnbmWP_Mo

「Incense of Essence」
ラストは再び平穏を取り戻したメロウな雰囲気で締め括ってくれます。ただし、終盤にはファンキーに盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dj-zlMyDG9A

Charles Earlandの他作品もチェックを!

『Black Talk!』(1969年)
ブラック・トーク!

『Black Drops』(1970年)
Black Drops

『Intensity』(1972年)
Intensity

『Leaving This Planet』(1974年)
リーヴィング・ディス・プラネット

『The Great Pyramid』(1976年)
The Great Pyramid

『Earland's Jam』(1982年)
Earland's Jam

『Earland's Street Themes』(1983年)
Earland's Street Themes
posted by ez at 01:14| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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