発表年:2005年
ez的ジャンル:Madlibファンク・プロジェクト
気分は... :マインドフルネス&エンゲージメント!
今回は人気Hip-HopアーティストMadlibのサイド・プロジェクトの1つSound Directions名義の『The Funky Side Of Life』(2005年)です。
Madlib(本名:Otis Jackson Jr.)に関して、当ブログでは以下の6作品を紹介済みです。
Madlib『Shades Of Blue』(2003年)
Jaylib『Champion Sound』(2003年)
Yesterdays New Quintet『Stevie』(2004年)
Talib Kweli & Madlib『Liberation』(2007年)
Jackson Conti『Sunjinho』(2008年)
Quasimoto『Yessir, Whatever』(2013年)
Sound Directionsはファンクにアプローチした>Madlibによるプロジェクトであり、架空ジャズ・ユニットのサイド・プロジェクトYesterdays New Quintetの更なるサイド・プロジェクトといった感じですね。
プロデュースはMadlib本人。
Sound Directionsのメンバーとして、Otis Jackson Jr. (ds、kalimba、key、sound effects、voices)、Morgan Adams III(vo、key、org)、Derek Brooks(el-b、syn)、Joe Johnson(ds、per)という4名がクレジットされていますが、Madlibが一人四役というのはYesterdays New Quintetと同じパターンです。
しかし、Yesterdays New Quintetと大きく異なる点もあります。Madlib本人以外に外部ミュージシャンが多数参加している点です。
特に、ホーン・アレンジも手掛けたTodd Simon、Madlib『Shades Of Blue』にも参加していたMalcom Catto、ギタリストのDan UbickなどConnie Price率いるConnie Price & The Keystonesのメンバーが多数参加しています。
Marcos Valle「Wanda Vidal」、Billy Brooks「Fourty Days」、Lesiman「Play Car」、Cliff Nobles & Co.「The Horse」等のカヴァーも楽しいですが、「Theme For Ivory Black」、「The Funky Side Of Life」、「A Divine Image」といったオリジナルもなかなかです。
奇才ならではのファンク・ワールドを満喫しましょう!
全曲紹介しときやす。
「Directions」
David Axelrodのカヴァー。オリジナルは『Songs of Experience』(1969年)に収録されています。本作らしいホーン・サウンドが印象的なカヴァーです。
「Dice Game」
Young-Holt Unlimited「Rubber Lips」のドラムをサンプリングしたファンク・グルーヴ。シャープなビートとジャジー・サウンドの組み合わせがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=sv8jClaYZR0
「Wanda Vidal」
Marcos Valleのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Garra』(1971年)に収録されているクラブシーンでも再評価の高い曲です。ここではグルーヴィー・オルガンが印象的なインスト・カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=2j1rZRymdRI
「Fourty Days」
Billy Brooksのカヴァー。A Tribe Called Quest「Luck of Lucien」のサンプリング・ソースとしてもお馴染みのオリジナルは『Windows of the Mind』(1974年)に収録されています。ATCQ大好きの僕としては嬉しいカヴァーです。哀愁ファンク・グルーヴがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Hfblathmt_c
「Play Car」
Lesimanのカヴァー。オリジナルは『Here And Now Vol. 2』(1974年)に収録されています。この再評価の高いイタリアン・ライブラリー名曲をレア・グルーヴ・テイストのファンク・グルーヴで聴かせてくてます。
Blu feat. Edan「Ronald Morgan」のサンプリング・ソースとなっています。
Blu feat. Edan「Ronald Morgan」
https://www.youtube.com/watch?v=EmUCSeyn93o
「A Divine Image」
少しダビーな雰囲気も漂うアヴァンギャルドな仕上がり。D'Wayne Kellyのアープ・ストリング・アンサンブルが効果的です。
「The Funky Side Of Life」
タイトル曲はMalcom Cattoがドラムを叩いています。タイトル通りの重量ファンク・グルーヴを楽しめます。
「Theme For Ivory Black」
僕の一番のお気に入り。架空のブラックスプロイテショーンのサントラといった趣ですね。ダーク&コズミックなグルーヴにHip-Hop的エッセンスも加わった文句なしの仕上がりです。
「The Horse」
Cliff Nobles & Co.のカヴァー。オリジナルは『The Horse』(1968年)に収録されています。オリジナルのダイナミックなノリの良さを受け継ぎつつ、Madlibらしいスパイスで格好良さを増強しています。
https://www.youtube.com/watch?v=t4FsGOQ9w24
「One For J.J. (Johnson)」
Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)収録の「Harlem Clavinet」(J.J. Johnson作)のリメイク。アシッドなオルガン・サウンドがたまりません。
Blu「Jazzmen」のサンプリング・ソースとなっています。
Blu「Jazzmen」
https://www.youtube.com/watch?v=EreuayLLxyo
「On The Hill」
Oliver Sainのカヴァー。オリジナルは『Main Man』(1972年)に収録されています。Madlibらしいグルーヴ感を楽しめるカヴァーになっています。ここでのホーン・アレンジは Connie Price。
https://www.youtube.com/watch?v=tgTbsnfK2h4
Madlib関連の過去記事もチェックを!
Madlib『Shades Of Blue』(2003年)
Jaylib『Champion Sound』(2003年)
Yesterdays New Quintet『Stevie』(2004年)
Talib Kweli & Madlib『Liberation』(2007年)
Jackson Conti『Sunjinho』(2008年)
Quasimoto『Yessir, Whatever』(2013年)