2018年07月01日

Soul Sugar『Chase the Light』

フランス産レゲエの快作!☆Soul Sugar『Chase the Light』
Chase the Light
発表年:2017年
ez的ジャンル:フレンチ・レゲエ・ユニット
気分は... :エンバベの衝撃!

先程終了したW杯決勝トーナメント「フランス対アルゼンチン」は、昨日の私の予想通りフランスが勝利しました。最終的な得点差は1点でしたが、点差以上の実力差がありましたね。

4得点中3得点に絡んだエンバベの衝撃は凄かった!
いよいよ本気モードになってきたフランスは有力な優勝候補ですね。

一方、敗れ去ったアルゼンチン。結局、メッシは無得点で終わりましたが、メッシをどう活かすかという課題の解決方法が見つからないまま大会を去ることになりました。チームのために各選手が必死に戦っているいのは伝わってきましたが、やはりチーム全体としては機能不全に陥っていた印象は否めませんでしたね。

週末なので新作エントリー・デーです。本当は話題の今ジャズ新作Kamasi Washington『Heaven And Earth』をエントリーしたかったのですが、W杯モードで全く聴き込みができていないので断念。

代わりにフレンチ・レゲエ新作Soul Sugar『Chase the Light』を紹介します。実は今月僕が最も頻繁に聴いているヘビロテ作品です。

昨日、「フランス対アルゼンチン」に因み、アルゼンチン人ジャズ・ミュージシャンGato Barbieriを取り上げたので、今日フランス人アーティストを取り上げることでバランスを取りました(笑)

Soul Sugarはフランス人プロデューサー/キーボード奏者Guillaume "Gee" Metenierによるレゲエ・ユニット。

Guillaume "Gee" MetenierPatrick Bylebylとのダンス・ダブ・ユニットSeven Dubとしての活動でも知られるアーティストです。

Soul Sugar名義での活動は、シングル「Nothing But The Truth」(2008年)からスタートさせています。

自身のレーベルGee Recordingsからの最新作『Chase the Light』は昨年リリースされたものですが、今年に入り国内盤がリリースされ、日本でも入手しやすくなりました。僕が保有するのも国内盤ですが、何故だかAmazonでは国内盤の扱いがないようです。

プロデュースはGuillaume "Gee" Metenier自身。

レコーディングにはGuillaume "Gee" Metenier(org、p、clavinet、minimoog、synth b、rythm ace)以下、Thomas Naim(g)、Yvo Abadi(ds、per)、Jahno(ds、per、key)、Dr. Lonnie Smith(org)、Courtney John(vo)、Leonardo Carmichael (vo)といったミュージシャンが参加しています。

アルバム全体としては、60〜70年代のレゲエ・サウンドを2017年仕様にアップデートさせ、ダビーなテイストで仕上げた印象を受けます。それらはJackie Mittoo、Augustus Pabloといったレゲエ・レジェンドのカヴァーにも反映されています。

また、Jimmy Smithをカヴァーしたり、Dr. Lonnie Smithが参加していたりとジャズ・オルガン・レジェンドへの憧れも詰め込んでいる点も興味深いです。

実にクールなレゲエ・アルバムは、これからの季節にピッタリな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Take A Chance」
Guillaume Metenier/Courtney Morrison作。ジャマイカ人男性シンガーCourtney Johnをフィーチャー。ジャズ・オルガンのレジェンドDr. Lonnie Smithも参加しています。そのSmithのオルガンがフィットする70年代風レゲエ・サウンドにメロウ・ヴォーカルが乗っかった僕好みのサマー・レゲエに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ebo1c1LjWCc

「Big Car」
Jackie Mittoo作。William DeVaughn「Be Thankful For What You Got」が元ネタのインスト・レゲエ名曲をカヴァー。オリジナルはJackie Mittoo & Ernest Ranglinですが、本曲をベースにヴォーカルを入れたSugar Minott「Love And Understanding」もレゲエ・ファンにはお馴染み。ここではオリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、よりメロウネスを効かせたカヴァーを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FR87guGN0Mk

「East Of The River Nile」
伝説のメロディカ奏者Augustus Pabloの名曲カヴァー(Horace Swaby作)。ここではダビー風味のクールなカヴァーでキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Sdeu8EjffBg

「19 Miles To Kingston」
Guillaume Metenier/Jean Brau作。メロディカの響きがいい感じのインスト。ダビーなスパイスを聴かせているのがGuillaumらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=LvBwUmhOFyc

「Why Can't We Live Together」
Timmy Thomas作のマイアミ・ソウル名曲をカヴァー。ジャマイカ人男性シンガーLeonardo Carmichaelをフィーチャー。ソウル風味の哀愁レゲエはサマー・モードにフィットするはず!
https://www.youtube.com/watch?v=wGFb6ZnwP9I

「Mellow Mood」
ジャズ・オルガンのパイオニアJimmy Smithのカヴァー。オリジナルは『Further Adventures Of Jimmy Smith & Wes Montgomery』(1969年)に収録されています。オルガン・ジャズ名曲を素敵なインスト・レゲエで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UyMoLbWJcJg

「All I Know」
Guillaume Metenier/Courtney Morrison作。再びCourtney Johnをフィーチャー。オリジナル曲ですが、ソウル名曲のレゲエ・カヴァーのような雰囲気を醸し出しているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=5fHE5fGpDrI

「Get Up And Get It」
ラストは再びJackie Mittooのカヴァー。オリジナルは『Jackie Mittoo』(1978年)に収録されています。オリジナルのジャズ・ファンク・フィーリングを活かしたグルーヴィーな仕上がりが実にクールです。
https://www.youtube.com/watch?v=xYYJhXxJtf0

さらにアルバムにはこれまでの8曲すべてのダブ・ヴァージョンが収録されています。
本編とは異なる魅力を楽しめるダブ・ヴァージョンの手腕も流石と思わせてくれます。
YouTubeに音源あったものを紹介しておきます。
「Mellow Mood Version」
https://www.youtube.com/watch?v=0TL4KWwP9QM
「All I Know Version」
https://www.youtube.com/watch?v=HL3fbv6imys

ご興味がある方はSeven Dubの作品もチェックを!

『Rock It Tonight』(1998年)
Rock It Tonight

『Bricks』(2000年)
Bricks

『Dub Club Edition: Rock With Me Sessions』(2006年)
Dub Club Edition
posted by ez at 02:11| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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