2018年07月13日

Klymaxx『Meeting In The Ladies Room』

大ヒット曲「I Miss You」収録☆Klymaxx『Meeting In The Ladies Room』
レディーズ・ルーム
発表年:1984年
ez的ジャンル:女性ファンク・グループ
気分は... :あの頃「I Miss You」・・・

今回は「I Miss You」の大ヒットで知られる、80年代に活躍した女性ファンク・グループKlymaxxの代表作『Meeting In The Ladies Room』(1984年)です。

既に紹介済みのアルバムだと思い込んでいましたが、メンバーBernadette Cooperのソロ・アルバム『Drama According to Bernadette Cooper』(1990年)を取り上げてようとして、本作が未紹介であることに気づき、取り上げました。

Klymaxxは1979年にL.A.で結成された女性ファンク・グループ。メンバーはBernadette Cooper(ds、vo)、Joyce "Fenderella" Irby(b、vo)、Lorena Porter Shelby(vo)、Lynn Malsby(key)、Robbin Grider(syn、g)、Cheryl Cooley(g、vo)という6名。

1981年にデビュー・アルバム『Never Underestimate the Power of a Woman』をリリース。

1984年に全米チャート第5位となった大ヒット・シングル「I Miss You」を含む3rdアルバム『Meeting In The Ladies Room』でブレイク。

続く4thアルバム『Klymaxx 』(1986年)からも「Man Size Love」「I'd Still Say Yes」といったヒットが生まれますが、メンバーのうち、Bernadette CooperJoyce "Fenderella" IrbyLynn Malsbyの3名が脱退してしまいます。

その後、残りのメンバーで5thアルバム『The Maxx Is Back』(1990年)をリリースしてグループは解散。1994年にリユニオン・アルバム『One Day』をリリースしています。

さて、本作『Meeting In The Ladies Room』(1984年)といえば、まずはグループ最大のヒット曲「I Miss You」ですね。

個人的にも思い出深い1曲です。当時20歳、この曲を聴いた瞬間、大学時代の懐かしい光景が目に浮かんできます。当時の僕のは「I Miss You」とForce M.D.'s「Tender Love」の2曲が1セットでよく聴いていた記憶があります。

ただし、「I Miss You」のイメージのみで聴くと、『Meeting In The Ladies Room』というアルバムを的確に捉えることはできません。ミネアポリス・ファンク等の影響を受けたフィーメール・エレクトリック・ファンクというのがアルバムの基本です。

Jam & Lewis(Jimmy Jam/Terry Lewis)LakesideStephen ShockleyMidnight StarBo WatsonCalloway兄弟(Vincent Calloway/Reggie Calloway)等のプロデューサー陣の顔ぶれを見れば、本作がファンク作品であることが分かると思います。また、外部プロデューサー頼みではなく、グループのセルフ・プロデュースも織り交ぜているあたりに彼女達のプライドを感じます。

「I Miss You」以外であれば、Calloway兄弟によるMidnight Star的エレクトリック・ファンクの「Meeting In The Ladies Room」「Love Bandit」、Jam & Lewisが手掛けた「Lock And Key」、ミネアポリス・ファンク的な「I Betcha」あたりがおススメです。

「I Miss You」は名曲ですが、それ以外のエレクトリック・ファンクも含めて楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Men All Pause」
Stephen Shockley/Bernadette Cooper/Fenderellaプロデュース。アルバムからの1stシングル。全米R&Bチャート第5位のヒットとなりました。リード・ヴォーカルはBernadette Cooper/Fenderella。セクシー・モードのファンク・チューン。このあたりの打ち込みサウンドは好き/嫌いが分かれるかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=34QVPwRLRKU

Crooked Path「Hatas All Pause」、Kurupt feat. Nate Dogg & Roscoe「Girls All Pause」等のサンプリング・ソースとなっています。
Crooked Path「Hatas All Pause」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZFSD_4hYY8s
Kurupt feat. Nate Dogg & Roscoe「Girls All Pause」
 https://www.youtube.com/watch?v=DXMoAsqOPAY

「Lock And Key」
Jimmy Jam & Terry Lewis//Bernadette Cooperプロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなりました。リード・ヴォーカルはLorena。初期Jam & Lewisの仕事ぶりを楽しめるダンサブルなファンク・チューンに仕上がっています。後のJanet Jackson作品等を予感させます。
https://www.youtube.com/watch?v=S9B1IMVKGY8

「I Miss You」
Klymaxxプロデュース。アルバムからの4thシングル。前述のように全米チャート第5位、同R&Bチャート第11位の大ヒットとなったグループの代表曲。リード・ヴォーカルはFenderella。切ない恋心はピュアに歌い上げるラブソングは、いつ聴いても胸に込み上げてくるエヴァーグリーンな魅力があります。あの頃、僕は若かった(笑)。Julia Waters、Maxine Waters、Oren WatersというThe Watersの面々がバック・コーラスを務めています。Boyz II Men等がカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=gvlhHJNppQg

「Just Our Luck」
Barry DeVorzon/Joseph Conlanプロデュース。リード・ヴォーカルはFenderella。シンセポップ調のミディアム・グルーヴ。ミネアポリス・ファンクをシンセポップに昇華させたような感じですかね。

「Meeting In The Ladies Room」
Bo Watson/Vincent Calloway/Reggie Callowayプロデュース。タイトル曲はアルバムからの2ndシングル。全米R&Bチャート第4位のヒットとなりました。リード・ヴォーカルはLorena。Calloway兄弟らによるMidnight Star的なエレクトリック・ファンクを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=_odTlZaoLCA

「Video Kid」
Joyce "Fenderella" Irbyプロデュース。タイトルから想像できるようにビデオゲームをモチーフにしたポップ・ダンス調の仕上がり。リード・ヴォーカルはFenderella/Lorena。
https://www.youtube.com/watch?v=Ml7bQq3SRhQ

「Ask Me No Questions」
Klymaxxプロデュース。リード・ヴォーカルはLorena。女性グループらしい正統派バラードですが少しインパクトが弱いかも?
https://www.youtube.com/watch?v=1kIBj0Qr7Ms

「Love Bandit」
Bo Watson/Vincent Calloway/Reggie Callowayプロデュース。リード・ヴォーカルはLorena。再びCalloway兄弟らによるMidnight Star的なエレクトリック・ファンク。ブラコン好きの人であれば気に入る1曲に仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=13lKNTFbCVY

「I Betcha」
Joyce "Fenderella" Irbyプロデュース。リード・ヴォーカルはLorena。ラストはミネアポリス・ファンク的なダンサブル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=uXfZ3-reenw

Klymaxxの他作品もチェックを!

『Girls Will Be Girls』(1982年)
Girls Will Be Girls

『Klymaxx 』(1986年)
Same

『The Maxx Is Back』(1990年)

klymaxx the maxx is back.jpg


『One Day』(1994年)
One Day
posted by ez at 10:50| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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