2018年07月29日

The Internet『Hive Mind』

最注目R&Bユニット、待望の最新作☆The Internet『Hive Mind』
ハイヴ・マインド
発表年:2018年
ez的ジャンル:新世代R&Bユニット
気分は... :個性の再集結!

新作アルバムから最注目R&BユニットThe Internet、待望の最新作『Hive Mind』です。

Syd tha Kyd(Sydney Bennett)Matt MartiansというTyler the Creator率いるOFWGKTA (Odd Future Wolf Gang Kill Them All)のメンバー2人によって2011年にL.A.で結成されたユニットThe Internet関連の作品について、当ブログでは以下の4枚を紹介済みです。

 『Purple Naked Ladies』(2011年)
 『Feel Good』(2013年)
 『Ego Death』(2015年)
 Syd『Fin』(2017年) ※Sydの初ソロ・アルバム

Syd とMattのユニットから6人組のバンド編成となった前作『Ego Death』(2015年)は、グラミーのBest Urban Contemporary Albumにもノミネートされるなど多方面で絶賛を受け、さらに注目度が高まったThe Internet

その後はSyd『Fin』(2017年)をはじめ、メンバーのソロ活動が目立ちましたが、メンバーが再集結し、パワーアップした最新作『Hive Mind』を届けてくれました。

本作におけるメンバーは、Syd (vo、ds)、Matt Martians (key、ds、syn、per、back vo)Steve Lacy(g、b、ds、key、syn、back vo)、Patrick Paige(b、key)、Christopher Smith(ds、per)という5人。

超絶ベーシストThundercatの弟で、最近リリースされたKintaro名義の「Commando Existentral & Universal EP」のリリースでも話題となったJameel Bruner(key)は、結局『Ego Death』1枚のみに参加してグループを脱退しています。

また、注目のL.A.ネオソウル・バンドMoonchildがホーン隊としてアルバムに参加している点にも注目です。

それ以外に、前作にも関与していたNick Green(back vo)をはじめ、Ruben Bailey(back vo)、Durand Bernarr(back vo)、Marcus Lee(back vo)、Kari Faux(per)がゲスト参加しています。

アルバム全体の印象としては、ファンクネスの効いた楽曲とSyd のヴォーカルが映えるメロディアスな楽曲が印象的ですね。また、バンドの中でSteve Lacyの果たす役割が相対的に大きくなった印象を受けます。

特に、1stシングルのファンク・グルーヴ「Roll (Burbank Funk)」、3rdシングルの軽やかなメロウ・グルーヴ「La Di Da」、次世代ネオソウル感もあるオープニング「Come Together」、切ないミディアム「Mood」、メロディアスな「It Gets Better (With Time)」「Wanna Be」が僕のおススメです。

パワーアップしたThe Internetに大満足です。

全曲紹介しときやす。

「Come Together」
正にメンバー再集結といったオープニング。ただし、個性を否定する強制的な団結ではなく、個性の集まりとしてのユニットの重要性を訴えています。揺らめく哀愁サウンドには次世代ネオソウル・バンド感もあってがいいですね。Moonchildによるホーン・サウンドもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DwNzYacMWws

「Roll (Burbank Funk)」
アルバムからの1stシングル。ダンサブルなファンク・グルーヴは70年代SalsoulディスコGaz「Sing Sing」のドラムをサンプリングしています。妖しげなダンサブル感がThe Internetらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SIqvRzEIqIo

「Come Over」
2ndシングルとなった哀愁ミディアム。Sydのソロ活動の成果をバンドに還元した1曲なのでは?『Fin』の世界観をバンド・サウンドで表現しています。
https://www.youtube.com/watch?v=NB3gWkhLkxM

「La Di Da」
3rdシングルにもなった軽やかなメロウ・グルーヴ。バンドの中心となったSteve Lacyのセンスを存分に満喫できるクロスオーヴァー感のある1曲だと思います。MVに彼らと親交のある女優/モデルの水原希子が出演している点にも注目です。この曲でもMoonchildがホーンで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=-xyDg9Tco5s

「Stay The Night」
Sydの切ないヴォーカルが印象的な哀愁メロウ。さり気ないですが、Sydらしい世界観を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=vIgkFRZV-4k

「Bravo」
「Come Over」と同タイプの哀愁チューン。静けさの中のドラムの響きが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=moP7ODcbfTY

「Mood」
この曲大好き!Steve Lacyのセンスを感じる切ないミディアム。Moonchildが参加しているせいか、次世代ネオソウル感もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=TXTW8cia0u0

「Next Time/Humble Pie」
Sydの優しいヴォーカルに包み込まれる前半の「Next Time」から、幻想的な後半の「Humble Pie」への流れがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=-b_1DAHC8Q0

「It Gets Better (With Time)」
Sydの儚くも美しいヴォーカルが映えるメロディアスな仕上がり。切なる願いが伝わってくる感じがいいですね。Ruben Baileyのゲスト・ヴォーカルがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=wW2jXYn3_4Y

「Look What U Started」
少しダーク・トーンのミディアム。淡々とした感じが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=XRbYJ66RpHk

「Wanna Be」
アルバムで最も美しいメロディを聴かせてくれる1曲。Steve Lacyの素敵なギターをバックに、切々と歌うSydのヴォーカルが感動的です。この曲を聴きながら就寝するのが最近の僕のルーチンです。
https://www.youtube.com/watch?v=KkzYuvdCVGY

「Beat Goes On」
MattとSteve LacがヴォーカルをとるクールなR&Bグルーヴ。後半は刺激的なサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=M5v7XLfLaMA

「Hold On」
ラストはメロウなキーボード・サウンドが印象的なビューティフル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z8Kr_aFB6Ww

国内盤にはボーナス・トラックとして、すっかり売れっ子となったHip-HopアーティストKaytranadaによる「Roll (Burbank Funk)」のリミックスが追加収録されています。前作『Ego Death』にも参加していたKaytranadaですが、この顔合わせにはグッときますね。
「Roll (Burbank Funk) (Kaytranada Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=Uih_6mGwwyg

The Internet関連の過去記事もご参照ください。

『Purple Naked Ladies』(2011年)
Purple Naked Ladies

『Feel Good』(2013年)
Feel Good

『Ego Death』(2015年)
Ego Death

Syd『Fin』(2017年)
Fin
posted by ez at 01:30| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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