発表年:1993年
ez的ジャンル:N.Y.男女R&Bトリオ
気分は... :時代の曲がり角...
人気女性R&BシンガーAngie Stoneが90年代に組んでいた男女R&BユニットVertical Holdの1stアルバム『A Matter Of Time』(1993年)です。
紅一点のAngie StoneとDavid Bright、Willie Brunoという男性2名のN.Y.男女R&BトリオVertical Holdの紹介は、2ndアルバム『Head First』(1995年)に続き2回目となります。
70年代後半から80年代半ばまで女性Hip-HopトリオThe Sequenceのメンバーとして活動し、Vertical Hold、Devoxという2つの男女R&Bユニットを経て、ソロ・デビューを飾ったAngie Stone。
そんなAngie姐さんのキャリアの1ページを知るうえで貴重な1枚が本作『A Matter Of Time』(1993年)です。
プロデュースはVertical Hold自身。アルバムにはLenny Kravitzがギターで参加(地味ですが)したり、DevoxでAngie姐さんと一緒になるGerry DeVeauxとCharlie Moleがソングライティングで参加しています。
ダンサブルなR&Bがメインのアルバムですが、ハウス的なアプローチの楽曲、ラップをフィーチャーした楽曲などもあり、時代の曲がり角ならではの面白さがあります。その一方で、Angie姐さんのヴォーカルを堪能できるバラード系の楽曲も魅力です。
ダンサブル系であれば、シングルにもなった「Seems You're Much Too Busy」、アーバンなダンサブル・チューン「Waiting In The Wings」、Mikey Jarrettのラップをフィーチャーした「A.S.A.P.」、後のDevoxメンバーがソングライティングを手掛けた「You Can't Go Wrong」がおススメです。
バラード系であれば、Angie姐さんの優しい歌声に包まれる「7, 6, 5 (For Love)」、The Isley Brothersのカヴァー「Don't Say Goodnight (It's Time For Love)」、オーセンティックな魅力に溢れた「Magic Carpet Ride」がおススメです。
Angie Stoneファンの方はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「A.S.A.P.」
Mikey Jarrettのラップをフィーチャーしたオープニング。シングルにもなりました。Mikey Jarrettといえば、当ブログでも紹介したラガ・ヒップホップ・クラシックBobby Konders & Massive Sounds「Mack Daddy」でのフィーチャリングでお馴染みですね。90年代初めらしいダンサブルR&Bですが、Mikey Jarrettのラガ調ラップがいいアクセントになっています。
「Seems You're Much Too Busy」
アルバムに先駆けて1992年にシングル・リリースされていた楽曲。ダンサブルながらもオトナの雰囲気が漂う僕好みの仕上がり。Angie姐さんはこの曲がよほどお気に入りだったのか、Vertical Hold解散後に組んだユニットDevoxでも本曲を取り上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=j5lVtAHZHkE
「You Got Something (I Want)」
All A' Datによる女性ラップ・パートもあるダンサブル・チューン。R&Bというより、ハウス/ダンス寄りのサウンドで好き/嫌いが分かれるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=I_sW-GovLc4
「7, 6, 5 (For Love)」
メロディアスなバラードをしっとりと聴かせてくれます。Angie姐さんの優しい歌声に包まれる素敵なバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=VWZS8WhDCVM
「Matter Of Time」
シングルにもなったタイトル曲。アーバンなR&Bバラード。曲自体はそれ程でもないですが、Angie姐さんのヴォーカルで持ち直している印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=zhl67QEocl4
「You Can't Go Wrong」
後にAngie姐さんとDevoxを組むことになるGerry DeVeauxとCharlie Moleがソングライティングで参加。アーバン・モードのダンサブルR&Bに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=E2AvT1jmhIc
「I've Been Watchin' You」
ハウス/ガラージ寄りのダンサブル・チューン。確かにAngie姐さんのヴォーカルはソウルフル・ハウスにもフィットしそうですね。
「Don't Say Goodnight (It's Time For Love)」
The Isley Brothers、1980年の全米R&BチャートNo.1ヒットをカヴァー。オリジナルはアルバム『Go All The Way』(1980年)に収録されています。昨日The Isley Brothersを紹介したばかりなので、タイミング的にもフィットします。落ち着いた雰囲気のR&Bバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=YWAGcvcHSEU
「Magic Carpet Ride」
Lenny Kravitzがギターで参加(地味ですが)。オーセンティックなバラードですが、Angie姐さんのヴォーカルが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=gaJn_FfKnHY
「Waiting In The Wings」
ラストはアーバンなダンサブル・チューンで締め括ってくれます。今回聴き直して、一番気に入ったのはコレかも?涼しげなフルートもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xTLWZEXZ4v8
未聴の方は、2nd『Head First』(1995年)もチェックを!
『Head First』(1995年)
Angie Stoneの過去記事もご参照下さい。
Angie Stone『Black Diamond』(1999年)
Angie Stone『Mahogany Soul』(2001年)
Angie Stone『Stone Love』(2004年)
Angie Stone『The Art Of Love & War』(2007年)
Angie Stone『Unexpected』(2009年)
Angie Stone『Rich Girl』(2012年)
Angie Stone『Dream』(2015年)