
発表年:2018年
ez的ジャンル:モダン・ソウル/ブギー/AOR
気分は... :決めポーズで!
新作からモダン・ソウル/ブギー/AORな1枚、Morris Mobley『Movin' On』です。
Morris Mobleyは、Slikk TimことTim Becherandの変名ソロ・プロジェクト。
フランス、ナンシー出身のSlikk Timは、セッション・ミュージシャンとして活躍するマルチ・インストゥルメンタリスト/プロデューサー/アレンジャー。
また、Gary Gritness名義やDopeGems、The Good Lawdzといったバンドを率いて作品をリリースしています。
さて、本作『Movin' On』はMorris Mobley名義の初作品であり、ジャケ・イメージそのままにSlikk Timのダンディズムに溢れたモダン・ソウル/ブギー/AOR作品に仕上がっています。
最も特徴的なのは808ドラムマシーンの軽快なビートを巧みに使っている点です。国内盤ライナーにも書かれていますが、ヒット曲「Sexual Healing」に代表されるMarvin Gaye『Midnight Love』(1982年)のフィーリングに近いかもしれませんね。
そんな808ビートに、ブラコン調シンセやGeorge Benson風のスムース・ジャズ・ギターが絡むアーバンな音世界を紡ぎます。R&B、ファンク、AOR、ジャズ/フュージョン、ハウス等のエッセンスを彼らしいセンスで絶妙にクロスオーヴァーさせているのがいいですね。
彼自身のBoz Scaggs風のヴォーカルもAORムードを高めてくれます。
アルバムを象徴するAORなオープニング「Movin' On」、Dam-Funk風のモダン・ブギー「Stop Playin' Games」、Don Blackmanのカヴァー「Since You Been Away So Long」、Steely Danのカヴァー「Glamour Profession」、哀愁モードのアーバン・ミディアム「Rolodexes」あたりがおススメです。
ダンディズムに溢れたジャケに惹かれた方がぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Movin' On」
808ビート、シンセ、スムース・ジャズ・ギターが絡むAORモードのオープニング。Boz Scaggs風のヴォーカルもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=K89-nSThT1w
「Stop Playin' Games」
Dam-Funkあたりが好きな人は気に入るであろうモダン・ブギー。アーバン・ソウル/AOR的な魅力もあります。
「Since You Been Away So Long」
レア・グルーヴ/フリーソウル人気盤Don Blackman『Don Blackman』(1982年)収録のアーバンなメロウ・バラードをカヴァー。フリーソウル・クラシック「Holding You, Loving You」の陰で目立ちませんが良い曲ですよね。ココではヴォコーダーを交えて、オリジナルとは少し異なる雰囲気のメロウ・バラードに仕上がっています。。
「Midnight Stroll」
808ビートとGeorge Benson風ギターが絡むスムース・ジャズ/フュージョンなインスト。
「Glamour Profession」
AOR名盤Steely Dan『Gaucho』(1980年)収録曲をカヴァー。Steely Danならではの捻りのある楽曲をクールなモダン・ソウルとして聴かせてくれます。
「Rolodexes」
哀愁モードのアーバン・ミディアム。後半は本作らしいスムース・ジャズ・ギターで盛り上げてくれます。
「First Class Hangin'」
George Benson風ギターが冴えわたるアーバン・ダンサーなインスト。
「Charge It To The Game」
ラストはAORなメロウ・バラードでダンディに締め括ってくれます。
DopeGems『Necksnappin'』(2014年)
