発表年:1992年
ez的ジャンル:Acid Jazz系ジャズ・ファンク
気分は... :少しモヤモヤ?
今回はアシッド・ジャズを代表するグループの1つD'Influence(D-Influence)の2ndアルバム『Prayer 4 Unity』(1995年)です。
Ed Baden Powell(g、b、key)、Kwame Kwaten(MC、key)、Sarah Anne Webb(vo)、Steve Marston(sax)の4人組D'Influence(D-Influence)の紹介は、デビュー・アルバム『Good 4 We』(1992年)に続き2回目となります。
今年に入り、UK新世代ビートメイキング・デュオBlue Lab BeatsのメンバーNK OK(Namali Kwaten)の父、あるいはUK新世代黒人女性シンガー・ソングライターLaura MvulaのマネジャーとしてKwame Kwatenの名前を取り上げる機会があり、彼が在籍していたD'Influenceを聴き直す良い機会となりました。
D'Influenceの代表作といえば、デビュー・アルバム『Good 4 We』(1992年)かもしれませんが、個人的にリアルタイムで愛聴していたのは本作『Prayer 4 Unity』(1995年)です。
プロデュースはD'Influence自身。楽曲もすべてグループのオリジナルです。
アルバムにはEarth, Wind & FireのリーダーMaurice White、ナイジェリア出身シンガー/ギタリストKeziah Jones、ダブ・ポエットのパイオニアLinton Kwesi Johnson(LKJ)といったアーティストがフィーチャリングされています。
それ以外にSebastian Allen(b)、Pascal Consoli(ds)等のサポート・ミュージシャンが参加しています。
改めて聴き直すと、ジャズ・ファンクをベースに、ソウル、ジャズ、Hip-Hop、ダブ/レゲエ、クラブミュージック、アフロ・ジャズ/アフロビート等のエッセンスを取り入れたUKらしいサウンドを楽しめる1枚に仕上がっています。
ぜひ自分のお気に入りの1曲を探してみてください。
全曲紹介しときやす。
「Midnight」
EW&FのリーダーMaurice Whiteのスポークンと共にスタートするオープニング。Sarah Anne Webbのヴォーカルが映えるUKソウル的な仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=32NUkUoP3-k
「Phunky Times」
ストリングスを配したメロウ・グルーヴ。クールなミュート・トランペットが似合う夏向けアシッド・ジャズなのでは?The Whispers「And the Beat Goes On」 ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=XRFIpaHALxg
「Waiting」
シングル曲にもなりました。あまり目立ちませんがRon Paisleyがラップで参加しています。ジャズ・ファンク×Hip-Hopな雰囲気もアシッド・ジャズらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=3PtKIQBofZE
「Simmer Down」
巧みなホーン&ストリングス・アレンジが冴えるファンキー・グルーヴ。一筋縄ではいかない感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ZJETrC8zVVA
「Always」
Keziah Jonesがギターで参加。クラブミュージック感覚のダンサブル・チューンです。サマー・モードにフィットする1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=FgIp8r8j-04
「Should I?」
ピアノやチェロの美しい響きとSarah Anne Webbの柔らかなヴォーカルが調和したメロウ・バラード。
「I Will」
爽快メロウ×ヘヴィ・グルーヴの組み合わせが絶妙なサマー・ブリージン。こういったサマー・ジャズ・ファンクもアシッド・ジャズの魅力ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=A7tqHee0JiE
「Break Up」
クールなUKソウル。打ち水のようなヒンヤリとした質感が僕好み。涼しげなフルートもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DOczQzhmizA
「Prayer 4 Unity」
タイトル曲はLinton Kwesi Johnson(LKJ)のポエトリーをフィーチャー。ダブ/ラガのエッセンスを取り入れたジャズ・ファンクというのがUKらしくて格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=ge0KrJGJZFI
「Brasilia (Interview Interlude)」
インタールード。
「Afrojam」
子供の声と共に始まるトライバルなアフロ・ジャズ・ファンク。アフロ・ジャズ/アフロビートのエッセンスを巧みに取り入れています。
https://www.youtube.com/watch?v=1yjfwYJZxZ0
「You're All I Need」
ラストはサンセット・モードのビューティフル・バラードでロマンティックに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lgSkVLB2CO0
D'Influenceの他作品もチェックを!
『Good 4 We』(1992年)
『London』(1997年)