2018年08月26日

Kiefer『Happysad』

次世代ジャズxHip-Hopなピアニスト☆Kiefer『Happysad』
HAPPY SAD
発表年:2018年
ez的ジャンル:Stones Throw系次世代ジャズxHip-Hop
気分は... :アトモスフィア/アンビエント…

新作アルバムからL.A.の次世代ジャズxHip-Hop作品Kiefer『Happysad』です。

Kiefer(本名Kiefer Shackelford)はサンディエゴ出身、現在はL.A.を拠点に活動するピアニスト/ビートメイカー。

幼少期からピアノを学び、ジャズ好きの父親の影響からジャズを聴き、12歳からHip-Hopのビートメイキングに取り組んだという流れで、ジャズ・ピアニスト×ビートメイカーの才を磨いてきたKiefer

Anderson .PaakKaytranadaといった西海岸の注目アーティストの楽曲に参加したり、MndsgnTerrace Martinのライブ・サポート・メンバーとして来日もしています。

2017年にStones Throw Records傘下のLeaving Recordsからリリースした1stアルバム『Kickinit Alone』も高い評価を得ました。

その勢いを買ってStones Throw Recordsからリリースされた2ndアルバムが本作『Happysad』です。

ジャズ・ピアニスト×ビートメイカーという個性を見事に反映した1枚に仕上がっています。

J Dillaの影響を感じるHip-Hopビート、簡素ながらも本格的なジャズ・ミュージシャンとしての才を感じるピアノ、さらにはL.A.シーンらしいアトモスフィア/アンビエントな雰囲気が加わったKieferならではの音世界に魅了されます。

収録曲を単発で聴くより、アルバム全体が生み出す音世界に浸るのがおススメです。アルバムを通しで聴いていると、最後の「AAAAA」の頃には不思議な余韻に包まれているはずです。

Stones Throwならではの次世代ジャズxHip-Hopを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Dope Nerd」
J Dilla的ビートと浮遊するローファイ・サウンドが生み出すアンビエントな音世界が印象的です。トロンボーンがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=s7LPVTJvHUA

「What A Day」
ジャズ・ピアニスト×ビートメイカーという二刀流の才を存分に発揮した新世代L.A.ジャズに仕上がっています。気負わず自然体でこういう音が創れてしまう感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=k53zeP4FVew

「Highway 46」
メロディアスなピアノの響きとクールなビートの組み合わせがいいですね。ジャジーHip-Hop好きの人であれば気に入る1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=3uW-nkORefk

「Highway 41」
J Dilla的ビートセンスを感じる1曲。ATCQ好きの人なんかも気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=XWmJ1IUohn4

「Magnetic」
エクスペリメンタルなビートと歌心のあるピアノのコントラストがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=Ggu7YHhipbE

「Socially Awkward」
小粋な鍵盤さばきにグッとくるジャジー&メロウHip-Hopに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=zAZ21xL8IJE

「Memories Of You」
予備知識がなけらば、ジャズ・ピアノ名盤をサンプリングしたトラックのように聴こえるのでは?ジャズ・ピアニストKieferを楽しめる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=ucemt_x8UQk

「Thinkin' Of」
これも素晴らしいピアノHip-Hop。小難しいことはやっていないのに、聴く者の涙腺に触れるのはKieferのプロデューサー的センスでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=bPJ_FSSrkWU

「Agoraphobia」
ヒーリング的な魅力もあるアトモスフィアなビューティフル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=yPK_OB94iQY

「FOMO」
アンビエントなムードとジャズ・ピアノを巧みに組み合わせたサウンドが心に落ち着きを与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=fy1gscb8lT0

「Temper」
Kaytranada参加曲。Kaytranadaのビートメイキング、さらには外部ミュージシャンのギターも加わり、アルバムで最もカラフルなサウンドに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EzyqNMw61TI

「Upwards」
軽くファンクネスの効いたメロウ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=GLS8WUHlzCk

「AAAAA」
アトモスフィアな雰囲気の中でKieferのピアノが幻想的に響きます。知らぬ間にKieferワールドに引きずり込まれています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZIAADH9Ee8s

1stアルバム『Kickinit Alone』(2017年)もセットでどうぞ!

『Kickinit Alone』(2017年)
Kickinit Alone (キッキンイット・アローン)
posted by ez at 01:23| Comment(4) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
事細かな内容記事とても有難いです。
数年前に訪れて、一度コメントさせていただいた記憶がありますが、今も記事を書かれていることにリスペクトです。
Posted by ヤマン at 2018年08月26日 03:38
☆ヤマンさん

ありがとうございます。
継続は力なり?でしぶとく続けています。
今後とも閲覧いただけると幸いです。
Posted by ez at 2018年08月27日 23:06
こういうアルバムがもっと評価されてもいいと思うんですけど、世間ではTRAP音楽全盛なので難しいのかなと思いますね。

Posted by rb at 2018年09月26日 09:55
☆rbさん

ありがとうございます。

流行とは関係なく、Stones Throwのような優良レーベルが、こういった才能あるアーティストの作品をきっちりリリースしてくれるのが嬉しいですね。
Posted by ez at 2018年09月28日 00:45
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