2018年08月31日

Baden Powell『Solitude On Guitar』

名ギタリストのサウダージな1枚☆Baden Powell『Solitude On Guitar』
孤独
録音年:1971年
ez的ジャンル:ブラジリアン・ギター名手
気分は... :夏の終わりに・・・

今回はブラジル音楽を代表するギタリスト/コンポーザーBaden Powellが1973年にリリースした『Solitude On Guitar』です。

偉大なブラジル人ギタリストBaden Powell(1937-2000年)の紹介は、Vinicius de Moraesと組んだアフロ・サンバ名盤『Os Afro Sambas』(1966年)、『Images on Guitar』(1972年)に続き3回目となります。

本作は1971年にドイツでレコーディングされ、1973年にリリースされました。

ジャケや『孤独』という邦題が象徴するように、サウダージ感覚の味わい深い哀愁ギターが印象的な1枚です。基本はBadenのソロ・ギターが中心であり、曲によりドラム、ベースのアクセントをつけています。

レコーディング・メンバーはBaden Powell(g)、Eberhard Weber(b)、Joaquim Paes Henriques(ds)。

哀愁モードの「Introducao Ao Poema Dos Olhos Da Amada」「Solitario」、サウダージな「Marcia, Eu Te Amo」「Por Causa De Voce」、ロマンティックな「Brasiliana」、軽やかな「Fim Da Linha」、ミステリアスな「Na Gafieira Do Vidigal」、スリリングな「Bassamba」、リズミックな「Chara」のように様々な表情のBadenのギターを楽しむことができます。

ジャケも含めて、夏の終わりモードにフィットする1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Introducao Ao Poema Dos Olhos Da Amada」
Baden Powell/Paulo Soledade/Vinicius de Moraes作。本作を象徴するような味わい深い哀愁ギターを聴くことができるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=o8S00Gx9E74

「Chara」
Baden Powell作。ドラム、ベースが加わり、本作の中で比較的軽やかなでリズミックな演奏です。透明感のあるギターの軽やかな響きが心地好いです。

「Se Todos Fossem Iguais A Voce」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。当ブログではLenita Brunoのカヴァーを紹介済みです。Badenの穏やかなギターの音色に心が安らぎます。

「Marcia, Eu Te Amo」
Baden Powell作。本作らしいサウダージな郷愁ギターが胸の奥まで沁みてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=S3q_sm7EyRg

「Na Gafieira Do Vidigal」
Baden Powell作。バイーア感覚のミステリアスな雰囲気にグッとくる1曲。刺激という意味ではアルバム随一だと思います。

「Kommt Ein Vogel Geflogen」
トラディショナルをBadenがアレンジ。情感たっぷりのBadenの美しいギターを満喫できます。

「Fim Da Linha」
Baden Powell作。聴きやすさ、軽やかさという点ではコレがおススメ。カフェでお茶でもしながら聴きたい音ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ntdbZkd3UHw

「The Shadow Of Your Smile」
アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画『いそしぎ』の主題歌をカヴァー(Johnny Mandel作)。お馴染みのメロディを美しくも切ない音色のギターで、しっとりと聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=UUXBili2IsI

本曲について、当ブログではJohn PattonLou DonaldsonJohnny LytleThe Oscar Peterson Trio + The Singers UnlimitedAnn BurtonPucho & The Latin Soul BrothersAstrud GilbertoOs Tres BrasileirosPauline LondonClaude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's SevenChris Montez
のカヴァーを紹介済みです。ご興味のある方はそれらの記事もご参照下さい。

「Brasiliana」
Baden Powell作。ロマンティックなセレナーデを素敵な音色で奏でます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZFcL81WWVWc

「Bassamba」
Eberhard Weber作。アコギ、ベース、ドラムのみですがクロスオーヴァー感のあるスリリングなサウンドにグッときます。特に作者Eberhard Weberのベースが目立っています。
https://www.youtube.com/watch?v=kvnxFyvW0fw

「Por Causa De Voce」
Antonio Carlos Jobim/Dolores Duran作。美しいサウダージ・ギターが郷愁感を誘います。
https://www.youtube.com/watch?v=2wLmOZdiSu0

「Solitario」
Baden Powell作。ラストはしみじみとした哀愁ギターで静かに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=groJ1GEAVSw

ご興味がある方はBaden Powellの他作品もチェックを!

『Baden Powell Swings with Jimmy Pratt』(1963年)
ワン・ノート・サンバ(紙ジャケット仕様)

『A Vontade』(1964年)
Baden Powell a Vontade (1964)

『Le Monde Musical de Baden Powell, Vol. 1』(1964年)
モンド・ミュージカル VOL.1

Baden E Vinicius『Os Afro Sambas』(1966年)
アフロ・サンバ

『Tristeza on Guitar』(1966年)
Tristeza on Guitar

『Le Monde Musical de Baden Powell, Vol. 2』(1969年)
モンド・ミュージカル VOL.2

『Estudos』(1971年)
Estudos

『Images on Guitar』(1972年)
IMAGES ON GUITAR

『The Frankfurt Opera Concert 1975』(1975年)
Frankfurt Opera Concert 1975

『Serenata Brasileria』(1988年)
Serenata Brasileria
posted by ez at 01:41| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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