
発表年:1971年
ez的ジャンル:UKジャズ・ロック
気分は... :王者の品格!
テニスのUSオープン女子シングルスは大坂なおみ選手が遂に日本人初のグランドスラム・チャンピオンに輝きました。生放送で見ていましたが、感動と同時に後味の悪さが残りましたね。
正々堂々と戦った20歳の新チャンピオンに、優勝セレモニーの晴れのスピーチで「ごめんなさい」と謝罪させてしまうセレーナ贔屓の観客の異常さにはガッカリでした。
また、セレーナがスピーチで大坂選手をフォローしたことを美談のように書いている記事を見かけますが、後味の悪さを作った張本人はセレーナであり、とても称賛する気にはなりません。むしろ、主審への暴言には出場停止などの追加ペナルティを課すべきなのでは?
いくらグランドスラム23回優勝の実績があっても、あのような振る舞いがある限り、彼女のことを偉大なチャンピオンと呼ぶ気にはなりません。王者に相応しい品格を備えることが偉大なチャンピオンの条件だと思います。
今回はUKキーボード奏者Brian AugerがBrian Auger's Oblivion Expressでリリースした第1弾アルバム『Brian Auger's Oblivion Express』(1971年)です。
これまで当ブログで紹介したBrian Auger関連作品は以下の9枚です。
Julie Driscoll, Brian Auger & The Trinity
『Open』(1967年)
『Streetnoise』(1969年)
Brian Auger & The Trinity
『Definitely What!』(1968年)
Brian Auger's Oblivion Express
『A Better Land』(1971年)
『Second Wind』(1972年)
『Closer to It!』(1973年)
『Straight Ahead』(1975年)
『Reinforcements』(1975年)
Brian Auger & Julie Tippetts
『Encore』(1978年)
1970年のBrian Auger & The Trinity解散後、Augerが新たに結成したグループがBrian Auger's Oblivion Expressであり、その1stアルバムが本作『Brian Auger's Oblivion Express』(1971年)です。
本作におけるメンバーはBrian Auger(key、vo)、Jim Mullen(g、vo)、Barry Dean(b、vo)、Robbie McIntosh(ds)の4名。Brian Augerがプロデュースも手掛けています。
クロスオーヴァーなジャズ・ロック・サウンドでフリー・ソウル好きにも人気のあるBrian Auger's Oblivion Expressですが、1stとなる本作では時代を反映したプログレッシヴ・ロック/ヘヴィ・ロック的なジャズ・ロックを展開しています。
フリー・ソウル的な音を期待すると肩透かしを食らうかもしれません。しかし、John McLaughlinのカヴァー「Dragon Song」、プログレ・ロック調の「Total Eclipse」、ヴォーカル入りのグルーヴィー・ロック「The Light」や「On The Road」、ハード・ドライビングな「The Sword」、Augerのハモンドが暴れまわるファンキーなタイトル曲「Oblivion Express」といった内容は、70年代のUKロック/ジャズ・ロック/グルーヴィー・ロック好きの人であれば楽しめる1枚だと思います。
オルガン・ロック好きの人はぜひチェックを!
全曲紹介しときやす。
「Dragon Song」
John McLaughlinのカヴァー。McLaughlinのオリジナルは『Devotion』(1970年)に収録されています。ヘヴィなギターとマッドなオルガンが印象的なジャズ・ロックは、この時代らしい音かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=Jk7fqNsP3dc
「Total Eclipse」
Roger Ball作。11分半超の大作はプログレ・ロック調のコズミック&ミステリアスな雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=GG3e7rVVt9Q
「The Light」
Brian Auger作。Brian Augerらしいハモンドを満喫できるヴォーカル入りのグルーヴィー・ロック。前のめりのワイルドなグルーヴ感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wVarF_0DB1k
「On The Road」
Brian Auger/Jim Mullen作。ヴォーカル入りのグルーヴィーなジャズ・ロック。グルーヴを下支えするBarry Deanのベース・ラインが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=55jwn0guQsA
「The Sword」
Brian Auger作。僕の一番のお気に入り。スリリングなハード・ドライビングにグッとくるグルーヴィー・ロック。Brian Auger & The Trinityのグルーヴをパワー・アップさせた感じがいいですね。ここでもBarry Deanのベースがイカしています。Madlib「Paradies」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=XUvf6aqvxYc
「Oblivion Express」
Brian Auger作。グループ名を冠したタイトル曲が今日的に本作のハイライトかもしれませんね。Augerのハモンドが暴れまわるハード&ファンキーなジャズ・ロックで締め括ってくれます。アシッドな雰囲気もあtっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=vFkazt5BuH0
Brian Augerの過去記事もご参照下さい。
Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Open』(1967年)

Brian Auger & The Trinity『Definitely What!』(1968年)

Julie Driscoll,Brian Auger & The Trinity『Streetnoise』(1969年)

Brian Auger's Oblivion Express『A Better Land』(1971年)

Brian Auger's Oblivion Express『Second Wind』(1972年)

Brian Auger's Oblivion Express『Closer to It!』(1973年)

Brian Auger's Oblivion Express『Straight Ahead』(1975年)

Brian Auger's Oblivion Express『Reinforcements』(1975年)

Brian Auger & Julie Tippetts『Encore』(1978年)
