2018年10月03日

Larry Young『Contrasts』

ジャズ・オルガンの革命児、大編成コンボの意欲作☆Larry Young『Contrasts』
コントラスツ
録音年:1967年
ez的ジャンル:オルガン・ジャズの革命児
気分は... :白と黒、明と暗・・・

今回はジャズ・オルガン奏者Larry YoungBlue Noteからリリースした『Contrasts』です(1967年録音、1968年発売)。

"オルガンのColtrane"と呼ばれた"ジャズ・オルガンの革命児"Larry Youngについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。

 『Into Somethin'』(1964年)
 『Unity』(1965年)
 『Heaven On Earth』(1968年)
 『Larry Young's Fuel』(1975年)

本作『Contrasts』Blue Noteからの第4弾アルバム。

レコーディング・メンバーはLarry Young(org)、Hank White(flh)、Herbert Morgan(ts)、Tyrone Washington(ts)、Eddie Wright(g)、Eddie Gladden(ds)、Stacey Edwards(congas)、Althea Young(vo)。

このように以前のリーダー作にはない、大編成コンボが本作の特徴です。個人的にはコンガが加わっているのがポイント高いです。

コンガが加った3曲、リズミックな「Majestic Soul」、ボッサ・グルーヴな「Evening」、フリー/スピリチュアルな「Means Happiness」が特におススメです。この3曲の格好良さはクラブジャズ好きの人も気に入るのでは?

残りの3曲もYoungのオルガンとEddie Gladdenのドラムのみのバトル「Major Affair」、Youngの奥方Altheaのヴォーカルをフィーチャーしたバラード「Wild Is the Wind」、軽快なアンサンブルを楽しめる「Tender Feelings」といったようにバラエティに富んだ構成になっています。

Blue Noteのリーダー作の中では異色かもしれませんが、"ジャズ・オルガンの革命児"Larry Youngならではのオルガン・ジャズ・ワールドを楽しめるはずです。

全曲紹介しときやす。

「Majestic Soul」
Larry Young作。いきなりアドレナリン出まくりのオープニング。Youngのオルガン、Herbert Morganのテナー・サックスのアグレッシブなプレイが印象的です。Stacey Edwardsのコンガによって、よりリズミックな演奏になっているのが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=3_lcCZfY_M0

「Evening」
Larry Young作。Youngのオルガンが牽引するボッサ・グルーヴ。Hank White、Herbert Morganの2管も含めて素敵なアンサンブルで楽しませてくれます。ここでもStacey Edwardsのコンガが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=bGcbieL90b0

「Major Affair」
Larry Young作。YoungのオルガンとEddie Gladdenのドラムのみの演奏。2人の白熱した真剣勝負に耳を研ぎ澄ませましょう。

「Wild Is the Wind」
Dimitri Tiomkin/Ned Washington作のポピュラー・スタンダードをカヴァー(オリジナルはJohnny Mathis)。当ブログでは少し前にThe Dave Pike Quartetのカヴァーを紹介したばかりです。Larry Young夫人のAlthea Youngのヴォーカルをフィーチャー。Youngのオルガン、Eddie Wrightのギター、Eddie Gladdenのドラムをバックに、Altheaが憂いのあるヴォーカルを聴かせる哀愁バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=60U-YXFhsZk

「Tender Feelings」
Tyrone Washington作。軽快なアンサンブルを楽しめます。Youngのオルガンに加え、作者Tyrone Washingtonのテナー・ソロが大きくフィーチャーされています。

「Means Happiness」
Larry Young作。ラストはオルガンのColtraneらしいフリー/スピリチュアルな演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z_CkmABUU1M

Larry Youngの他作品もチェックを!

『Testifying』(1960年)
Testifying

『Young Blues』(1961年)
Young Blues

『Groove Street』(1962年)
グルーヴ・ストリート

『Into Somethin'』(1964年)
イントゥ・サムシン

『Unity』(1965年)
ユニティ

『Of Love and Peace』(1966年)
オブ・ラヴ・アンド・ピース

『Heaven On Earth』(1968年)
ヘヴン・オン・アース

『Mother Ship』(1969年)
Mother Ship

『Lawrence of Newark』(1973年)
Lawrence of Newark

『Larry Young's Fuel』(1975年)
Larry Young's Fuel

『Spaceball』(1976年)
SPACEBALL
posted by ez at 00:01| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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