発表年:1996年
ez的ジャンル:進化形バイーア・サウンド
気分は... :バイーアの空のもとで・・・
今日はかなり更新が遅くなってしまいました・・・
ブラジルが誇る異才パーカッション奏者Carlinhos Brownのデビュー・アルバム『Alfagamabetizado』(1996年)です。
1962年バイーア生まれのCarlinhos Brownのソロ作の紹介は、『Bahia Do Mundo, Mito E Verdade』(2001年)、『A Gente Ainda Nao Sonhou』(2007年)に続き3回目となります。
異才パーカッション奏者Carlinhos Brownの記念すべきデビュー・アルバムとなる本作『Alfagamabetizado』(1996年)では、進化形ながらもバイーアの空と大地を感じるパーカッシヴなブラジリアン・ミクスチャー・サウンドを随所で楽しめます。動のみならず静のサウンドでも非凡なセンスを示してくれます。
プロデュースはCarlinhos Brown本人とArto Lindsay。
アルバムには、後にユニットTribalistasを組む現代MPBの歌姫Marisa Monteやブラジリアン・ロック・バンドTitasのメンバーNando Reis、さらにはDoces Barbaros名義でCaetano Veloso、Gal Costa、Gilberto Gil、Maria Bethaniaがゲスト参加しています。
また、Wally Badarouが演奏面でアルバムに大きく貢献しています。
「Quixabeira」以外はCarlinhos Brownのオリジナルです。
今聴き直しても、独特のパワーに溢れたブラジリアン・ミクスチャー・サウンドだと思います。
全曲紹介しときやす。
「Angel's Robot List」
アルバムのイントロ。
「Pandeiro-Deiro」
軽快なリズムに溢れたアフロ・ブラジリアンな進化形ミクスチャー・サウンドを楽しむことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=0AuxCsBW95o
「Covered Saints」
哀愁モードの仕上がりです。オーセンティックな雰囲気ながらも異才ならではのエスプリが効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=To7dPAOwpMw
「Cumplicidade De Armario」
バイーア・モードの新世代ミクスチャー・サウンド。アフロ・ブラジリアンとジャジー・フィーリングを巧みに組み合わせています。ラップ調の気だるい女性ヴォーカルもいい感じ。
「Argila」
ビューティフルな名曲。リズミックなミクスチャー・サウンドのみならず、こういった繊細なメロディも難なくこなしてしまうところが流石です。
https://www.youtube.com/watch?v=vOfVNujtopg
「Tour」
リラックスした雰囲気の新世代グルーヴが印象的です。ピースフルな雰囲気がいいですね。
「Bog La Bag」
ストリート・パーカッション的な魅力に溢れたCarlinhosらしい1曲。リズム・シャワー好きの人は気に入るはず!
「O Bode」
前曲の流れを汲むパーカッシヴな仕上がりですが、同時にメロディアスなのがいいですね。個性とキャッチーさを両立させているのが素晴らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QEvBAIH5dnU
「Comunidade-Lobos」
チェロが印象的なメロウな小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=CLoIh19gMuM
「Frases Ventias」
バイーアDNAを感じるアコースティック・チューン。独特の味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-Sqi2qgQwSw
「Quixabeira」
Doces Barbaros(Caetano Veloso、Gal Costa、Gilberto Gil、Maria Bethania)をフィーチャー。超豪華ゲストと共に軽快なパーカッションが躍動します。ポジティブなヴァイヴに溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=3QjsedRXg9Q
「Seo Ze」
Marisa Monteとブラジリアン・ロック・バンドTitasのメンバーNando Reisをフィーチャー。ノスタルジックなラテン・サウンドと新世代ブラジル・サウンドを巧みにミクスチャーさせた独特の雰囲気の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=QEvBAIH5dnU
「Mares De Ti」
メロディアスとエクスペリメントという相反するものをミクスチャーしている感じがいいですね。
「Zanza」
大きなうねりを持った大地のリズム、サウンドといった趣がいいですね。ジワジワと感動が胸に押し寄せてきます。
「A Namorada」
格好良さでいえばアルバム随一。ダンサブルなブラジリアン・ミクスチャー・ロックに仕上がっています。ファンク・ロック好きの人ならば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=mu1iKLq-J5s
「Vanju Concessa」
ラストも進化形ブラジリアン・ミクスチャー・サウンドで締め括ってくれます。
Carlinhos Brownの他作品もチェックを!
『Omelete Man』(1998年)
『Bahia Do Mundo, Mito E Verdade』(2001年)
『Carlinhos Brown Es Carlito Marron』(2003年)
『Candyall Beat』(2004年)
『A Gente Ainda Nao Sonhou』(2007年)
『Adobro』(2010年)
『Diminuto』(2010年)
『Mixturada Brasileira』(2012年)
『Marabo』(2014年)
Timbalada『Timbalada』(1993年)
Timbalada『Cada Cabeca E Um Mundoa』(1994年)
Tribalistas『Tribalistas』(2002年)
Tribalistas『Tribalistas』(2017年)