発表年:1977年
ez的ジャンル:アンニュイ系女性シンガー
気分は... :アンニュイ・・・
今回はLibby Titus『Libby Titus』(1977年)です。
Libby Titusは1947年N.Y.生まれの女性シンガー・ソングライター。
かつてはThe BandのLevon Helm、Dr. John(Mac Rebennack)と恋仲になり、1993年にはDonald Fagenと結婚し、今日に至っています。
LibbyとDonald Fagenは大学時代からの知り合いであり、その頃からDonald Fagenにとって、Libbyは憧れのマドンナだったのだとか。
ソロ・アーティストとしては、『Libby Titus』(1968年)、『Libby Titus』(1977年)という2枚のセルフ・タイトル・アルバムをリリースしています。
アーティストとしては、あまり表舞台に出てくることがない人ですが、ミュージシャンとの交流歴という点では大物感の漂う人です(笑)
今回紹介する2ndアルバム『Libby Titus』(1977年)は、都会的サウンドとアンニュイなムードがマッチした雰囲気のいい女性シンガー作品に仕上がっています。
Phil Ramoneをメイン・プロデューサーに据え、さらに以前から親交のあるCarly Simon、Paul Simon、The BandのRobbie Robertsonが共同プロデューサーとして名を連ねます。
レコーディングにはRobbie Robertson(g)、Garth Hudson(key)といったThe Bandメンバーをはじめ、Hugh McCracken(g)、Joe Beck(g)、John Tropea(g)、Hirth Martinez(g、vo)、Don Grolnick(key)、Craig Doerge(key)、Mike Melvoin(p)、Tony Levin(b)、Chuck Israels(b)、Russell George(b)、Max Bennett(b)、Will Lee(b)、Grady Tate(ds)、Ronnie Zito(ds)、 Christopher Parker(ds)、John Guerin(ds)、Rick Marotta(ds)、Paul Simon(back vo)、Carly Simon(back vo)、James Taylor(back vo)、Patti Austin(back vo)、Lani Groves(back vo)、Gwen Guthrie(back vo)等のミュージシャンが参加しています。
参加メンバーは豪華ですが、アルバム自体はバラード中心の落ち着いたものとなっています。先にも書きましたが、独特のアンニュイな雰囲気が魅力です。
Eric Kaz作との共作曲であり、名曲の誉れ高い「Love Has No Pride」、Paul Simonもプロデュースに関与した「Fool That I Am」、Hirth Martinezとの共作による小粋なジャジー・メロウ「The Night You Took Me to Barbados in My Dreams」、Carly Simon作の「Wish I Could」あたりが僕のおススメです。
Norman Seeffが撮影したジャケ写真も印象的ですね。
全曲紹介しときやす。
「Fool That I Am」
Libby Titus/Al Kooper作。都会的サウンドとLibbyのアンニュイ・ヴォーカルが印象的な本作らしいオープニング。Paul Simonがプロデュース&バック・コーラスで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=H3K4fPHYRWU
「Kansas City」
Wilbert Harrison、Little Richard、The Beatlesヴァージョンで知られるR&B/ロックンロール名曲をカヴァー(Jerry Leiber/Mike Stoller作)。ここではレトロなジャジー・フィーリングのカヴァーを聴かせてくれます。Joe Beckがギター・ソロで魅せてくれます。
「Can This Be My Love Affair」
Libby Titus/Carly Simon作。オーケストレーションも配した味わい深いフォーキー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=QVZhMxMph20
「The Night You Took Me to Barbados in My Dreams」
Libby Titus/Hirth Martinez作。小粋なジャジー・メロウ・チューンです。Libbyのヴォーカルも実にキュートです。
「Love Has No Pride」
Libby Titus/Eric Kaz作。Bonnie Raitt、Linda Ronstadtヴァージョンでも知られるEric Kazとの共作曲をセルフ・カヴァー。Eric Kazの名を知らしめたことでもお馴染みの名曲を、しっとりと感動的に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ByKDE3mOZd8
「Yellow Beach Umbrella」
Craig Doerge/Judy Henske作。Andy Williams、Three Dog Night、Bette Midlerヴァージョンでも知られる楽曲のカヴァー。独特のアンニュイな雰囲気に包まれたバラードに仕上がっています。
「Can't Believe You're Mine」
Carly Simon作。哀愁バラードをアンニュイ・モードで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=e4FxPNLIdH8
「Miss Otis Regrets」
Cole Porter作。オーセンティックなバラードを丁寧に歌い上げるスタンダード然とした仕上がりです。
「Wish I Could」
Carly Simon作。健気な女心をLibbyが情感たっぷりに歌います。口笛によるアクセントもいい感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=Iy30Zgacpyk
「Darkness 'Til Dawn」
Carly Simon/Jacob Brackman作。Carly Simonのオリジナルは『Another Passenger』(1976年)に収録されています。ラストは、Carly SimonとJames Taylorがバック・コーラスと務める、しっとりとしたピアノ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=GB2OmeIxqMw
『Libby Titus』(1968年)
ジョニミッチェルやカーリーサイモンとか・・・。
ありがとうございます。
中学1年でLibby Titusのアルバム購入とはかなりマニアックですね。
Norman Seeffのジャケはいいですよね。
当ブログのエントリーの中にも彼が手掛けたジャケが、Libby Titus含めて14作品あります。
また、15年以上前のエントリーですが、Norman Seeffの特集記事もあります。
ジャケが良いと、音も良く聴こえてきますよね(笑)