2018年12月17日

Flora Purim『Stories To Tell』

Flora印100%のブラジリアン・フュージョン☆Flora Purim『Stories To Tell』
Stories To Tell
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フュージョン女性シンガー
気分は... :レモン・ライス!

今回はブラジリアン・フュージョン作品Flora Purim『Stories To Tell』(1974年)です。

旦那のAirto Moreiraと共に活躍する女性シンガーFlora Purimについて、当ブログで紹介したのは以下の4枚です。

 『Butterfly Dreams』(1973年)
 『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』(1977年)
 『Everyday, Everynight』(1978年)
 『Carry On』(1979年)

本作は『Butterfly Dreams』(1973年)に続く、Milestone Recordsからの第2弾アルバムです。

我々がイメージするFlora Purimの音世界を見事に具現化しているブラジリアン・フュージョン作品だと思います。

プロデュースはOrrin Keepnews

レコーディングには、Airto Moreira(ds)をはじめ、Carlos Santana(g)、George Duke(key、syn)、Oscar Castro-Neves(g)、Ron Carter(b)、King Errisson (congas)、Earl Klugh(g)、Raul De Souza(tb)、Miroslav Vitous(b、syn)、Oscar Brashear(flh)、George Bohanon(tb)、Hadley Caliman(tb、fl)、Ernie Hood(back vo、zither)、Larry Dunlap(p)といったミュージシャンが参加しています。特にMiroslav Vitousの貢献が大きいかもしれません。

レア・グルーヴ/ジャズ・ファンク・クラシックとして人気の「Stories To Tell」、高速サンバ・グルーヴ「Casa Forte」Edu Loboの名曲カヴァー)、疾走するブラジリアン・フュージョン「Vera Cruz (Empty Faces)」Milton Nascimentoのカヴァー)、メロウ・ボッサ「Insensatez」Jobimのカヴァー)がハイライトだと思います。

個人的にはブラジリアン・メロウ・グルーヴ「Mountain Train」Carlos Santana参加の幻想的クロスオーヴァー「Silver Sword」あたりもおススメです。

最初に聴くFlora Purim作品としてもいいかも?

全曲を紹介しときやす。

「Stories To Tell」
Miroslav Vitous/John Capolla/Flora Purim作。タイトル曲はレア・グルーヴ/ジャズ・ファンク・クラシック。作者の1人Miroslav Vitousのベースが牽引するブラジリアン・クロスオーヴァーです。ミステリアス・ムードの中をFloraのヴォーカルが駆け抜けていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=h5Id0dAWM9k

「Search For Peace」
McCoy Tyner/Flora Purim作。オリジナルは当ブログでも紹介した『The Real McCoy』(1967年)に収録されています。しっとりとしたピアノをバックに、素敵なジャズ・バラードを披露してくれます。Floraのジャズ・シンガーとしての魅力を再確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=iCvSGYqbXm8

「Casa Forte」
Edu Loboの名曲カヴァー。旦那Airtoが叩き出す高速サンバ・グルーヴに乗って、Floraらしいスキャットを満喫できます。George DukeのシンセやRaul De Souzaのトロンボーンが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JN9ZsDIasZU

作者Edu Loboのヴァージョンについて、当ブログでは『Cantiga de Longe』(1970年)収録のオリジナルに加え、『Sergio Mendes Presents Lobo』(1970年)収録ヴァージョンも紹介済みです。それ以外に当ブログではElis ReginaSergio Mendes & Brasil '66のカヴァーも紹介済みです。

「Insensatez」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。Earl Klughの美しいギターを従えたメロウ・ボッサ。Floraの艶やかなヴォーカルがオトナな雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=fz_z2P3RG00

本曲に関して、当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar PetersonEarl OkinStacey KentStan Getz & Luiz Bonfaのカヴァーを紹介済みです。

「Mountain Train」
Ernie Hood/Flora Purim作。密かに好きなのがコレ。Oscar Castro-Nevesのギター、Airtoのパーカッション、Ernie Hoodのツィターらが織り成すサウンドとFloraのヴォーカルが見事に調和したブラジリアン・メロウ・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=Op7dRuxGmzk

Blockhead「The Prettiest Sea Slug」のサンプリング・ソースとなっています。
Blockhead「The Prettiest Sea Slug」
 https://www.youtube.com/watch?v=RjbIG8g6DB8

「To Say Goodbye」
Edu Lobo/Lani Hall/Torquato Neto作。Edu Lobo『Edu E Bethania』収録の人気曲「Pra Dizer Adeus」の英語カヴァー。当ブログではオリジナルに加え、『Sergio Mendes Presents Lobo』収録の英語ヴァージョンも紹介済みです。ここでは憂いを帯びた哀愁バラードをしっとりと歌い上げます。Floraのヴォーカルに寄り添うEarl Klughのギターが味わい深いです。
https://www.youtube.com/watch?v=van8uvIHIfM

本曲に関して、当ブログではLuciana SouzaMaria BethaniaSebastiao Tapajos/Maria Nazareth/Arnaldo HenriquesAgustin Pereyra LucenaElis ReginaStacey Kentのカヴァーも紹介済みです。

「Silver Sword」
Miroslav Vitous作。Carlos Santanaが参加した幻想的なクロスオーヴァー・ジャズ。異空間のクロスオーヴァー・サウンドといった雰囲気がいいですね。Carlos Santanaも本演奏の世界観にフィットしたギター・ソロを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=-9ntqTlSKx0

Atmosphere「Breathing」のサンプリング・ソースとなっています。
Atmosphere「Breathing」
https://www.youtube.com/watch?v=0MfzaWRy6sg

「Vera Cruz (Empty Faces)」
Milton Nascimento作品のカヴァー。オリジナルは『Courage』(1969年)に収録されています。Airto/Flora夫妻らしい軽快かつパーカッシヴに疾走するブラジリアン・フュージョン。ここでもRaul de Souzaがトロンボーン・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NwzTk7o7VKQ

当ブログではSirius BBatidaSamba Trioのカヴァーも紹介済みです。

「O Cantador/I Just Want To Be Here」
Dori Caymmi/Nelson Motta作の「O Cantador」、Airto Moreira/Flora Purim/George Duke/King Errisson/Miroslav Vitous作の「I Just Want To Be Here」のメドレー。美しいピアノをバックに切々と歌い上げるバラード「O Cantador」からパーカッシヴな「I Just Want To Be Here」へ展開していきます。
https://www.youtube.com/watch?v=CC5-2gCdPl0

Flora Purimの過去記事や旦那Airto Moreiraの過去記事もご参照下さい。

『Butterfly Dreams』(1973年)
Butterfly Dreams

『Nothing Will Be As It Was...Tomorrow』(1977年)
ナッシング・ウィル・ビー・アズ・イット・ワズ...トゥモロウ+2

『Everyday, Everynight』(1978年)
エヴリデイ、エヴリナイト

『Carry On』(1979年)
キャリー・オン(紙ジャケット仕様)

Airto Moreira『Free』(1972年)
Free

Airto Moreira『Fingers』(1973年)
フィンガーズ

Airto Moreira『Virgin Land』(1974年)
ヴァージン・ランド

Airto Moreira『Identity』(1975年)
アイデンティティー

Airto Moreira『I'm Fine, How Are You?』(1977年)
アイム・ファイン、ハウ・アー・ユー?(紙ジャケット仕様)

Airto Moreira『Touching You...Touching Me』(1979年)
Touching You...Touching Me

Airto Moreira『Samba de Flora』(1988年)
Samba de Flora
posted by ez at 01:49| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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