発表年:1964年
ez的ジャンル:妖艶ボサノヴァ/ジャズ・サンバ
気分は... :パーティー!パーティー!
今宵は遊びモードで弾けまくり!
クリスマスだし、まぁ、いいかぁ!
今回は60年代ブラジルものから都会的なメロウ・サウンドが魅力の1枚、Doris Monteiro『Doris Monteiro』(1964年)です。
1934年リオ・デ・ジャネイロ生まれの女性シンガー/女優Doris Monteiroの紹介は、『Simplesmente』(1966年)、『Agora』(1976年)に続き3回目となります。
レコーディングにはWalter Wanderley(org)、Luiz Marinho(b)、Theo De Barros(el-b)、Edison Machado (ds)、Tenorio Jr.(p)等のミュージシャンが参加しています。
プロデュースはArmando Pittigliani、アレンジはMaestro Gaya
アルバム全体としては、Doris Monteiroの妖艶なヴォーカルを存分に満喫できるボサノヴァ/ジャズ・サンバ作品に仕上がっています。
楽曲としては、Marcos Valle作品とDurval Ferreira作品がそれぞれ4曲取り上げられているのが特徴です。
サウンド的には、特にWalter Wanderleyのオルガンを配した楽曲が印象的です。「Samba de Verao」、「Baiaozinho」、「Falaram Tanto de Voce」、「E Vem o Sol」等Wanderleyのオルガンの独特の響きとMonteiroのクール・ヴォイスの相性は抜群だと思います。
Wanderley参加曲以外であれば、「Vou de Samba Com Voce」、「Diz Que Fui Por Ai」、「Sambou Sambou」あたりもおススメです。
Doris Monteiroの妖艶ヴォーカルに悩殺されたい方はぜひチェックを!
全曲を紹介しときやす。
「Samba de Verao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。「Summer Samba」「So Nice」のタイトルでも知られる名曲をカヴァー。Marcos自身のヴァージョンは『O Compositor E O Cantor』(1965年)、『Samba '68』(1968年)で聴くことができます。ここではWalter Wanderleyのオルガンの響きとMonteiroのクール・ヴォイスがマッチしたクールな「サマー・サンバ」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8Ee__zLfiV0
本曲に関して、当ブログではAstrud Gilberto/Walter Wanderley Trio、Bebel Gilberto、O Quarteto、Bossa Tres、Wanda de Sah featuring The Sergio Mendes Trio With Rosinha De Valencaヴァージョンも紹介済みです。
「Dois Peixinhos」
Durval Ferreira/Luis Fernando Freire作。華やかなホーン・サウンドとTenorio Jr.の小粋なピアノがMonteiroのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=u0O6hjN0oKc
「Baiaozinho」
Eumir Deodato作。当ブログではRoberto Menescalヴァージョンも紹介済みです。Monteiroのヴォーカルに寄り添うWalter Wanderleyのオルガンのキュートな音色が絶妙!僕好みの軽やかなジャズ・サンバに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FnJKH-ui1Zw
「Vou de Samba Com Voce」
Joao Mello作。軽快に疾走するリズミックなジャズ・サンバ。Monteiroのヴォーカルも軽やかです。トロンボーンを中心としたダイナミックなホーン・サウンドもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=rL-HjFQtrVg
「Deus Brasileiro」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcos自身のヴァージョンは『O Compositor E O Cantor』(1965年)で聴くことができます。当ブログではTitaヴァージョンも紹介済みです。憂いを帯びたWanderleyのオルガンと共に始まるジャズ・サンバは何処となく寂しげです。
https://www.youtube.com/watch?v=2XnTuO-phG0
「Diz Que Fui Por Ai」
Ze Keti/Hortencio Rocha作。当ブログではNara Leaoヴァージョンも紹介済みです。Tenorio Jr.のピアノと華やかなホーン隊をバックに、Monteiroがしっとり歌い上げる品格のあるメロウ・ボッサ
https://www.youtube.com/watch?v=4-4dRBOT4dI
「Vivendo de Ilusao」
Durval Ferreira/Orlando Henriques作。落ち着いた雰囲気の中でMonteiroの艶やかなヴォーカルを満喫できるオトナ・ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=UMZSH3EmNmE
「Falaram Tanto de Voce」
Durval Ferreira/Orlandivo作。Walter Wanderleyのオルガンが冴えるグルーヴィー・ジャズ・サンバ。Walter Wanderley好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=0vyPKX21ghU
「Sambou Sambou」
Joao Donato/Joao Mello作。Donatoのオリジナルは『Sambou, Sambou(Muito a Vontade)』(1962年)に収録されています。当ブログではThe G/9 Groupヴァージョンも紹介済みです。艶めかしいMonteiroの語り口にグッとくるエレガントなジャズ・サンバ。
https://www.youtube.com/watch?v=BHn5J3Ajsik
「E Vem o Sol」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcosのオリジナルはデビュー・アルバム『Samba "Demais"』に収録されています。当ブログではWanda Saヴァージョンも紹介済みです。Monteiroの妖艶ヴォーカルに悩殺されるオトナのオルガン・ボッサに仕上がっています。たまりませんな。
https://www.youtube.com/watch?v=cUSlnJJGFo8
「Razao do Amor」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcosのオリジナルはデビュー・アルバム『Samba "Demais"』に収録されています。ギターを従え、少し憂いを帯びた歌声を聴かせてくれる哀愁ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=pzQakOU7DOo
「Verdade Em Paz」
Durval Ferreira/Pedro Camargo作。ラストはしっとりとしたオルガン・ボッサで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nFJf7Geq0wY
Doris Monteiroの他作品もチェックを!
『Vento Soprando』(1961年)
『Gostoso E Sambar』(1963年)
『Simplesmente』(1966年)
『Doris Monteiro』(1970年)
『Doris』(1971年)
『Doris』(1973年)
『Agora』(1976年)
Doris E Lucio『No Projeto Pixinguinha』(1976年)