2019年02月19日

Carlos Santana & John McLaughlin『Love Devotion Surrender』

魂の兄弟の共演アルバム☆Carlos Santana & John McLaughlin『Love Devotion Surrender』
魂の兄弟たち(期間生産限定盤)
発表年:1973年
ez的ジャンル:スーパー・ギタリストの共演系ジャズ・ロック/フュージョン
気分は... :心を整える音!

公私含めてイベントやその準備が重なり、少し頭が混乱状態で週明けスタート!
1つ1つやるべき事を潰して、不安を解消せねば・・・

こんな気分で何故かJohn Coltrane『A Love Supreme』(1965年)が聴きたくなり、久々に通しで聴き直しました。

そこで『A Love Supreme』(1965年)を取り上げようとも思いましたが、これを語るにはまだまだジャズ道の探究が足りないと思い、「A Love Supreme」のカヴァーが収録されているアルバムをセレクト。

ということで、今回はSantanaCarlos SantanaMahavishnu OrchestraJohn McLaughlinの共演アルバム『Love Devotion Surrender(邦題:魂の兄弟たち)』(1973年)です。

ヒンドゥー教の導師Sri Chinmoyに心酔する"魂の兄弟"2人の共演となった本作。ラテン・ロックの雄Santanaのイメージで聴くとギャップを感じる作品かもしれません。

東洋思想に傾倒した2人が音楽を通して、自己の内面と向き合った内容となっています。「A Love Supreme」「Naima」というJohn Coltraneの名曲カヴァー2曲はその象徴といえるでしょう。

ただし、本格的なジャズ作品ほどの小難しさはないので、ジャズ・ロック/フュージョン作品として楽しめると思います。良くも悪くもその部分で賛否が分かれる作品ですが・・・

レコーディング・メンバーはMahavishnu John McLaughlin(g、p)、Carlos Santana(g)、Larry Young(Khalid Yasin名義)(p、org)、Doug Rauch(b)、Jan Hammer(org、ds、per)、Billy Cobham(ds、per)、Don Alias(ds、per)、Mike Shrieve(ds、per)、Mingo Lewis(per)、Armando Peraza(congas、per、vo)というSantanaMahavishnu Orchestraのメンバーらを中心とした構成です。個人的にはLarry Youngのオルガンが効いている気がします。

前述のColtraneカヴァー2曲が目立ちますが、Mahavishnu Orchestra的なジャズ・ロック「The Life Divine」Santanaの音世界に近いスケールの大きな「Let Us Go Into The House Of The Lord」も聴き応え十分です。

僕の場合、アルバム全編を聴くのは20年ぶり位でしたが、昔聴いたときよりもしっくりきた印象です。

東洋思想に導かれたギタリスト2人の魂の共演を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「A Love Supreme」
John Coltrane作の大作のうち、「Part 1: Acknowledgement」をカヴァー。 主役2人のギターの掛け合いがたまりません。Coltraneの名曲の力を借りて、東洋思想に傾倒する2人が梵我一如の境地に近づこうとしたのかもしれませんね。意外に聴きやすく、純粋に格好良い演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=xC54xtX-Pa4

「Naima」
John Coltrane作の名曲をカヴァー。2人のアコースティック・ギターのみによる美しい演奏は、安らぎの境地に達したような静寂さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=57x9ny8P3Ms

本曲に関して、当ブログでは『Live At The Village Vanguard Again!』のColtraneヴァージョンや、Gene HarrisPucho & His Latin Soul BrothersDoug CarnTom ScottJon HendricksLonnie Liston Smith & The Cosmic Echoesのカヴァーを紹介済みです。

「The Life Divine」
John McLaughlin作。緊張感のあるジャズ・ロック的演奏はMahavishnu Orchestraに近いですが、本作ならではのスピリチュアルな雰囲気も醸し出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=t0pp1yAivrA

「Let Us Go Into The House Of The Lord」
トラディショナル・ゴスペルをカヴァー。スーパー・ギタリスト2人の速弾きを満喫できるスケールの大きな演奏です。全体としてはパーカッシヴな疾走感がたまりません。ある意味、本作のハイライトかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=5ZzZJ38KrWc

「Meditation」
John McLaughlin作。ラストはギターとピアノによる瞑想モードの美しい演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1CetTAXfUvQ

最近の再発CDには「A Love Supreme (Alternate - Take 2)」「Naima (Alternate - Take 4)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

SantanaJohn McLaughlinの過去記事もご参照下さい。

Santana『Santana』(1969年)
Santana

Santana『Santana III』(1971年)
Santana III

Santana『Borboletta』(1974年)
不死蝶(期間生産限定盤)

Santana『Festival』(1976年)
Festival

Mahavishnu Orchestra『Birds of Fire』(1972年)
Birds of Fire

Mahavishnu Orchestra『Inner Worlds』(1976年)
Inner Worlds

Shakti With John McLaughlin『Natural Elements』(1977年)
Natural Elements
posted by ez at 04:13| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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