2019年02月23日

Bobby Womack『Lookin' For A Love Again』

モダンな南部フィーリングが魅力☆Bobby Womack『Lookin' For A Love Again』
ルッキング・フォー・ア・ラヴ・アゲイン
発表年:1974年
ez的ジャンル:ザ・ラスト・ソウルマン
気分は... :塩辛いメロウネス・・・

今回は"ザ・ラスト・ソウルマン"Bobby Womackが1974年にリリースした『Lookin' For A Love Again』です。

Bobby Womack(1944-2014年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 『Communication』(1971年)
 『Understanding』(1972年)
 Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)
 『Pieces』(1978年)

6thアルバムとなる本作『Lookin' For A Love Again』からは初のUSシングル・チャートTop10入りシングル「You're Welcome, Stop on By」が生まれています。

プロデュースはBobby Womack自身。

Muscle Shoals Sound Studiosでのレコーディングです。

レコーディングにはBobby Womack(vo、g)、Jimmy Johnson(g)、Pete Carr(g)、Rhino Rheinardt(g)、Tippy Armstrong(g)、David Hood(b)、Barry Beckett(key)、Clayton Ivey(key)、Truman Thomas(key)、Roger Hawkins(ds)、Friendly Womack, Jr.(back vo)、Curtis Womack(back vo)、Cecil Womack(back vo)、Harry Womack(back vo)等が参加しています。

『Communication』(1971年)からMuscle Shoalsでのレコーディングを続けてきたBobby Womackですが、本作でMuscle Shoals時代に区切りをつけることになります。

その意味では、Muscle Shoalsレコーディングの集大成的な作品と呼べるかもしれません。南部フィーリングのソウル作品ですが、イナたさとモダンな感覚の絶妙なバランスがいいですね。

前述のUSチャート第10位、US R&Bチャート第1位のヒット曲「Lookin' for a Love」、US R&Bチャート第5位となった名曲「You're Welcome, Stop on By」というシングル2曲がハイライトです。

それ以外にハートウォーミングなミディアム・バラード「I Don't Wanna Be Hurt by Ya Love Again」、Muscle Shoals Rhythm Sectionの好バッキングにグッとくるファンキー・チューンの「Let It Hang Out」「There's One Thing That Beats Failing」、ニューソウル調の「Don't Let Me Down」、味わい深いバラード「Point of No Return」がおススメです。

この時期のBobby Womackの充実ぶりに大満足の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Lookin' for a Love」
James Alexander/Zelda Samuels作。The Valentinos時代のヒット曲(1962年)のセルフ・カヴァーがオープニング。前述のように、シングルとして初のUSチャートTop10入りし、US R&BチャートではNo.1となっています。初の軽やかリズムの南部フィーリングが開放的な気分してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Vxb2wg3scdA

「I Don't Wanna Be Hurt by Ya Love Again」
Bobby Womack作。南部ならではのハートウォーミングな雰囲気のミディアム・バラード。イントロがStevie Wonder「My Cherie Amour」っぽい感じも好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=HzrVLbm3-i8

「Doing It My Way」
Bobby Womack作。オーセンティックなバラードを少し抑えたトーンのWomack節で歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=2e1HnJMLb3o

Doomzday「Material Things」、Bow Wow「My Way」のサンプリング・ソースとなっています。
Doomzday「Material Things」
 https://www.youtube.com/watch?v=fwryPSS7Vl4
Bow Wow「My Way」
 https://www.youtube.com/watch?v=nAD2sifpIpE

「Let It Hang Out」
Bobby Womack作。Muscle Shoals Rhythm Sectionの面々らしいバッキングが抜群に格好良いファンキー・ロック調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=pBofHK7gSec

「Point of No Return」
Jim Ford作。味わい深いヴォーカルにグッとくる感動バラード。抑えの効いたバッキングも含めて胸に染み入ります。
https://www.youtube.com/watch?v=oiNmW_Ui0Yg

「You're Welcome, Stop on By」
Bobby Womack/Truman Thomas作。「Lookin' for a Love」に続くシングルとして、US R&Bチャート第5位のヒットとなりました。後述するようにカヴァーも多い名曲です。本作らしいモダンな南部フィーリングにグッとくるミディアム・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=h1P7FWZgruA

当ブログで紹介したRufus featuring Chaka KhanLouie Vega feat. Lisa Fischer & Cindy Mizelleをはじめ、Lou Donaldson、Momie-O feat. Vicki Anderson、Ahmad Jamal、Paul Young、Calvin Richardson、Thom Douvanがカヴァーしています。

また、9th Wonder「Beat 11」、Access Immortal「Midnight Creep」、Free Speech & Ro. Blvd「Replace U」、Little Brother feat. Quiana「What We Are」のサンプリング・ソースになっています。

Rufus feat. Chaka Khan「Stop on By」
 https://www.youtube.com/watch?v=cZFm5nmh_KQ
Louie Vega feat. Lisa Fischer & Cindy Mizelle「Stop on By」
 https://www.youtube.com/watch?v=ClK-K2HqmIw
Momie-O feat. Vicki Anderson「You're Welcome, Stop on By」
 https://www.youtube.com/watch?v=JrEno9RJxW0
Calvin Richardson「You're Welcome, Stop on By」
 https://www.youtube.com/watch?v=m4wtd0STRX4
9th Wonder「Beat 11」
 https://www.youtube.com/watch?v=6WxKbclKGLc
Free Speech & Ro. Blvd「Replace U」
 https://www.youtube.com/watch?v=kh6eMsmUm14
Little Brother feat. Quiana「What We Are」
 https://www.youtube.com/watch?v=VcDF2jq3rDw

「You're Messing Up a Good Thing」
Clayton Ivey/Frank Johnson/Terry Woodford作。Womackらしい少し塩辛いヴォーカルが映えるメロウ・ミディアム。ストリングスも効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=f3Nv8xENnis

「Don't Let Me Down」
Truman Thomas作。クラヴィネットやギターのディストーションが印象的なニューソウル調のファンキー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=kgYiiHwMyRA

「Copper Kettle」
Albert Frank Beddoe作。アーシーな味わいが激シブなカントリー・ソウル調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=oX4A6nBUR-c

「There's One Thing That Beats Failing」
Bobby Womack/Truman Thomas作。Muscle Shoals Rhythm Sectionの格好良いバッキングによるモダンなファンキー・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=ydqsGlGNCMk

Bobby Womackの他作品をチェックを!

『Fly Me to the Moon』(1968年)
フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン

『My Prescription』(1969年)
マイ・プレスクリプション

『Communication』(1971年)
コミュニケーション

『Understanding』(1972年)
Understanding

Bobby Womack & J.J. Johnson『Across 110th Street』(1972年)
Across 110th Street

『Facts of Life』(1973年)
Facts of Life

『I Don't Know What the World Is Coming To』(1975年)
誰にも未来はわからない

『Safety Zone』(1975年)
安全地帯

『BW Goes C&W』(1976年)
ボビー・ウーマック・ゴーズ・カントリー&ウエスタン

『Home Is Where the Heart Is 』(1976年)
我が魂の故郷(完全生産限定盤)(紙ジャケット仕様)

『Pieces』(1978年)
ピーシズ(完全生産限定盤)(紙ジャケット仕様)

『Roads of Life』(1979年)
ロード・オブ・ライフ(完全生産限定盤)(紙ジャケット仕様)

『The Poet』(1981年)
Poet

『The Poet II』(1984年)
Poet 2
posted by ez at 02:22| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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