2019年02月24日

Nanna.B『Solen』

Shafiq Husayn、Anderson .Paak、Mndsgn参加☆Nanna.B『Solen』
SOLEN (ソーレン)
発表年:2018年
ez的ジャンル:L.A.産北欧ネオソウル
気分は... :柔らかな刺激作・・・

新作アルバムからデンマーク出身の女性シンガーがL.A.でレコーディングした次世代ネオソウル作品、Nanna.B『Solen』です。

ドイツの人気レーベルJakarta Recordsからのリリースです。

Nanna.B(本名:Nana Bjerregaard)はデンマーク出身の女性シンガー/ソングライター/プロデューサー。

幼少期から音楽に親しみ、アフリカ音楽、カリブ音楽、ファンク、R&B/ソウルなど様々なジャンルの音楽に影響を受けたようです。

ビジュアルアートを学ぶために美大に通っていましたが、音楽の創作意欲が湧き上がり、2012年に1stアルバム『Vitaphone』を自主制作します。

『Vitaphone』の音源を送ったことがきっかけで、彼女がファンであったSa-Ra Creative PartnersShafiq Husaynと知り合い、L.A.を頻繁に訪れるようになります(2017年にL.A.に移住)。

Shafiq Husaynを介して、ブレイク前のAnderson .PaakStones Throw期待のプロデューサー/ビートメイカーMndsgn等とも親交を持つようになります。

その後、Jakarta Recordsに所属するHip-HopアーティストIvan Ave「I Do」Mndsgnプロデュース)、カナダ、バンクーバー出身のHip-HopユニットPotatohead People「Morning Sun」等でNanna.Bがフィーチャリングされ、彼女への注目が高まります。

そして、L.A.での刺激を糧に制作された2ndアルバムが本作『Solen』です。殆どがL.A.でのレコーディングです。Jakarta Recordsからのリリースです。

アルバム・タイトルはデンマーク語で"太陽"を意味します。ちなみにジャケは、花屋でも働く彼女が太陽をモチーフに自らデザインしたものだそうです。

アルバムには、Shafiq HusaynAnderson .PaakMndsgnをはじめ、L.A.を拠点とするR&Bシンガー/プロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリストIman Omari、イスラエル出身で現在をL.A.を拠点とするプロデューサーCohenbeats、フランス在住のプロデューサーAstronote、ラッパーVersesの別名義C. Palmerといった多彩なプロデューサーが起用されています。

北欧ネオソウルの幻想的ムードに、L.A.の最新Hip-Hop/R&Bの刺激が加わった独自の次世代ネオソウルになっているのがいいですね。次世代ネオソウルという点では、L.A.の次世代ネオソウル・バンドMoonchildあたりに通じる雰囲気もありますが、本作にはHip-Hop/トラックメイカー的な魅力もあります。

Nanna.Bの柔らかな歌声×メロウ&ドリーミー・サウンドが織り成す幻想的な音世界に、時折、最新Hip-Hopビートの刺激も楽しめる、欲張りな1枚に大満足です。

柔らかな刺激作をご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Solen」
Anderson .Paak/Nanna.Bプロデュース。本作で唯一、デンマーク語で歌われたタイトル曲がオープニング。太陽の光をそのまま音にしたような幻想的でアンビエントな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=fEwrVJRmJ_g

「Suitcase」
Astronoteプロデュース。Astronoteによる美しいトラックの中に、Nanna.Bが透明感のあるヴォーカルが溶け込んでいくようなメロウな次世代ネオソウル。Moonchildあたりが好きな人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=cJg8r-fJo1U

「Golden」
Anderson .Paakプロデュース。Anderson .Paakによるトラックが刺激的です。
https://www.youtube.com/watch?v=58UnWjRJwFo

アルバム未収録ですが、オリジナル・ヴァージョンとは別に、Hodgyのラップをフィーチャーしたヴァージョンもあります。
Nanna.B feat. Hodgy「Golden」
https://www.youtube.com/watch?v=eA9uWxf6OcQ

「Find U」
Cohenbeats/Shafiq Husayn/Anderson .Paakプロデュース。AstronoteやJosef Leimbergも参加したアルバムで最も完成度の高いトラック。少し幻想的なサウンドをバックに、自分自身と内なる対話をするNanna.Bのヴォーカルがジワジワ染み渡ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=UaZmpLoUWI8

「Indigo」
Shafiq Husaynプロデュース。1分強の小曲ですが、不思議なドリーミー感が印象的です。タイトルはShafiq Husaynの娘の名前です。
https://www.youtube.com/watch?v=NaZwNMiD0sQ

「Beaches」
Iman Omari/Mndsgnプロデュース。彼女の魅力が伝わってくるビューティフル・チューン。夢の中を彷徨うような雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=2WZiEjJuJ2c

「Harmonical」
C. Palmerプロデュース。僕の好きな引き算の美学を感じる仕上がり。Nanna.Bのヴォーカルに優しく包み込まれる感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=kJ53nBNHL84

「U Already Know」
Shafiq Husayn/Nanna.Bプロデュース。Shafiq Husaynらしいセンスに溢れたビートをバックに、Nanna.Bがコケティッシュなヴォーカルを聴かせる次世代ネオソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=Ra_o8md1Aik

「Magnetars」
Iman Omariプロデュース。Nanna.BとIman Omariのコラボ。幻想的なトラックの中に磁場のような見えない大きな力を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=Yuoa5QAfOsQ

「Live Love Life」
Astronoteプロデュース。Astronoteのサウンド・センスとNanna.Bとの相性の良さを感じるメロウ&ドリーミーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=m-Z8D-kEEm0

「Odyssea」
Shafiq Husayn/Nanna.Bプロデュース。エキゾチック・ムードの幻想的サウンドが印象的です。これもワールドミュージックにも親しんできた彼女らしい音世界なのかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=kZwEQLc4734

「Hollow Moon」
Nanna.Bプロデュース。Low Leafのハープ、Nanna.Bのヴォーカルのみのシンプルさが厳かな雰囲気を演出します。
https://www.youtube.com/watch?v=NMqxvIFv6GI

国内盤CDのボーナス・トラックとして、「Lapis EP」(2018年)収録の「Cowrie's Words」「Maybe She」の2曲が追加収録されています。共にローファイ感覚ですが、それが逆に良かったりします。
posted by ez at 00:11| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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