発表年:1973年
ez的ジャンル:Blue Note系オルガン・ソウル・ジャズ
気分は... :而今の山水は、古仏の道現成なり!
今回は70年代ソウル・ジャズ作品からRonnie Foster『Sweet Revival』(1973年)です。
Ronnie Fosterは1950年ニューヨーク州バッファロー出身のキーボード奏者。
自身のリーダー作品をリリースする一方で、セッション・ミュージシャンとしても活躍し、George Bensonをはじめ、数多くのレコーディングに参加しています。
当ブログで紹介した作品でいえば、Grant Green『Alive!』(1970年)、Jorge Dalto『Chevere』(1976年)、Flora Purim『Carry On』(1977年)で彼のプレイを聴くことができます。
Blue Noteからリリースされた本作Ronnie Foster『Sweet Revival』(1973年)は、『Two Headed Freap』(1972年)に続く2ndアルバムです。
プロデュースはHorace Ott 。
Ronnie Foster(org)、David Spinozza(g)、John Tropea(g)、Ernest Hayes(el-p)、Wilbur Bascomb(b)、Bernard Purdie(ds)、Seldon Powell (ts)、Garnett Brown (tb)等のミュージシャンが参加しています。
エレクトリック・ギターやエレピも加わり、都会的で洗練されたソウル・ジャズ/ジャズ・ファンクを聴かせてくれます。
10曲中7曲が当時の大ヒット曲や有名アーティストのカヴァー。残り3曲がオリジナルです。
どうしても有名曲カヴァーが目を引きますが、レア・グルーヴ好きにとっては、「Inot」、「Some Neck」といった格好良いオリジナルがハイライトなのでは?
有名曲カヴァーでは、ファンキーな「Sweet Revival」(Crusaders)、ソウルフルな「Back Stabbers」(The O'Jays)、「Me And Mrs. Jones」(Billy Paul)、「Where Is The Love?」(Roberta Flack & Donny Hathaway)あたりが僕のお気に入り。
洗練された都会的ソウル・ジャズをぜひ!
全曲紹介しときやす。
「Sweet Revival」
Crusadersのカヴァー(Joe Sample作)。オリジナルはアルバム『Crusaders 1』(1972年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、グルーヴィー・オルガンの映えるファンキー・チューンに仕上がっています。ファンキーなギター・カッティングも格好良いです!
https://www.youtube.com/watch?v=SyeKjabWc5Y
「Lisa's Love」
Ronnie Foster作。少しミステリアスな雰囲気の哀愁バラード。エレピとオルガンの織り成す切ない哀愁ワールドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=phu7Drf-gwk
「Back Stabbers」
The O'Jaysの大ヒット曲をカヴァー(Leon Huff/Gene McFadden/John Whitehead作)。オリジナルはアルバム『Back Stabbers』(1972年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継ぎつつ、オルガン・ソウル・ジャズらしい味わいの演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mKBPOT44jEE
「Me And Mrs. Jones」
Billy Paulの大ヒット曲をカヴァー(Kenny Gamble/Leon Huff/Cary Gilbert作)。オリジナルはアルバム『Me And Mrs. Jones』(1972年)に収録されています。お馴染みの名バラードを味わい深いソウル・ジャズ・バラードで聴かせてくれます。オルガンのセピアな響きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Q0I0UYlwqoQ
「Alone Again (Naturally)」
Gilbert O'Sullivan、1972年の大ヒット・シングルをカヴァー。ストリングスを配し、楽曲の良さを引き立てるソウル・ジャズに仕上がっています。シタール風ギターの響きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ki6x_B-Zj7g
「Where Is The Love?」
Roberta Flack & Donny Hathawayの大ヒット曲をカヴァー(Ralph MacDonald/William Salter作)。オリジナルはアルバム『Roberta Flack & Donny Hathaway』(1972年)に収録されています。女性コーラス入りのソウルフルな仕上がり。美しいストリングスをバックに、涼しげなフルートと味わいのあるオルガンの組み合わせがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=RP-ypcP2NBo
「Some Neck」
Ronnie Foster作。ニューソウル調ソウル・ジャズといった趣のオリジナル。ファンキー&グルーヴィーな格好良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=I7w4X_UGMgc
「It's Just Gotta Be That Way」
Crusadersのカヴァー(Wayne Henderson作)。オリジナルはアルバム『Crusaders 1』(1972年)に収録されています。本作のカヴァー・セレクトの中では最もシブい感じの曲ですね。オリジナルよりも哀愁モードを強調したバラードで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VMWBjlEZQvg
「Superwoman」
Stevie Wonder、1972年のシングル曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Music of My Mind』(1972年)に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継いだスマートなオルガン・ソウル・ジャズで聴かせてくれます。後半のファンキーな盛り上がりがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=oCzr2jmffnc
「Inot」
Ronnie Foster作。レア・グルーヴ好きの人にとって、本作のハイライトはこのスリリングなジャズ・ファンクかもしれませんね。コズミックに疾走する格好良さは格別です。
https://www.youtube.com/watch?v=3J6qw9uawW4
Ronnie Fosterの他作品もチェックを!
『Two Headed Freap』(1972年)
『On the Avenue』(1974年)
『Live At Montreux』(1974年)
『Cheshire Cat』(1975年)
『Delight』(1979年)
『Love Satellite』(1978年)
『The Racer』(1987年)