2019年05月25日

Love Committee『Law And Order』

Ron Tyson率いるソウル・グループ☆Love Committee『Law And Order』
LAW AND ORDER + 5
発表年:1978年
ez的ジャンル:Salsoul系ディスコ/ソウル
気分は... :動十分心、動七分身!

今回は後にThe Temptationsに加入するRon Tyson率いるLove Committeeの1stアルバム『Law And Order』(1978年)です。

Love Committeeは、1967年にフィラデルフィアで結成されたThe Ethicsを前身とするヴォーカル・グループ。1974年に
P.I.R.傘下のGolden Fleeceへ移籍し、シングル1枚をリリースした後、グループ名をLove Committeeに改名しています。

Ron Tysonは、その後フィリー・ソウル界隈の作品でソングライターとして注目されるようになります。特にNorman HarrisSalsoul Records傘下にGold Mind Recordsを立ち上げると、強力プロダクション・チームB-H-Y(Ron Baker/Norman Harris/Earl Young)に近しいソングライター/プロデューサーとしてB-H-Y関連作品を中心に活躍しました。

そんな流れでGold Mind RecordsからLove Committeeの1stアルバム『Law And Order』(1978年)がリリースされました。

本作時点でのグループのメンバーは、Ron TysonNorman FrazerLarry RichardsonJoe FreemanMichael Bellという5名。

プロデュースはTan Productions(Ron Tyson、Allan Felder、Norman Harris)Ron TysonEarl YoungNorman Harris

レコーディングにはRon Baker(b)、Norman Harris(g)、Earl Young(ds)、Bobby Eli(g)、Keith Benson(ds)、、Jimmy Williams(ds)、Eddie Moore(g)、Roland Chambers(g)、Bruce Gray(key)、Bruce Hawes(key)、"Professor Cotton" Kent(key)、Ron Kersey(key)、T.G. Conway(key)、Allan Felder(per)、Larry Washington(congas)等のミュージシャンが参加しています。Sigma Sound Studios録音であり、3曲でTom Moultonがミックスを手掛けています。

アルバムは大きくサルソウル系らしいディスコ・チューンと、ソウル・グループらしい楽曲の2つに大別されます。

多くの人が本作に期待するのは、前者のディスコ・チューンではないかと思います。ただし、ディスコ・チューンといってもRon BakerのファルセットとJoe Freemanのバリトンのツイン・リードが映えるフィリー・ソウルらしい素晴らしいヴォーカルワークを満喫できるのが、このグループの魅力だと思います。

本編であれば、ガラージ・クラシック「Law And Order」、サルソウルらしい華やかなディスコ・チューンの「Pass The Buck」「Just As Long As I Got You」というTom Moultonがミックスを手掛けた3曲がおススメです。

さらに本作の魅力をアップさせているのが国内再発CDボーナス・トラックの5曲。人気のフィリー・ダンサー「Where Will It End (Original Walter Gibbons 12" Mix)」、ガラージ・クラシックとしての人気のミックス「Just As Long As I Got You (Original Walter Gibbons 12" Mix)」、オリジナル・ヴァージョンとは一味違う 12"ならではの魅力に満ちた「Law & Order (Original Walter Gibbons 12'' Mix)」という3曲が特におススメです。いずれもWalter Gibbonsによるミックスです。

ボーナス・トラックも含めて充実のSalsoul系ディスコ/ソウル作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Law And Order」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Tom Moultonミックス。シグマ録音、Tom Moultonミックスらしいフィリー・ディスコ・サウンドをバックに、グループがファルセットとバリトンのツイン・リードによる素晴らしいヴォーカルワークを聴かせてくれるガラージ・クラシック。
https://www.youtube.com/watch?v=6X2r9z3xouw

「Tired Of Being Your Fool」
Ron Tysonプロデュース。Eddie Moore/Ron Tyson作。スウィートなミディアム・グルーヴ。ディスコだけではないヴォーカル・グループの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=xwo_W1T6hfI

「If You Change Your Mind」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Ron Tysonのファルセットが映える甘く切ないバラード。
https://www.youtube.com/watch?v=8viVBJn1k_w

「Cheaters Never Win」
Ron Baker/Norman Harris,/Earl Youngプロデュース。Allan Felder/Ron Tyson/T.G. Conway作。1976年のシングル曲。ソウル・ヴォーカル・グループらしいキャッチーさに溢れた1曲に仕上がっています。フィリー・ディスコ/ガラージのイメージで聴くと、レトロ感のある仕上がりにギャップを感じるかもしれませんが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=bBbg_ThvxbQ

「Pass The Buck」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。Tom Moultonミックス。これぞサルソウル!といった感じの巧みなサウンド・プロダクションが映える華やかなディスコ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=F8AieJQrS4E

「Put It In The Back Of Your Mind」
Ron Tysonプロデュース。Bruce Gray/Bruce Hawes/Ron Tyso作。「Cheaters Never Win」と同タイプの軽快なポップ・ソウル。この路線はコレで悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=vtB8qpE9Hsw

「Give Her Love」
Tan Productionsプロデュース。Allan Felder/Norman Harris/Ron Tyson作。オーセンティックなソウル・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=0CkSuNJphk8

「Just As Long As I Got You」
Ron Baker/Norman Harris,/Earl Youngプロデュース。Bruce Gray/Ron Tyson/T.G. Conway作。Tom Moultonミックス。ボーナス・トラックのWalter Gibbonsによる 12" Mixがガラージ・クラシックとしての人気ですが、このアルバム・ヴァージョンも魅力的なディスコ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=x1Bzl5ty5sQ

CDには以下の5曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Where Will It End (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
1976年のシングル「Cheaters Never Win」のB面曲だった「Where Will It End」のロング・ヴァージョン。Walter Gibbonsによるミックスです。このグループらしいツイン・リードの魅力に満ちた至極のフィリー・ダンサー。CDのお得感が増すボートラです。
https://www.youtube.com/watch?v=NgeiXE2JPL0

David Dallas feat. Buckshot「Ain't Coming Down」のサンプリング・ソースとなっています。
David Dallas feat. Buckshot「Ain't Coming Down」
 https://www.youtube.com/watch?v=Cq8ecXOhCM0

「Law & Order (Original Walter Gibbons 12'' Mix)」
「Law & Order」のWalter Gibbonsによるミックスです。スパニッシュ・テイストのイントロが印象的です。オリジナル・ヴァージョンとは一味違う 12"ならではの魅力に満ちています。
https://www.youtube.com/watch?v=XCpl2vA6BK4

「Cheaters Never Win (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
「Cheaters Never Win」のWalter Gibbonsによるミックスです。個人的にはアルバム・ヴァージョンよりもサルソウルらしい本ヴァージョンの方が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=S0IfczCRN8A

「Just As Long As I Got You (Original Walter Gibbons 12" Mix)」
「Just As Long As I Got You」のWalter Gibbonsによるミックスです。ガラージ・クラシックとしての人気のミックスです。アルバム・ヴァージョンと聴き比べながら、Walter Gibbonsの仕事ぶりをチェックすると楽しいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=KGv-t9uSJVg

「Cheaters Never Win (Original Acappella Version)」
「Cheaters Never Win」のア・カペラ・ヴァージョン。

その後のLove Committeeは、MCA傘下のT-Electricから2ndアルバム『Love Committee』(1980年)をリリースしています。しかしながら、1983年にRon TysonThe Temptationsに加入したため、グループの活動に終止符が打たれました。

『Love Committee』(1980年)
LOVE COMMITTEE
posted by ez at 02:51| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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